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読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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6.1(月)読了
26年前に書かれた酒つくりの本。ワイン・清酒・ビール・ウィスキーなど、一通りの酒の醸造法が記されています。

著者はかなり反権力主義者のようで、どぶろくを解禁しない政府に対して反抗的な態度で本書を綴っています。酒造りの本を書いたぞ! 捕まえられるものなら捕まえてみろ、ということろでしょうか。昔はこういう人が多かったんだろうなぁと独りごちました。

どぶろくの酒造法自体はオーソドックスで、特に目新しいものはありませんでした。しかし配合量やその他役立つところは多々ありました。ドブロク等を造ろうと思う人はこの本を読んで参考にするといいかもしれません。でも、実際に造ったら酒税法違反です。まぁ、捕まることはないだろうけど。

最近、ビール造りをしたいと思うようになりました。ビールの素とビール酵母さえあれば、割と簡単に作れるのだそうです。20ℓ2500円くらいで造れるようです。店で買うのとさほど値段は変わらないですが、味やアルコール度などを自分好みに造りかえられるのが魅力です。たとえばアルコール度数10%のビールとか……たとえば、です。
そのうち挑戦してみたいと思います。
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5.30(土)読了
漫画家サトウサンペイ氏の随筆。
サトウ氏というと、朝日新聞で「フジ三太郎」という四コマ漫画を連載されていたことで有名です。27年半も連載を続けておられたということですから驚きます。

2000年当時68歳だったサトウ氏がパソコンを始めたり、運転免許を取得したり、長距離ウォーキングに挑戦したりと、さまざまなことに初挑戦するというのがこの本の趣旨のようです。
といっても、堅苦しい本ではなく、ユーモアを交えておもしろおかしく初体験を綴っています。40の手習いならず68の手習いということろですが、70近い老人(!)がこんなに頑張っているのだから自分も頑張らなければ、とお尻を叩かれているような気がしました。

本の中には氏の漫画も掲載されており、読んでいてとても楽しいです。
当時私の家では読売新聞をとっていたのですが、なぜかフジ三太郎は知っています。独特の絵柄なので記憶に残りやすいからでしょうか。なんとなく懐かしい気持ちになりました。
5.29(金)読了
7編の短編集。現代物、大戦物など。
どれも秀作だった。大戦物も良いし、現代物も良い。あっと驚く結末があるわけではないが、最後には感動する仕掛けになっている。

大戦物で長編を書いてほしいとこの本を読んでいて思った。ソロモンやラバウルなど悲惨な帝国軍の実情を書いたら、おそらく面白い作品ができあがるだろう。元自衛隊員という経歴からしても、臨場感のある作品になると思う。

浅田氏の作品はあらかた読んだが、短編の比重が他の作家に比べて圧倒的に多いと思う。短編があまり売れない出版業界からすると、異例とも思える量だ。それだけ巧いということだろう。計算ずくの巧さだ。村上春樹とは対照的だな。
5.26(火)読了
7編からなる怪異短編集。現代を中心に、大戦中・明治大正期の話もあります。
どれもよくできていて良作が多い。怪異談というくくりからも、雰囲気的にちょっと「砂高楼奇談」に似ています。

最後の「お狐様の話」は狐にとりつかれた少女の話だけど、ラストがショッキングで浅田次郎の作品としては珍しい創りとなっています。しかし童話などを考えてみると、グリムやイソップなどにしても原作はかなり残酷だったようなので、子供たちに戒めの寓意を込めてこれくらい残酷であってもいいのかもしれない、などと考えてしまいました。トラウマになる危険はあるけれど。

