読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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1.23(水)読了
脳出血で死にかけた著者が、生と死の狭間で体験した不思議な現象を語っています。本によれば、病院に運ばれ手術を受けている最中に、飯田氏のたましいは身体を抜け出し、「あの世」へ旅立ったとのこと。脳出血となり「あの世」を訪れるのは、飯田氏が生まれる前にあらかじめ決めていたことだそうです。そのような予定を組んでいた理由は、宇宙の真理を知り、それを人々に伝えるという、飯田氏が生まれる前に決めていた使命を果たすためです。飯田氏はあの世でさまざまな真理、理解を受け取り、この世へ生還してきます。 この本は、他の精神世界の本を一歩進めた内容が語られており、私がいままで疑問に思っていた事柄が簡潔に述べられています。いままであいまいな理解で済ませていたことが書かれており、「なるほど!」と感激しながら読み進められました。 その中でも特に印象的なものを抜粋すると、 「精神世界の真理というのは、宇宙の本質であり正体である精神宇宙が、自らに試練を与え、成長させるために創造した、さまざまなしくみのことを言う。そのしくみのひとつとして、時間と空間の観念を備えた物質宇宙を創造、精神宇宙の構成要素であり細胞である『魂』たちを送り込み、さまざまな物理的体験を通じて学ばせ、精神宇宙全体の成長基準である『愛』のレベルを高めようとしてきた。精神宇宙とは『愛』そのものであり、そこでは完全な調和が保たれている。ゆえに、その創造主である物質宇宙で起きる出来事も、精神宇宙からみるとすべてがお見通しであり、あらゆる物理現象をコントロールすることができ、いかなる現象であっても、精神宇宙から見ると、予定通りに順調な出来事である。」 以上は他の精神世界の本にも書かれてある内容です。(精神世界好きには)特に目新しくはない一般的な事柄といえます。驚いたのは以下です。 「精神世界の上にさらなる真理がある。それは、精神世界が真に自らを成長させるために、自らに対して仕込んだ、総仕上げのような巧妙な真理、いわば『最終的な真理』といえる。それは、『自ら予定した順調な学びを、強制的かつ自動的にかき乱すようなしくみを、わざと自らの内部に埋め込んでおくことによって、その予定外の混乱状態を通じた極限の学びを、自らに強いておいた』ということです。 つまり、『生まれる前に計画しておいた人生が、予定通りに順調に展開していき、予定通りの喜怒哀楽を通じて学ぶ』というだけでは、その範囲の学びだけに留まってしまう。『生まれる前に計画しておいた人生ではあるが、実際には、自動かく乱システムが強制的に作動し、予定していた出来事が起きなかったり、発生次期がずれてしまったり、予定外の出来事が生じたりすることにより、大いに混乱してしまう』という体験をするほうが、学びの内容や成長度ははるかに大きくなる。よって、生まれる前に決めた事柄が起きなかったり、思わぬ時に、まったく理不尽なことが起きてしまうという現象が、少なからず生じてくる。 したがって、(最終的な真理において)人生では『予定外の死』もあり得る。その死から何の意味も感じられないような、あまりにも悲しく空しい死が。だからこそ、その死がもたらす深い絶望感、虚無感、喪失感を通じて、その死にかかわる人々や、その死について知った人々が、より深く心揺さぶられ、それにより、より大きな学びの機会を与えることができるという、これ以上ないほどの逆説的な価値を持っている」 ということです。この概念ははじめて聞きました。 精神世界では、生まれる前にある程度の人生設計をして、多少の裁量はあるものの、その人生設計にしたがって生まれて死んできます。どんな不幸なことが起ころうとも、自分で決めたカリキュラムを果たしているという意味において「すべて予定通り」と言えます。 しかし、最終的な真理によれば、生前にまったく予定していなかった突発事態がランダムに起こり、それに対処することにより、魂の成長度が大きく進むということです。