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読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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8.17(日)読了
スピリチュアリストの江原さんの実体験をマンガにしたもの。全5話。
どれも現実の問題をデフォルメしたもので、なかなか考えさせられます。
個人的には、第2話がおすすめです。

それにしても、女性セブンで連載されていたものだからか、江原さんが実物よりも格好良い。黒ぶちメガネをかけていて、髭も渋くかかれている。これなら人気でるぞっ! って感じかな。

和田さんは、本作品を漫画化するにあたって、資料として「ギフト」という映画を見るように言われてそうです。主人公の女性は霊が視えるという設定の映画です。数年前に私もみたと思いますが、あまり記憶がありません。もう一度みてみようかな。

あと、「ブラザーサン・シスタームーン」という映画も紹介されています。
キリスト教者の聖フランチェスコの生涯を描いた作品ですが、映像も内容も素晴らしい。これはお勧めです。

そういえば、友人に霊媒体質の人がいます。
先週の金曜日も、成田神社に御参りに行ったさい、お一人様お持ち帰りしてしまったようです。
「肩からガーンと入ってくる。雷が落ちたみたいな衝撃を感じる」だそうです。
そのため、葬祭関係や寺社仏閣には近づかないようにしているそうです。成田さんもダメだったか。

昨年に祖母を亡くし、その際に乗り移られたのが発端だそうです。
骨あげの最中に亡くなったおばあちゃんが乗り移って叫びだしたそうです。
KYおばあちゃんですね。TPOを考えないとね。大急ぎでお寺さんでお払いをしたそうですが、効果なかったみたいですね。

もうひとつ。その人、最近、オーラが見えるようになってきたようです。「皮膚から青色がね……」とかキテレツなことを言っていました。「黄緑だろう? この未熟者!」と返しておきました。
近いうちに視えるようになって、話せるようになるでしょう。暖かく見守りましょう。
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8.15(金)読了
元弁護士であり、企業CEOのロビンの自己啓発本。
人生をよりよく生きるための101のヒントが書かれています。

この手の本は、昔はたくさん読んでいましたが、最近はほとんど読んでいません。
どの本も同じようなことばかりで、当たり前でバカバカしくなったからです。
本書でも、「早起きをしろ」「人に奉仕しろ」「毎日を懸命に生きろ」など、当たり前のことがたくさん書かれています。が、それがなかなかできない。まぁ、そういうものかなと。

あー、でも、最近は非常に早起きになっています。
だいたい午前5時か、遅くても5時半には起きて活動しています。
典型的な夜型の自分にとっては、なかなか頑張っているかな。

この本の題名にもありますが、3週間というのは一つのことを習慣とするのに、ちょうどいい期間と思います。自分の経験からいえば、1週間では短すぎて、ちょっと気を抜いたら木阿弥となってしまいます。
だいたい2週間過ぎたあたりから生活の一部になって、1ヶ月も続けたら、それをやらなければ気持ちが悪くなります。

早起き、ジョギング、日記、全部そうです。毎日歯磨きをしないと気持ち悪い。
それと同じ。
「習慣が人をつくる」なるほど、確かにそうかもしれない。人生って、良くも悪くも習慣の積み重ねかもしれない

ちなみに原題は『Who will cry when you die?』 あなたが死んだとき誰が泣いてくれる?
うわぁ……題名大変身。誰か泣いてくれるかな? うーむ。
泣いてくれる人ができるように、毎日頑張らねば。
8.10(日)読了
「夫婦茶碗」「人間の屑」の2作品を収録。
どちらも一人称で、落語のような文体で物語を紡いでいます。

この人の文章は、非常に独特でおもしろい。改行もほとんどせずに、「、」「。」の位置も独特。
内容は、どうでもいいような日常を描いていますが、語りがおもしろい。ぷっと吹き出してしまうところがたくさんあります。

