読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
8.28(金)読了
第16回日本ファンタジーノベル大賞大賞受賞作。 久しぶりにファンタジーが読みたくなって図書館で借りて読んでみたのですが、うーむ、これは……。たしかにファンタジーといえばそうなのですが、ホラーや形而学的要素(といったら大袈裟だが)も入っていて、見ようによってはスプラッタでもある。冒頭から十数ページはあきらかにカフカの『変身』をパクッた、いやオマージュだろうという展開で、それでいて訳の分からない「アレ」は主人公にポカリと殴られて簡単に死んでしまう。アッサリしたものです。 登場人物の会話文を一切省いたオール地の文章で成り立っています。こういう小説はけっこうめずらしいかもしれません。意図して書いたのか、単に会話文が下手だからなのかはわかりませんが、雰囲気はよく出ています。 「ラス・マンチャス」というのは「ラ・マンチャ」の複数形です。 「ラ・マンチャ」の曰くについての記載も書かれていましたが、よく覚えていない。途中何度か中だるみをしてしまい、読み進めるのが正直ダルくなった。こういう作品が好きな人も多いと思うので、趣味の問題だと思う。ちなみに現在は絶版。 PR
8.26(水)読了
セカチュー。人気小説だけどなぜか読む機会がなかった。今回初めて読んでみて文章がとてもきれいな小説だと思った。 中学・高校生の好きあった男女。女性の方が白血病に罹ってしまい、余命幾ばくもない身に。男性は修学旅行に行けなかった彼女をオーストラリアに連れて行こうと病院から連れ出し、列車に乗って空港に行くが、そこで彼女の容態が悪くなり死んでしまう。 とても切ない純愛物語です。男性は彼女の骨を小瓶に入れて持っていますが、最後に中学校に行ってその骨を撒きます。この場面で泣いた人も多いでしょう。ベタな話ですが、感動するツボのようなものを押さえた作品だと思います。 愛する人がいきなり死んでしまったらどうなるか。愛する人の死を受け入れるのに、相当時間がかかるでしょう。場合によっては一生受け入れられない(受け入れたくない)かもしれない。そんなことを考えさせる一冊でした。中学、高校の読書感想文にいいかも。
8.24(月)読了
ゴスロリ作家の雨宮処凛による、「すごい生き方」をしている人の紹介。 リストカットやひきこもり、アルコール依存症、自殺未遂など、現在生きているのに精一杯の人たちに、こういう生き方もあるんだよ、と提示しています。 雨宮さん自身も元リストカッターなどで苦しんだ経験を持つので、その辺りの苦しみはよく分かっているようです。学者本のように杓子定規な本ではなく、現実に苦しんでいる人の目線に立って現実に即した解決方法などを紹介しています。ある意味目からうろこの本です。 本はピンクの装丁でかわいらしい感じがしますが内容はすごい、まさに処凛さん自身のような本です。現状に苦しんでいる人、自殺したいと思っている人などは読んでみるのもいいでしょう。目からうろこがぽろぽろ落ちて、心が楽になるかもしれません。 今日も鬼ころしを飲む。飲み続けたらアルコール依存症になるのだろうか? でも30本程度だったらだいじょうぶか。1日1本だし。でも残り少なくなったなー、鬼ころし。もう一回ブロガーになれないかしら。
8.23(日)読了
近年政治関係の番組に出演している雨宮氏の自伝。 彼女は中学校時代にイジメにあい、家出、クスリに手を出したり、リストカットをして病院に運ばれたり、ビジュアル系バンドの追っかけなどをしたりとかなり大変な10代を送ったようです。 結局彼女は右翼団体に入会し、そこで活動を始める。自分が受け入れらるのが気持ちがよかったらしく、自分探しの延長線上で街頭宣伝などもやる。バンドもやる。反米国家の北朝鮮やイラクにも行く。良いと思ったものはなんでもやる。かなり破天荒な青春時代だったようです。 著書の中でも書かれていますが、彼女は結局は自分を肯定されることを切望して、さまざまな活動に身を投じたのだと思います。それが得られるのならば、右翼でも左翼でも、クスリでもリストカットでもなんでもよかったのでしょう。たまたま右翼であり、バンドであった。そういう気がします。 プロフィール欄に雨宮さんの全身写真が掲載されていますが、かなりパンクですね。気合の入った女右翼といった感じ。現在の彼女はゴスロリファッションで定着していますが、パンクの方が似合うきがするぞ。 自分で作ったおはぎを食べながら鬼ころしを飲む。うーむ、微妙。酒飲みは甘いものが苦手というのが定説だが、私は酒も甘味も辛味も苦味も大好き。好き嫌いまったくなし。うれしきことこの上なしかな。