むぅ。 ただし、突発事態が起こるのは、一定のレベルに達した成熟した魂にだけであって、若くて経験の浅い魂などには起こらないようです。経験の浅い魂はまだ突発事態に耐えるだけの力を持っていないので、生まれる前に決めたカリキュラムに沿って一生を進めるようです。宇宙のしくみは本当に合理的です。 飯田氏はこの本の他にも「生きがいの創造」「生きがいの本質」「生きがいの催眠療法」「ソウルメイト」「愛の倫理」「ブレイクスルー思考」ほか多数の著書を出版されており、どれもすばらしい本ばかりなので、興味のある方はご一読ください。 本業が福島大学経済学部経営学科の教授ということもあり、経営学をスピリチュアルな視点から研究されている方としても有名です。 PR
1/22(火)読了
いまさらながらといった感もありますが、「国家の品格」読み終えました。 ご存知の方も多いと思いますが、この本は2006年における書籍の年間ベストセラー首位、現在までに260万部超を売り上げたベストセラーで、書名の「品格」は2006年の新語・流行語大賞にも選ばれたというすごい本です。 私はベストセラーとすばらしい本はまったく別ものだと思っているので、あまり期待しないで読み始めました。正直言って前半は「ふーん」という感じでしたが、中盤~終盤にかけて「すばらしい!」と不覚にも思ってしまいました。 本書は藤原氏が公演で行った内容を加筆して出版した本です。 前半は日本や世界の経済・イデオロギーなどについて、数学者らしく論理的に述べています。 人殺しなどいけないことはいけない!そこに理由など必要ない!とか、小学校教育で英語を教えるのはよくない。その時間を国語や算数に充てるべき、といったことから、自由・平等・民主主義といった多くの人が無批判で受け入れがちな思想に待ったをかけたりしています。 中盤~後半は、戦前の日本人のすばらしさを「武士道」の観点から論じています。武士道はもともと鎌倉武士の「戦いの掟」であり、戦闘におけるフェアプレー精神をうたったものでした。その後、260年の平和な徳川政権下で武士道は武士道精神へと洗練され、日本人全体の行動規範・道徳基準となっていきます。この中には慈愛、誠実、忍耐、正義、勇気、惻隠(他人の不幸への敏感さ)などがあります。戦後日本はこれら日本が誇れる高道徳性が破壊されてしまったが、それを復活させることこそ諸外国の尊敬を勝ち得る方法であり、たとえ経済力が少々低下したとしてもやり通し、品格ある国家を保たなければならないと説く。 この本を読んで、昔の日本人がいかに誇り高く道徳心に富んでいたか、文学、数学、芸術で世界に類をみないほど優れていたかを知ることができました。日本は私が知っていた以上にすばらしい国でした。 現在は飛行機であっという間に世界各国どこへでも行けるし、インターネットをとおして瞬時に世界とつながることもできます。他国の文化やイデオロギーなどが流入し、その影響を受けるのは当然ですが、日本人が昔から有している「品格」は決して捨ててはいけないと思いました。
1.21(月)読了
<あらすじ> 戦前、英国人のバーンズ家が住んでいた邸宅には不思議な裏庭があった。その裏庭は代々「庭師」が手入れをしていた。 13歳の照美には双子の弟がいたが、7歳のころ事故で死んでしまう。それ以来、彼女の両親はレストラン経営に没頭し、照美は母親の愛情を受けられなく、寂しい思いをしていた。 ある日、バーンズ家の裏庭に忍び込んだ照美は、大きな鏡を超えて「裏庭」の世界に迷い込んでしまう。その世界は代々の庭師であるバーンズ家の娘レベッカ、照美の祖母である妙をはじめとした死者を作り上げた潜在意識の世界だった。その世界で照美は世界を救うために行動し、ひいては自分の潜在意識下にある傷に直面することで成長し、母との確執を取り除いていく。 自己の内面にある傷(インナーチャイルド)と向きあい、癒し、成長するというのがモチーフのようです。この作品は「アリス・イン・ワンダーランド」を意識して書かれているような気がしました(落ちる・・・落ちる・・・落ちる・・・のフレーズなど)。「アリス-」は政治的意味合いの強い作品でしたが、こちらは心理的成長のストーリィです。 「西の魔女が死んだ」もそうですが、梨木氏は、主人公が周囲の人物や自然とふれあう事により成長する過程を描いた作品を多く書かれています。自然描写もとても豊かで、著者の自然を愛する心が作品全体にあふれています。 児童文学としては少し難しいかもしれませんが、何度読み返してもそのつど新たな発見のできそうな、味わい深い作品でした。