内容は、一人でずーっと落語を噺している感じかな。うん。独創性十点満点。
町田康の作品は初めて読みましたが、これを機に他の作品も読んでみようと思います。

それにしても、「夫婦茶碗」かぁ。
この題名の意味は、最後の最後にわかる。
ちょっとほろりときてしまいました。
8.5(火)読了
貴志祐介の第三作目。書き下ろし。二回目。
リストラされた男。気が付いたら荒涼とした大地に倒れていた。なぜこうなったのかは、記憶が無い。
小型ゲーム機には、「火星へようこそ」という文字。同じような境遇の、記憶を消された男女が9人。この9人で、生死を賭けたサバイバルが始める。

設定はかなりベタですが、内容は面白い。ようは、人工物のない場所で、少しの武器や食料、情報が渡され、最後まで生き残ったものが勝利するという、サムワンゲーム。『バトルロワイアル』のような感じといえばわかりやすいかな。

作中のゲームブックが、良い味をだしています。昔、流行りましたよね、ゲームブック。本をぱらぱらめくって、右上のサイコロの目だけページを進むやつ。最近あまりみないけど、またブームがこないかな。

ラストの火災はあまり気に入らない。ご都合主義というか、そんなことありえなーよ! ってな感じがプンプン臭ってくる。もうちょっと上手く考えられなかったのだろうか……。他が良いだけに、ほんの少し残念。

とはいえ、全体的にまとまっていて面白い。こういうのは好きです。
ラストは、読む人によって評価がわかれるところかな。貴志作品としては珍しく、叙情的なオチです。
『青い炎』も叙情的といえばそうだけど、より幽幻的です。ソースよりも醤油が好きな人にお勧めです(笑)


8.3(日)読了
江原さんが初期に書いた本。おそらく、2冊目に書かれた本だと思います。
霊的なことに対する総論と、彼に寄せられた相談からチョイスした各論から成り立っています。
人間は何のために生まれてきて、
何をなすべきかということを主題にしています。
簡単にいうと、愛を学ぶため。これに尽きるのですね。

簡単に「愛」と書くと、なんとなくこそばゆい感じがしますけど、愛には2つあると思います。
他人のため、社会のためを思っての行動である「大我の愛」と、打算的な「小我の愛」です。
大我の愛の典型は、マザー・テレサやガンジーなどでしょうか。見返りを求めずに、他人のために尽くす、普通の人にはなかなかできないことなので、時代が変わっても語り継がれています。
小我の愛とは、計算・打算の結果におこなう、見せ掛けの愛です。これはたとえば、三高の彼氏がほしい、とか、私がこれだけのことをしたのだから、あなたも私にこれこれをして、などということです。見返りを求めての行動ですね。

とはいえ、世の中ある程度は、ギブ・アンド・テイクだと思います。
テレサのようになれるのは、本当に神様のような人だと思います。普通の人にはまず無理。ストレスがたまって3日でダウンしてしまうでしょう。
無理は禁物。人間はそれぞれ器というものがあるので、自分のできる範囲で相手のことを思いやるという心がけが大切だと思います。

7.27(日)読了
直木賞受賞作。

50ページほどの短編が5つ収録されています。
精神科医、伊良部一郎が独自の治療法で患者を立ち直らせるという話。ちなみにこの伊良部医師、注射が大好きです。注射フェチです。看護婦に注射させる場面で、はあはあと荒い息を吐きます。変態です。

伊良部医師の変態ぶりがユーモラスでおもしろい。患者の職業も、サーカス団員、やくざ屋さん、医師、プロ野球選手、女流作家などと個性的。
大衆文学でおもしろい作品って、最近あまり見たことがありませんが、この本はおもしろい。
奇跡的に5作品すべてがおもしろい。直木賞受賞もうなずける。おすすめです。他の作品も読んでみよう。

それにしても……この伊良部医師、高校時代の友達に雰囲気がよく似ている。百キロを超す立派なメタボ体系。そして明るい変態……Aくん。
Aくん、キミはギターが上手かったよね。ギターケースにいつも鍵を掛けていて、決してケースをあけてくれなかったよね。僕は知っている。ケース内には、エロ本がぎっしり詰まっていたことを(笑)