8.22(金)読了
金融関係のハードボイルドミステリ。メフィスト賞受賞作。 新堂冬樹という人気作家の処女作ということで読んでみたけど、あまりおもしろくなかった。ミステリはあまり読まないのだが、その理由のひとつに人間関係等の複雑さがある。4人も5人も6人も人間が出演すると覚えられない。複雑なトリックなどで頭を使う小説もダメ。この作品はトリックなどはないが、人間はたくさん出てくる。やはり、覚えられなかった。 なんとなくストーリーを追っかけて最後まで読むには読んだが、安っぽいB級サスペンスを読んでいるようだった。都合よく警察官がきたりしてストーリーが進行し、これといった山場もなく終わってしまった。 主人公は悪魔と恐れられた金融業の社長なのに、「私」という一人称で進行するのも無理がある。どう考えても「俺」でしょう。雰囲気丸つぶれ。 細かいところも含めて不満の多い作品。たまにミステリを読むとこういう目に遭うといった見本のような作品。当分ミステリに手を出すことはないでしょう……って、辛口すぎるかな。 今夜の鬼ころしはあまり旨くない。不味い本を読んだ影響が酒にきているのかもしれない。こういう日は早寝するにかぎる。おやすみ。
8.18(火)読了
「走る」ことについてのエッセイ集、というかメモワール。 村上春樹氏が毎日ジョギングをしているのは知っていましたが、実際に走ることについてどのように考えているのかは知らなかった。この本はそんな村上氏のジョギングについての考え方、練習、大会での様子などを余すことなく伝えています。 心に残ったのは、長距離走と小説を書くことは同じこと、というくだりです。 私は現在、毎日10キロ程度を走っています(週6日)。大雨の日を除いて、自分の都合でサボることは一切ありません。月間250キロ前後走っている計算になります。走り始めた頃(7年前くらいかな)は、走るのがつらくてパスしようと思ったことが何度もあったけど、最近ではそういうことはなくなりました。逆に走るなといわれたらストレスが溜まってしまうと思います。習慣とはすごいものです。 長編小説も同じようなものだと村上氏は語っている。まったくそうだと思う。私も趣味で小説を書いているが、これも一日サボったらサボり癖のようなものがついてしまって、サボりにサボるようになってしまう。今日は調子が悪いからパス、というように。これはダメ。毎日ちょっとでもいいから書くということに意義がある。 村上氏はマラソンのほかにトライアスロンもやっているようです。泳いで自転車を漕いで地面を蹴って、本を読んでいるだけでも凄さが伝わってきます。私も何か大会に出場してみようかな、と思いました。 最近少々太ってきたので、食事を少なめに摂って鬼ころしを飲む。余計な脂肪がつくと走るのが困難になるし、みっともなくもある。体重維持と体型維持のために、プチダイエットをしようと思う。
9.17(月)読了
心霊関係の本。心霊写真(のようなもの)も掲載されており、懐かしい感じのする内容に仕上がっています。 著者の斎藤氏は、いわゆる自殺の名所といわれている場所で多数の写真を撮影しているようだが、あまり褒められた行為ではないと思う。(自称)霊能者というのであれば、それが礼儀正しい行為ではないことは分かっていると思うのだが……。体調が悪くなったりしないのだろうか? ライブドア事件や政治家がらみの自殺事件も採りあげて心霊現象とからめて言及しているが、なんとなくこじつけのような気がしないでもない。検証することなしに「霊現象である」と決めつけて話を先に進めるので、ついていけない部分がある。ねんでやねん! という感じ。 タイトルもオカルトっぽくていただけない。真面目に霊現象を取り扱う本ならこんなオカルトちっくな題名をつけないと思うのだが。これはたま出版の意向かもしれないので、なんともいえないが。 まぁ、著者は自殺者に対して、死後の世界の実情を知らせて思いとどまらせようとしているようなので、細かい部分は置いておこう。現在、日本の自殺者数は年間3万人に達していて、「自殺者天国」だそうです。この本を読んで一人でも自殺を思いとどまればいいなと思います。 慰霊のためによくお酒を供える場面を見るが、生前酒を飲まなかった人に供えてもいいのかな? 鬼ころしを飲みながら思った。まぁ、供え物をされて怒る人なんてあまりいないと思うけど。
