読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 12.10(木)読了 他の作品と同じように女性が出てきて、主人公の男性と仲良くなり、取りとめない会話を交わす。現在の村上作品とほぼ同じつくりです。 そういえば今日はクリスマス。 PR
12.10(水)読了
社会心理学教授のモリーと教え子との対話。 大手新聞社勤務の教え子はモリーが重篤であることをとある番組を見て知り、16年ぶりに会いに行く。モリーはADLという筋力の衰えていく病気だった。下半身から衰えていき、肺に達したときが彼の死ぬときだ。 モリーと教え子は人生についてさまざまなことを話し合う。もっとも大切なことは愛し合うことだ。 というような話。これは実際にあったノンフィクションの話のようで、モリー先生の写真などが挿入されています。 感動して泣ける本とのことで読んでみたのですが、泣けませんでした。モリー先生の話には頷けるところが多く、感動はしましたが、どこか道徳の教科書を読んでいるような気になり、正直、しらけてしまいました。 この手の本は、おそらく読むタイミングが重要なのでしょう。読むべきときに読めば、とても感動して、人によればバイブルにもなるような本かもしれません。 良い本であることは確かです。モリー先生はきっと、天国で暮らしていることでしょう。
12.8(月)読了
日常エッセイ。辛酸なめ子氏のエッセイは初めて読みましたが、妙にしっとりした味のある文章を書く人だと思いました。 それにしても、辛酸なめ子。すごいペンネームをつけたものです。夏目房之介氏に通ずるものがあります。ないか。 エッセイのためか、さまざまな場所に出かけて取材をしているようです。池袋防災館やルールも知らないプロ野球の試合など(それも最下位レースを争う2チームの試合であるところが泣かせます)。 内容はまぁまぁですが、この人の書く文章は好きです。なんとなく高貴な雰囲気が漂っています。もしかしたらなめ子さん、どこぞの令嬢なのでは……と思ってしまうほどです。 本には自分の写真も掲載されているところに、自信のありようが見て取れます。 林真理子だってやらないことを、やってしまう。素敵です。
12.7(日)読了
出会い系パーティ業の主人公と暴力団、絵画商、チャイナ詐欺団の4すくめで10億円を奪いあうというスピード感溢れる小説。青春小説か? 主人公格の3人はいずれも個性が立っている。三田総合商社の三田という人物は、名前から創業者一族ということをちらつかせて良い目を見ているが、名前が同じだけのダメ社員。ただし、超記憶力素質者。もう一人の女性は超お金持ちの家に生まれた令嬢だが、離婚した父を嫌い、絵画詐欺で10億儲けようとしている父から10億そっくり横取りしようとしている、とか。 ひょんなことから3人が出会い、10億円を巡ってさまざまな人物が動く。アーチャーの『百万ドルを取り戻せ』に似ていないこともない。 終盤はカーアクションがあるのですが、スピード感溢れる内容になっていて、読んでいてすがすがしかった。 奥田書籍ランキング的にいえば、 1.『最悪』 2.『サウスバウンド』 3.『真夜中のマーチ』『家日和』『ララピポ』 ……『マドンナ』『ウランバーナの森』……『東京物語』(←最下位、面白くなかった) かな。伊良部一郎シリーズは全て面白いので別ランク。 奥田氏の本はエッセイをのぞいてほぼ全て読んでしまいました。ちょっと残念。 次回作はどのような本でしょうか? 出版されたらすぐに読みたいと思います。
12.5(金)読了
ブラジルの有名な預言者、ジュセリーノの予言集第2作。 ジュセリーノは去年あたりから日本でもTVで紹介されているので、知っている人も多いと思います。彼は夢の中で未来の事件を見て、起きてからそれを書きつけるという生活を数十年続けています。そしてその予言をタイプして、役場で校正証書にして、各国の必要な人に送る。 的中率90パーセントというふれこみですが、それはオーバーでしょう。外れている予言も(公表されているものを見る限り)多数あります。むしろ外れているものが多い。ほぼ外れているかも……・ もちろん当たっているものもあります。2001年の世界貿易センタービルに飛行機が突っ込むことや、阪神淡路大震災なども的中させているようです。 ちなみに2009年1月25日には、神戸大阪でM8.2の大地震が起こり、50万人の死者がでるそうです。これが本当だとすれば、あと1ヶ月ちょっとで阪神地域に住んでいる人は危険ということに……。阪神地域の人は逃げた方がいいかもしれません。 まぁ、この手の本は簡単に信じる訳にはいきませんので、注意するといった程度に留めておく方がいいかもしれません。日ごろから災害に備えて荷物を整えておく、とか。神経質になりすぎるのも精神的に疲れるので。
12.5(金)読了
ショートショート18編。 ショートショートというと星新一や阿刀田たかしを思い出します。起承ときてあっと驚く結末には、幼い頃は楽しませてもらったものです。 一方、村上春樹のショートショートはオチらしいオチがありません。ナンセンス風味というか、雰囲気で読む作品が多いのが特徴といえば特徴です。 一番面白かったのは、ラストに書かれている「図書館奇タン」(タンはごんべんのタン)でしょうか。嫁さんのリクエストに答えて連続活劇風に書かれているのですが、図書館を題材とした作品というだけでも胸が高鳴ります。図書館の雰囲気が好きなので。 ケータイ小説大賞というのがありまして、500~1000文字でショートショートを創って面白さを競うわけです。大賞は3万円。なかなか魅了的です。 先月から応募しているのですが、早々と今月分の締め切りが近づいてきました。そろそろ捻り出さないとな。