7.25(金)読了
吉本隆明と吉本ばななの親子対談。
主に、ばななの作品や考え方を、親父さんであり批評家である隆明氏が聞くという形をとっている。

吉本ばななの作品は、たぶん高校生くらいのころに読みました。
『キッチン』『TUGUMI』『アムリタ』『白河夜船』『N・P』など有名なものを読んだのかな。
感想としては、読みやすくておもしろかった。それと同時に、強烈にネガティブなエネルギーを感じたのを覚えています。なぜだろう? そんなに暗い話ではなかったと思うけど。

ずーっとわたしの中では、吉本ばななの作品は、すっごく暗いという印象で定着しています。
なんというか、文字一つ一つが暗いエネルギーでできているというか、それが寄り集まって作品が完成されているというか……。ものすごく独特な人間なんだろうなぁと思っていました。

この対談本を読んで、わたしの考えは間違っていないことが判明しました。
いや~。ばななさんって個性的。いろいろな意味で。
こういう人とは友達になれるだろうか? 一瞬考えてしまった。ものすごく仲が良くなるか、まったく合わないかのどちらかなんだろうな。達観しているような感じで。

新幹線乗って恋人に牛丼持ってった女の話を書いてたっけ。真夜中に。すごくどうでもいいような話なんだけど、なぜかそれが小説になっている。エッセイを長くしたような感じかな。
題名なんだったかな? たしか、何かの賞を受賞してたと思う。
うーむ、これはもう一度バナナ作品を読み直さないといけないな。

現在は「よしもとばなな」なんですよね。うわっ、全部ひらがなだ! うーん、個性的。
ミステリ本なんかじゃ、締まらないだろうなぁ、「よしもとばなな」。でもなんか好き。
7.22(火)読了
キューバ人の老漁師が小船に乗って遠洋。三日間かけて巨大なカジキマグロを捕獲する話。

有名な『老人と海』ですが、実際に読むのは初めてです。
イメージでは、「白髭の生えた老人がパイプをくゆらせ、昔のことを考えながら港の波止場から海を眺めている」というジジ臭いお話だと思っていました。
が、実際はまったく違う、実にワイルドなお話。

七十は過ぎたであろう(イメージ)老人が、水だけで三日間、巨大マグロと格闘する。しかも、ずっと大縄を身体で支えてですよ! つまり、ほとんど寝ていない、これはすごい。
食料は、片手間で(大縄を持っているので、文字通り”片手間”)釣り上げたシイラなどの魚。それをナイフでぶつ切りにして、刺身のように生で食べる。海草についていた小エビも食べる。お水をすする。超ヘビィでワイルドなお爺ちゃんです。好々爺ですね。

根気勝ちのような気もしますが、三日目にしてようやく捕獲に成功。小船には到底乗せられない巨大さなので、船のともに縛りつけて、意気揚々と凱旋帰国、と思いきや、傷つき血を流しているマグロに多数のサメが喰らいかかる。

ここで喰われては、何のための三日間! こなちくしょう! とばかりに、老人は棍棒やナイフで応戦します。そして、何匹もの大きなサメを退治しています。『JAOWS』(スペル違う?)顔負け。すごすぎる。

四日目にしてようやくハバナ港が見えてきます。マグロはサメに喰われて、半分ほどに減ってしまいました。意気消沈の老人。そこに、サメの数匹が喰らいかかる。
さあ、大変。どうしよう、もう武器が無いぞ! 老人は手にしていたオールで戦います。サメをぶっ叩き、突き刺し、あれよあれよと全滅させてしまう! 信じられないパワフルお爺ちゃんなのです!