戦争中の話も面白かった。
浅田氏は自衛隊に2年間所属していた経験があるので、リアルなつくりになっています。やはり経験者は違うということろでしょうか。
5.24(日)読了
ダイキン工業株式会社のゆるきゃら、「ぴちょんくん」が登場する幼児用絵本。
ぴちょんくんが森を歩いていると、ひとりぼっちでいるサイのリノちゃんと出会う。なぜか寂しそう。聞いてみると、森林伐採のために仲間たちの食料や住家がなくなったり、人間によってどこかに連れて行かれたりしたそうだ。そして気が付いたらひとりになっていた。
ぴちょんくんたちは反省した。そして、動物たちがなかよく安心して暮らせるために人間ができることを考えるようになった。

ダイキンが行っている森林再生プロジェクトをわかりやすく絵本にしたものです。ストレートに訴えかけていて、小さい子供にも伝わるので良い絵本だと思います。
森林を伐採するのは簡単ですが、再生するのは途方もない時間とエネルギーが必要となります。そして生態系も大きく崩れる。乱獲はよくないですね。
環境問題はひとりひとりの意識づけが大切だと思います。小さい頃から学校の教科書でももっと取り上げて、意識づけをおこなうのも手だと思いました。
5.19(火)読了
戦後日本の酒文化が書かれたノンフィクション。
著者は戦後に大学を出て、酒会社に就職します。そこでの様子や当時の日本の酒事情などが詳しく描かれていてとても興味深いです。

戦後の酒(アルコール類)は、とにかく飲んで酔えればいいという発送のごとく、工業用アルコール(バクダン)や消毒用アルコールなども飲んで、失明・死亡する人があとを断たなかったそうです。時代的に食料もヤミに頼っていた頃なので、酒に回せる余裕(国民・国共に)がなかったのです。
酔えればいいとはつまり、酔うでもしなければやっていけない、そんな時代だったそうです。今では考えられないほど酷い状況だったのでしょう。現代の若い人を中心とした酒離れは、豊かになった国の象徴なのかもしれません。つまり、酔わなくてもやっていける。

最近、お酒に関する本ばかり読んでるような気がしますが、私は酒を飲みません。一滴も。
嫌いというわけではないのですが、酒とは相性が悪いようで、ずっと前から酒を断っています。まぁ、酒は飲んでも飲まなくてもどうでもなるもので。でも、酒自体は好き。だから本も読めば、どぶろくも造る。スーパーに行ったら酒のコーナーにフラフラ寄っていって、じーっと眺めて幸せになれるタイプ。かなり幸せな奴かも。
5.18(月)読了
農家の人たちが作っている、さまざまなどぶろくの仕込み方を公開しています。
この本を読んでいると、ほんとうにたくさんのどぶろくの作り方があるんだなぁと感心してしまいます。そもそもどぶろくの原初の作り方は「噛み酒」(だったかな?)だそうです。これは人間が穀物やデンプン質の食べ物を咀嚼して、その咀嚼物を発酵させて作ったお酒です。この咀嚼の仕事は生娘に限られたとのことです。そうだよなぁ。おっさんが噛んで、ぺって吐き出して作った酒なんて飲みたくないもんなぁ。

当たり前ですが、原材料は米・イモ・ヒエ・粟といった穀類やイモ類です。基本的にデンプン(糖分)があれば作れます。デンプンから作ったらどぶろく、果実類から作ったらワインになるというわけ。なるほどね。

この本やネットを参考に、どぶろくを仕込んでみました。もちろん米麹も自分で作った。ほぼ完全自作というわけさ。いや、栽培や収穫はしてないから全然違うか。
ちなみに、米屋さんに行って「くず米ありませんか?」と言ったら、カメムシにやられた米5キロと7年前の麦1キロを無料でもらえました。米は20年度産のコシヒカリで新米だけど、精米が去年の11月なので半年経過しています。そのため変色している。虫が食ったところは黒くなってる。まぁ、蒸したら大丈夫でしょう。問題は麦。さすがに食えるかどうか自信がない。今度蒸してみようかな。
5.15(金)読了
簡単に作れるドブロク作成の本。
ネットでドブロクについていろいろ調べていたら、案外簡単に作れることがわかりました。それならば作ろうということで、図書館に行って借りてきたのがこの本。