8.15(土)未読
作家の伊坂幸太郎氏が書評で、この本を読んで驚いたと書いていたので読んでみたのですが、確かに驚いた。「愛」という題名からして恋愛本を予想していたのですが、予想をはるかに裏切ってくれました。短編が10作あまりあるのですが、ほとんどが性の倒錯を主題とした内容。女教師と小学生男子、男同士のアナルセックス、よくわからない殺人などなど……。 記述方法というか文体もかなり変わっている。「、」をまったく使用しないで一続きの長ったらしい文章を書いたり、同じ単語を延々と繰り返したり(半ページも繰り返す)。筒井氏の文体を乾かせたような文章とでもいうのだろうか、確かに衝撃だった。衝撃のあまり頭の方がついていかず、半分くらい読んで挫折してしまった。読んでいてなかなか頭に入らない。ただ字面を追っているだけの状態になってしまったからしようがない。伊坂氏と私はどうも好みが違うようだ。 釣ったメバルを煮魚にして鬼ころしと一緒に食した。さっきまで生きていたから新鮮でうまい。酒がすすむ。満足な夕食でした。
8.15(土)読了
ぴちょんくんシリーズ第2弾。 らんの花のアングーさんを尋ねにいったぴちょんくん。アングーさんはいつものところにいなかった。アングーさんは雨が降らなくなった土地を離れて、住み良い土地に引っ越していったようだ。アングーさんは語る。 「今のここは住み良いけれど、地球が暖かくなって雨が降らなくなったらと思うと心配だよ」 地球が暖かくなってきたのは、どうやら森林伐採が原因のようだ。人間に何ができるかよく考えなくてはいけない、とぴちょんくんは思った。 抽選で当選したダイキン工業の絵本。地球温暖化や森林伐採など、これでもかとばかりに盛り込まれた環境教育絵本。一弾もそうでしたが、小さい子に対してはこれくらいストレートに書いていたほうが訴える力があって良いと思う。 絵本の絵もカラフルに描かれていてなかなか良い。大人が見てもきれいだと思う。本の表面がつるつるしていて好き。素材は硬いダンボールのようなもので、おそらく古紙をリサイクルして作ったのだと思う。エコですね。 今日はクリームパンを食べながら鬼ころしを飲んでみました。ぐっ、さすがに合わない……。ミスマッチな取り合わせはやはりミスマッチな味に終わった。
8.13(木)読了
遺品整理や遺体の消臭、脱臭などの処理をする「遺体・遺品整理業」の社員書いたノンフィクション。日本ではまだあまり認知されていない業種ですが、アメリカなどではポピュラーな仕事だそうです。 遺体といっても綺麗な遺体ばかりではありません。自殺や孤独死など死後かなり経過して発見された遺体は、見るも無残な状態になっています。多数の蛆や蝿がたかり、死体腋や異臭などといったものは凄まじいそうです。普通の人ではそんな状態の遺体を触ったり、部屋の整理をしたりすることは難しい。そこで専門業者がさまざまな処理をする。そんなお仕事です。 遺体はもちろんですが、遺品からもその人のさまざまなことが分かるそうです。凄まじいゴミ屋敷に住んでいたり、エロ雑誌、大量のAVのDVDが保管されていたり、または部屋のあちこちからたくさんの小金、数十万の大金が発見されたり。人の数だけ死あり、現場ありということでしょうか。 日本もこれから本格的な高齢化社会に突入するので、このような仕事は重要になってくると思います。なにしろ死なない人間はいないわけですから。このような業者があるということを知識として知っておくと、いざというときに役立つかもしれません。役立って欲しいものではありませんが。 食欲がないので、冷たいお茶漬けと冷たい鬼ころしを飲んだ。夏バテだろうか? まさかこの本を読んだからとは思えないが……。酒が飲めるのも生きているからこそ、なんとなくしんみりしてしまいました。 |
カレンダー
プロフィール
HN:
とし
性別:
男性
趣味:
読書、コーヒー、ジョギング
最新記事
(06/30)
(05/31)
(04/30)
(03/31)
(02/29)
(01/31)
(12/31)
(11/30)
(10/31)
(09/30)
ブログ内検索
最古記事
(01/08)
(01/09)
(01/09)
(01/10)
(01/11)
(01/12)
(01/13)
(01/14)
(01/15)
(01/16)
フリーエリア
最新CM
最新TB
アーカイブ
アクセス解析
|