残念なことに、あれほど肉づきのよかったマグロは、いまや皮と骨のみ……。打ちひしがれた老人は、おこぼれを預かるように群がってくるサメに目もくれず、一路ハバナ港を目指します。
深夜に帰り着いた老人は、フラフラの足どりで部屋に戻ります。

記念に背びれはコーヒーショップに、長いくちばしは少年にあげたとさ。

いやー、すごい。延々とマグロと戦っているので、いろいろな意味ではらはらしてしまいした。このまま進展がなかったらどうしようと。
読めばわかりますが、本当に延々と、延々と、延々と戦っています。

森博氏が「『かもめのジョナサン』と同様、なんの変化もなくてすごい」と言っていましたが、なるほど、そういうことか。謎は氷解した。

とはいえ、好きな人には好きな作品でしょう。裏返せば、嫌いな人は「ケッ!」と言って、10数ページで投げ出して、永遠に本棚の肥やしかブックオフ行きでしょう。
それほど人を選ぶ作品、一読するのもおもしろいかも。

7.16(水)読了
村上春樹の2作目の本。
1970年前後の風景を描いた作品です。3フリッパーのスペースシップというピンボールに明けくれた「僕」。女の温もりに沈んだ「鼠」。そんな二人の視点から、物語を紡いでいます。

村上春樹の魅力といえば、一も二もなく、自由で豊かな比喩にあります。既成概念にとらわれない比喩、平易な文章で書かれていてもなお、心に風景が浮かんできます。
比喩というと、カチッとしたものを書かないといけないというふうに思ってしまいますが、彼のは本当に自由そのものです。奔放です。すばらしいです。

自由かぁ……自由だなぁ。本当にそんな感じの文章。うーむ、才能だぁ。
文章そのものは本当に飾り気がなくて、平易です。難しい言葉は一つもでてこない。感じも少ない。誰にでも書けそうだけど、誰にも書けない。

濁点をつけずにすっと一文でつづるのも、彼の文章の特徴です。一文が長い長い。どことなく太宰治を思い起こします。
好き嫌いが分かれると思いますが(嫌いな人がいたため、芥川賞はとれなかったそうです)、私は彼の文章が好きです。透き通っていて、純粋な感じがして。いやみがなくて、スマートで。

余談ですが、自作小説が420ページを超えました。
300ページくらいまでは濁点を少なめにして、それ以降は、実験的に濁点を多めにつけています。
すると不思議なことに、まったく違う文章のように見てきます。結果、私的には、濁点が少ない方がいいように思いました。文章が流れるようにさらっと進むような気がします。

以上、終わり(笑)

7.9(水)読了
第3回ホラー小説大賞長編賞佳作受賞。

阪神大震災の時期の兵庫・大阪を舞台とした、多重人格障害(解離性同一性障害)の少女、森谷千尋と、彼女を助けようとする、エンパス(精神感応能力者)、賀茂由香里の話。

この本を読むのは、実に3度目です。最初に読んだときは、衝撃を受けました。このような題材を、これほど巧みに書く人が出てくるとは、と。そして、この人は絶対に、大ブレイクする! と思いました。

貴志さんの本を他にも読みたいと思ったのですが、その時点では、彼はまだ、デビューしたての新人でした。よって、この1冊きり。非常に口惜しかったのを覚えています。
それほど、才能溢れる、すばらしい作品を書く人だと思っていました。

彼の本が1冊出版されると、すぐに購入して読み、また次を楽しみにする。この繰り返しが何度か続きました。私の予感どおり、彼は書くたびに、何かの賞を獲ったり、作品が映画化されたりして、あっという間にホラー小説界の大御所となりました。

最近では、倒叙推理小説や本格推理小説、大長編SFなども書かれており、さまざまな分野で力を発揮されています。

この本が貴志祐介の処女作、と思っていたのですが、実はそうではありませんでした。彼はその10年以上前に、他の作品でデビューしていました。
その時に発表した作品を作り変えて、今年の初めに出版したのが、大長編SF作品『新世界』(上・下)。400字詰めで1800枚というから、すごい。
まだ購入していないので(すみません)、近々、購入して拝読したいと思います。

ちなみに、今回、3読だからというわけではありませんが、ものすごい時間をかけながら、舐めるように読みました。100ページくらいまでは、PCで模写しました。比喩や表現法などをメモしながら。
その結果、「キャビネ」という単語が3度出てきた。こりゃあ、収穫。貴志氏はキャビネ好きだったのだ!
冗談はさておき、いろいろ気付くところがありました。ありがとう、貴志先生!


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