1.20(日)読了
拒食症と過食症(まとめて摂食障害という)を4人の女性のケースをもとに、発病、原因、経過などをたどっています。 摂食障害は主に若い女性の罹患率が高く、ダイエットをきっかけに発現することが多いようです。これは、太っているとクラスメートから噂されたからといった理由から、女性としての成熟拒否といったやや古い説までいろいろあります。 拒食と過食は180度違う病気と思っている方も多いと思いますが、この2つは表裏一体の関係にあります。拒食は一生、続けることは困難です。いつかは食べる方向に向かっていきます(それが治療の結果なら良いのですが・・・)。それまで拒食をしていた人は、「食」を抑えていたため、リミットが切れたように食べだすことがあります。その結果、一時的または継続的に過食に転じてしまいます。 過食の人はみんな太っているかというと、そうでもないようです。大量に食べた後に吐いたり、下剤を使用したり、過度の運動をしたりして普通の体型を維持している人が多いので、外見からは過食だとは誰も思わない人も多いようです。 根本原因はなにか?一概にはいえませんが「美しさ」にヒントがあるような気がします。 外見的に美しいことで得をするのは、ある程度事実だと思います。顔かたちは仕方ないにせよ(最近は美容外科という方法もありますが)、痩せて美しくするのは誰にでもできて、てっとりばやい方法です。女性がダイエットをするのは当然といえば当然です。 では、なぜ美しくなりたいか?誰かに振り向いてほしいからかもしれないし、愛してほしいからかもしれない。世間の評価を得たいからかもしれない。つまり、いまのままの(太っている)自分には価値がないという無価値感からダイエット(拒食)に向かうのではないかと思います。いまのままの自分でOKのスタンスでいる人、他人が主体ではなく自分が主体の人は摂食障害になりにくいのでは。そんな気がします。 その他、いろいろ書かれていますが、興味のある方は本を読んでいただくということで。 最後に、減量の目安は1ヶ月2キロまでがいいようです。あまりにも急激に体重を減らしてしまうと、脳は生命の危機を感知し、防衛反応から食物の摂取を渇望します。その結果、大量に食べてしまいダイエット前よりも太ってしまうというわけです。脳が危険を感じないライン(=リバウンドしにくいライン)が月2キロまでなのでしょう。 さらに食べないダイエットは脂肪とともに筋肉も分解されてしまいます。筋肉はカロリー消費量が高いので、それが分解されれば必然的に痩せにくい身体になってしまうので、損です。 バランスの良い食事を摂り、有酸素運動で脂肪を燃焼しつつ、無酸素運動で筋肉を保持する。これがもっとも理にかなったダイエット法といえそうです。
1.19(土)読了
レイチェル・カーソンはアメリカの作家であり、海洋生物学者でもあります。 彼女は大学で生物学の修士号を得た後、家族を支えるために内務省に入省、生物専門官になります。彼女に与えられた仕事は、海洋資源などを解説する広報誌の執筆と編集でした。彼女のなかで科学と文学は合流し、公務員生活を続けながら作家への道をたどるようになります。 彼女の詩情豊かな文章は人々を魅了し、作家としての地位を確立します。そんなある日、彼女のもとに友人から一通の手紙が舞いこみます。役所が殺虫剤のDDTを空中散布した後に、彼女の庭にやってきたコマドリが次々と死んでしまった、という内容の手紙でした。 