12.4(木)読了
トコノの民という「裏返す」能力を持つ者。それが「アレ」を裏返したり、裏返されたりとさながらオセロゲームのように戦う、という物語。「洗濯屋」という記憶を消去、書き換えできる能力を持つ者もいる。 はっきりいって、面白くなかった。読んで時間の無駄を感じてしまった。 人物描写も情景描写もまったくといっていいほど立っていない。特に情景描写は酷く、ホラータッチに描かれているにも関わらず、臨場感がまったくなかった。薄っぺらい文字を追っている感じしかしなかった。 それを自分で感じているのか、なんとかして怖さを出そうとして太文字を多用している(←こんな具合に)。最悪。興醒めもいいところだ。 他人のレビューを2、3見てみたけど、みんな面白くないと書いています。この作品は他作の続編に当たるようで、前作は面白かったようです。読む順番を間違えたかな。 おそらくこの作品は、恩田陸氏のものの中でも悪い部類に入るものでしょう。人気作家の本なので読んでみたが、他作を読む気が失せてしまった。失敗だった。
12.1(月)読了
売れっ子作家30人に対談形式で読書遍歴等を聞いたもの。 作家というと大量に本を読んでいるというイメージがありますが、そうでない人も多いようです。下手に他人の本を読んでクセがつくのを避けるという人や、時間がないから読まないという人までさまざま。それこそ月2、3冊程度の人もいるようです。 複数の作家が面白いと挙げていた本を列記すると ・『オヨヨ大統領』シリーズ(小林信彦) ・『イラハイ』(佐藤哲也) ・『叫び声』(大江健三郎) ・『殺しのリスト』(ローレンス・ブロック) ・『エジプト十字架の謎』(エラリィ・クイーン) ・『ホテル・ニューハンプシャー』『熊を放つ』『ガープの世界』(ジョン・アーウィング) ・『北の夕鶴3分の2の殺人』(島田荘司) ・『風の歌を聴け』(村上春樹) ・『コインロッカーベイビーズ』(村上龍) などです。どれも有名な作品ばかりですね。読んだことのないものは、これから読んでみようと思います。
12.1(月)読了
原田氏が20歳前後の頃に読んだ本や映画などの感想文を、40歳になった原田氏が再読して批評するという太鼓持ちのような本。 大学時代の原田氏は父親が借金で首がまわらなくなり、家庭崩壊に直面していたそうです。そんな時期に彼が読んでいたのが、主に純文学。そして日本、世界の文豪や名著といわれる本の類。個人的に、そんな時期にそんな本がよく読めたなと思う。エンターテイメントなら解るけど。 京大式ノート(というのがあったそうです)に日付と読了本の内容を簡単に書いているのですが、小さいうえに汚い文字。頭の良い人は字が汚いという法則がありますが(マーフィ?)、この人は典型だな。読めん。 批評はなかなか突いている部分もあり、うーん、と唸ることも多かった。ドストエフスキーを読むのに苦労したという箇所も同意。『カラマーゾフの兄弟』なんて一生読まない気がする。死ぬ前に冥土の土産で読むとしようか。 いちおうエッセイらしい。彼の作品(エッセイ集)は10代後半の頃にほぼすべて読ませてもらい、抱腹絶倒させてもらった。今読むと面白いかどうか自信はないが、その頃は面白かった。ありがとう。 しかるにこの本は! 若かりし頃のお茶目なメモを取り出してきて一冊でっち上げたというせこい一品。せこいぞ、原田宗典!
11.29(土)読了
心に傷を負った4人が印度のツアー旅行に旅立ち、それぞれの印度を体験するという話。 各人の物語を個別に綴り、印度旅行で4人全員が出会うというアンソロジー的形式。 遠藤周作の本は初めて読んだのですが、キリスト教に造詣が深いという程度の知識しかなかったので、この本ではむしろ仏教やヒンドゥー教の話が多かったので少々面食らいました。 宗教間の思想の違いや死生感なども書かれており、宗教を超えた宇宙観のようなものも感じさせました。 この本の中で、キリスト教の牧師になるために欧州で勉強をする青年がいるのですが、彼は結局、キリスト教だけが絶対に正しい宗教ということを押し付ける教会側に反発する発言をしてしまい、牧師になることができませんでした。 わたしは宗教的なことはあまり詳しくはありませんが、宗教という形式に嵌ってしまうと、人間どうしてもそこが一番と思うようになってしまいがちだと思います。そこには危険が潜んでいるような気がします。 常々思うのですが、宗教というものは必要ないのではないでしょうか。 心の拠り所としての信仰なら結構ですが、そこに団体が発生すれば、そこには必ず上下関係や序列が生じます。健全な序列(もしくは役割分担)ならば結構ですが、往々にして利潤や利用被利用の関係が出来上がります。本来の趣旨から離れていってしまうのです。 その意味において、宗教団体は必要ないと思います。効果よりも弊害が大きい。 国が宗教を非課税にしているのも疑問です。お布施や葬式費用も高すぎる。なぜ1、2時間のお経を(経典見ながら)読むのにン十万円も必要なのでしょうか。京都の寺の坊主は格式が高いので値段も高い、とは当の坊主が言っていた言葉ですが、格式ってなんだよ、おい。本山への上納金が高いと正直に言え! という愚痴はさておき、遠藤周作の文章は格調高いですね。語彙云々ではなく、本全体から高いオーラのようなものが流れてきます。 機会があったら他の本も読んでみたいと思います。 |
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