読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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7.22(火)読了
キューバ人の老漁師が小船に乗って遠洋。三日間かけて巨大なカジキマグロを捕獲する話。 有名な『老人と海』ですが、実際に読むのは初めてです。 イメージでは、「白髭の生えた老人がパイプをくゆらせ、昔のことを考えながら港の波止場から海を眺めている」というジジ臭いお話だと思っていました。 が、実際はまったく違う、実にワイルドなお話。 七十は過ぎたであろう(イメージ)老人が、水だけで三日間、巨大マグロと格闘する。しかも、ずっと大縄を身体で支えてですよ! つまり、ほとんど寝ていない、これはすごい。 食料は、片手間で(大縄を持っているので、文字通り”片手間”)釣り上げたシイラなどの魚。それをナイフでぶつ切りにして、刺身のように生で食べる。海草についていた小エビも食べる。お水をすする。超ヘビィでワイルドなお爺ちゃんです。好々爺ですね。 根気勝ちのような気もしますが、三日目にしてようやく捕獲に成功。小船には到底乗せられない巨大さなので、船のともに縛りつけて、意気揚々と凱旋帰国、と思いきや、傷つき血を流しているマグロに多数のサメが喰らいかかる。 ここで喰われては、何のための三日間! こなちくしょう! とばかりに、老人は棍棒やナイフで応戦します。そして、何匹もの大きなサメを退治しています。『JAOWS』(スペル違う?)顔負け。すごすぎる。 四日目にしてようやくハバナ港が見えてきます。マグロはサメに喰われて、半分ほどに減ってしまいました。意気消沈の老人。そこに、サメの数匹が喰らいかかる。 さあ、大変。どうしよう、もう武器が無いぞ! 老人は手にしていたオールで戦います。サメをぶっ叩き、突き刺し、あれよあれよと全滅させてしまう! 信じられないパワフルお爺ちゃんなのです! 残念なことに、あれほど肉づきのよかったマグロは、いまや皮と骨のみ……。打ちひしがれた老人は、おこぼれを預かるように群がってくるサメに目もくれず、一路ハバナ港を目指します。 深夜に帰り着いた老人は、フラフラの足どりで部屋に戻ります。 記念に背びれはコーヒーショップに、長いくちばしは少年にあげたとさ。 いやー、すごい。延々とマグロと戦っているので、いろいろな意味ではらはらしてしまいした。このまま進展がなかったらどうしようと。 読めばわかりますが、本当に延々と、延々と、延々と戦っています。 森博氏が「『かもめのジョナサン』と同様、なんの変化もなくてすごい」と言っていましたが、なるほど、そういうことか。謎は氷解した。 とはいえ、好きな人には好きな作品でしょう。裏返せば、嫌いな人は「ケッ!」と言って、10数ページで投げ出して、永遠に本棚の肥やしかブックオフ行きでしょう。 それほど人を選ぶ作品、一読するのもおもしろいかも。 PR |
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