この一通の手紙をきっかけに、彼女は4年におよぶ歳月の間、膨大な資料の山に埋もれて、後に「歴史を変えることができた数少ない本の一冊」と称されることになる「沈黙の春(Silent Spring)」の執筆に取り組むこととなります。 「沈黙の春」を執筆中に癌におかされた彼女は、文字通り時間とのたたかいのなかで、1962年、この本を完成させます。「沈黙の春」は、環境汚染と破壊の実態を世にさきがけて告発した本で、発売当時大きな反響を引き起こし、世界中で農薬の使用を制限する法律の制定を促すと同時に、地球環境への人々の発想を大きく変えるきっかけとなりました。発表から2年後、56歳で彼女は生涯を閉じます。 本書、「センス・オブ・ワンダー(The Sense of Wonder)」は、癌におかされた彼女が最後の仕事として執筆した本です。この本には彼女が日頃から考えていたであろう深い信念がすべて述べられており、私たちへの遺言となっています。 自然がいかに大切か、自然の神秘さや不思議さに目を見はる感性(=センス・オブ・ワンダー)がどれほどすばらしいかを、やさしくも美しい文章で著しています。 子供のころは当たり前にもっていた「センス・オブ・ワンダー」。大人になっても失くしていない人ははたしてどれだけいるでしょうか。この感性を取り戻すことが、自然破壊をくいとめる一歩のような気がします。
1.19(金)読了
ニュートン、関孝和、ガロア、ハミルトン、コワレフスカヤ、ラマヌジャン、チューリング、ワイル、ワイルズという超一流の数学者9人の業績と生涯を、自身も数学者の立場から描いています。 この本で登場している9人はまさに天才と呼ぶにふさわしい数学者ですが、天才であるが故の栄光とともに、凡人の何倍もの深さの孤独や失意に苦悶していた気がします。 最高峰の暦を作りながらも、政争に敗れた関孝和。時代が追いつかず、失意のもとわずか21歳で死んだエヴァリスト・ガロア。貧困、戒律にしばられ、異国に居場所はみつからず、不知の病で死んでいったシュリニヴァーサ・ラマヌジャン。同性愛により公職追放、青酸カリ自殺を遂げたアラン・チューリングetc.etc... 時代を先取りした人物は周囲の期待、思惑も大きく、平凡で静かな人生は送りづらいのかもしれません。ダイアモンドは希少価値であるがゆえに奪い合う、といったところでしょうか。 藤原氏の著作は「若き数学者のアメリカ」「心は孤独な数学者」の2冊を読みましたが、どちらもすばらしい作品です。内容もさることながら、気品のる文章、美しさに驚き、「この人は本当に数学者か・・・」と思った記憶があります。 2005年には260万部を超えるベストセラーとなった「国家の品格」を著しており、作家としての地位も不動のものとしました。こちらはまだ読んでいないので、近いうちにぜひ拝読したいと思っています。
1.17(木)読了
手塚治虫氏と漫画家・小説家・落語家などとの対談集。 ご存知でしょうが、手塚氏は戦後日本の漫画・アニメに革命をもたらした方で、この人なくして日本漫画史は語れません。 手塚氏の影響を受けた漫画家・アニメーターは実に多く、考えつく限りでも、藤子不二夫氏、水木しげる氏、石ノ森章太郎氏、松本零士氏、赤塚不二夫氏、宮崎駿氏etc.etc...当時の漫画家は全員、手塚氏の影響を受けていたといっても過言ではない。 私も手塚漫画は大好きで、小学生、中学生のころはよく読みました。 「火の鳥」「ブラックジャック」「三つ目が通る」「アドルフに告ぐ」「きりひと讃歌」「ブッダ」etc.etc...いまでも古本屋で手塚治虫の漫画を手にとることがあります。 1989年にわずか60歳で亡くなられましたが、手塚氏は多くの夢と希望を与えてくれました。当時の新聞では「巨人落つ」というタイトルとともにトップ記事で手塚氏の逝去を報じました。手塚氏がどれほど偉大で、みんなから愛されていたのかがわかります。 対談の内容は、さすが漫画家だけあって漫画論を中心に、アニメ、映画、小説などについて語られています。SF小説や少女漫画についてかなり話されており、当時の手塚氏の興味の方向性がわかっておもしろいです。 手塚氏は、いわゆる善人が主人公の漫画を描くのが嫌いらしく、代表作でもある「ブッダ」の終盤を描いていたころは、「なぜこんな作品を描き始めたのだろう・・・」と苦悶していたそうです。たしかに手塚氏の漫画の主人公に純粋な善人は少ない。「鉄腕アトム」のアトムは、勝てば官軍という印象で純粋な善とはいえないし・・・。かといって完全な悪という主人公も見当たらない。 手塚氏はこれらグレーゾーンの主人公を、「自分のなかにある悪の部分を取り出して描いている」と述べている。自己の影を描くことによって昇華していたのでしょう。 1.16(水)読了