<作り方>
①3合の蒸米を容器にいれ1.5ℓの冷水を注ぎ込む。
②水温が40度未満にっていたら(人肌程度)、その中に米麹200g(生麹なら150g)とドライイースト10g(小さじ2.5くらい。パン用で可)、ヨーグルト大1を入れてかき混ぜる。
③常温で放置。その日のうちに発酵する。夏場なら常温(30度)で2日半、秋冬でも3、4日で相当アルコールが出てくる。
④適当な時期に布巾と漏斗でビンやペットボトルに詰める。冷蔵庫で冷やして飲む。

超簡単じゃん!
ちなみに殺菌が充分ならヨーグルトは不要です。ヨーグルトは雑菌の混入を防ぐと同時に酸味付けの意味があるので、代わりにレモン汁(1スライス)やクエン酸、ヨーグルトの種菌1gでも可。
砂糖を混ぜたらアルコール度が上昇したり、麹の代わりに某胃薬を入れて発酵させたりと裏技もいろいろありますが割愛。知りたい人はネットで調べてください。

さて、麹はスーパーで200g350円します。米が1キロ300円~400円と考えると、麹は5倍もの値段です。これは高い。
ちゅーことで、麹と蒸米を混ぜて麹を培養する「共麹」という方法を使ってみました。麹って菌だもんね。……丸3日かけて3合の米と200gの米麹を掛け合わせたのですが、失敗(たぶん)。白い麹を作る予定が、黄色っぽい麹もどきになってしまいました。この麹は味噌作りに適しているようです。がっくり。
さっき、麹の種菌をネットで予約したので(30g330円。安っ!)、今度は米に直接菌を振りかけて培養してみようと思います。米代ももったいないから、10キロ2500円の米を購入しようかな……さすがに不味い米っぽいからパス。
どこかに安くてうまい米ってないですかねー。キロ100円くらいの。知ってる人はご一報を。

5.14(木)読了
第二次世界大戦における歩兵部隊を題材とした小説。南方の島の守備隊を描いている。
ノンフィクションものではありませんが、書いてある内容は実際に60年前にあったことです。大砲を背負って歩く場面などは臨場感があり、まるで実体験のようです。かなり取材した跡が見られます。

途中で日本兵の亡霊のようなものなどが出てくるのですが、亡霊というよりも幻覚と思ったほうがいいのかもしれません。戦争という限界状況が見せた幻覚。これも戦争の悲惨さをもの語る指標のようなものです。

この本を読んでいると、兵隊の凄さ、厳しさがよくわかります。100キロの装備を2人掛かりで背負って歩けと言われてもなぁ……。マラリアにかかったら置いていかれるし、餓死するし。そういえば戦闘場面は描かれていませんでした。そこは主題ではないからでしょうね。
解りにくい場面もありましたが、なかなかの作品だと思います。

5.13(水)読了
7つの初期短編集。1980年~82年の作品。
この本を読んだのは、ゴールデンウィークに私の叔父が遊びに来たときに、「村上春樹の『午後の最後の芝生』という短編は絶品だ。『ノルウェイの森』よりも良い」と酔って絶賛していたからです。
半信半疑に読んでみたのですが、確かに良い作品でした。14年前に大学生だった「僕」が夏休みに芝刈りのアルバイトをする話です。最後のアルバイト先で50がらみのアル中のようなおばさんの家の芝生を刈るのですが、どうも訳ありの家のようです。娘の部屋の箪笥を空けさせて、どんな人物かを連想させたり、死んだ旦那は芝刈りが好きだったと意味深なことを言ったり。結局結論じみたものはないのですが、青春のひと時を切り取った風景がよくあらわされています。素直で引っかかりの無い文章はさすがと思いました。

他の作品もなかなか良いものがそろっています。
「ヒツジ男」が出てきたりと、かなりユニークな話もあります。短編でおもしろいと思うのは浅田次郎の作品ですが、村上春樹も良いですね。佳作です。


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