1.15(火)読了
瀬戸内寂聴氏と美輪明宏氏の対談集。 寂聴氏は人気作家となった後に出家、得度。多くの人に教えを説くかたわら作家活動も継続。1992年「花に問え」で谷崎潤一郎賞受賞。現代語訳源氏物語は「寂聴源氏物語」としてベストセラーとなる。 美輪氏は17歳でプロ歌手デビュー。「メケメケ」「ヨイトマケの唄」が大ヒットし、劇団でも多数のメインを務める。ある日、霊能力が開花し、天上界からの声を伝える「お役目」をたまわる。最近では「オーラの泉」で国分太一氏、江原啓之氏とともにレギュラーを務める。 こんな2人の対談は、宗教、霊能力、文学、戦前戦後の日本など多岐にわたります。特に興味深かったのは、2人の共通の友人でもある三島由紀夫氏に関することです。三島氏の生い立ち、精神の純真さ、抱えていたコンプレックス、そして市ヶ谷駐屯地での演説・割腹自殺に至るまで、親交の深かった2人だからこそ分かる三島氏の想いがつづられています。 私は三島由紀夫のことを、時代錯誤の、あるいは時代についていけなかったアナクロ人間と単純に信じ込んでいました。ある意味それは正しいのかもしれないが、そうとばかりは言い切れない何かがあったことを、この対談集を通じて知ることができました。 対談自体はすごく明るい雰囲気で、ウィットに富んだジョークやユーモアを交えて話されており、飽きることなく一気に読むことができました。2人の知識、教養、実行力はすばらしく、真の貴婦人はこのような人達なんだなと感じました。おっと、美輪さんは男だっけ・・・。 題名のぴんぽんぱんは、品位の「品」、根本の「本」、模範の「範」のことだそうです。現代の日本にはこれらが欠けているということなのでしょう。温故知新ということです!(ちょっと違う?)
1.14(月)読了
長男は殺し屋、次男は弁護士、三男は刑事、長女は詐欺師、母親は泥棒という、それぞれ秘密を持った早川ファミリーが織り成すユーモア・ミステリー。 この無理な設定におもわず笑ってしまったが、内容はまずまずといったところ。 とある石油成金の宝石を狙って、長男は殺して奪う、長女は騙して奪う、母親は忍び込んで奪う、刑事の三男は警護する!というありえない設定。弁護士で常識人の次男は気苦労が絶えずダウン寸前・・・。 この本の主題は、ズバリ家族愛!(と言い切る) 良いも悪いも家族は助けあって生きていくもの、という著者の主張が感じられます。多作で有名な赤川次郎氏ですが、この「ひまつぶしの殺人」というタイトルはどうにかならなかったのか。題名と作品との結びつきも薄いし。この題名だけで、「・・・読むのやめよう」となる人もいると思う。実際、私も読む予定はなかったのだが、友達に借りた手前読まざるを得なくなったのだ。 この本は家族4人での朝食の会話からスタートしますが、実はこれを書くにはかなりの筆力が必要です。実際に3人以上の人物が会話をする場面を書いてみるとわかりますが、それぞれの発言を誰がしたのかが不明瞭になってしまいます。発言人物を明瞭にするために「・・・と、美佐子は口火を切った」などのフォローを入れたりしますが、それも不自然になりがちです。かといって連発したら読みにくくなる。 ものの本にも書かれていましたが、3人以上での会話は筆力が向上してから挑戦するのが吉。それまでは決して3人以上を対面させない!会話させない!これにつきます。 |
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