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読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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1.12(土)読了
自分の妻に憑依した霊との対話及び日常の記録集。奥さんに憑依した理由は「お前の妻が気に入っているからだ」とのこと。以後、塩瀬氏は憑依霊を自分の指導霊と仰ぎ、日々の生活を営む。

なぜ奥さんに憑依した霊を自分の指導霊と思うのか、など?で始まりますが、本の内容は???といったところ。私はこの手の本には寛大なほうですが、さすがにこの本は・・・。
内容はというと、

●極悪人と奴隷は動物に生まれかわる
 ・・・人間は動物に生まれかわるのだろうか?100歩譲っても奴隷が動物になるのは
    あまりに理不尽では
●パンツは白、鞄は茶色と指示
 ・・・日常生活のこまごましたことまで支持してくれる便利な存在。お母ちゃん?
●靖国からA級戦犯を追放しよう!
 ・・・塩瀬氏の説教で廣田弘毅は泣きながら靖国から退散、東条英機は断固拒否した
        もよう
●三国志で有名な長飛が来訪、義兄弟の契りを交わす
 ・・・「おい、ダチになろうぜ!」「飛(フェイ)兄ぃ!」「テッちゃん!」の間柄になってい
        ますが・・・

以上は納得はいかないまでも、まぁそういうこともあるのかな~といった程度。ご愛嬌ですまされる範囲と思います。(でもない?)
この本に関しては、指導霊がいるのか、内容がどうだ等、野暮なことは一切言いません。ただ、塩瀬氏の発言には少し気にかかるところがあります。

●「もっぱら嫌いな人を早く当該部署から異動させてくれるよう祈る。〇〇を僻地に飛ば
   してくださいと」
●死刑囚には「生きながらえさせるだけ生きさせておいて、最後に刑を執行する・・・恐
 怖の下に数十年にわたって晒し続ける」

これらはちょっといただけません。
霊が視える、前世がどうだというのは判断しようがないし、それ自体はあまり重要とは思いません(金銭を頂いている場合は別)。
大切なのは、その人の誠実さ、謙虚さ、正直さ、愛情深さなど内面に関すること。たとえば「あなたは1ヶ月後に癌にかかって死にます」なんて言われたらどうでしょう?仮にそれが正しかったとしても、愛情ある発言とは思えません。

近年、スピリチュアルという言葉がブームになっているのか、TVや書籍でみることが多くなりました。
それ自体はいいのですが、自称霊能者、スピリチュアリストのなかには偽者も存在することを頭に入れておきましょう。先祖霊が祟っているから寄付しなさい、なんてのは論外。
判断基準はその人の人間性だと思います。あとは言っていることとやっていることが一致しているか。これらは社会全体に通じることかもしれませんね。

ちなみにこの本は、「日本トンデモ本大賞」(第13回)受賞作でした。
さもありなん。初めからそのスタンスで読めば楽しめたのに。ちょっと残念。
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1.11(金)読了
スピリチュアルカウンセラー、江原啓之氏の対談本。
江原氏は「オーラの泉」で人気なので知っている方は多いと思います。
江原氏のファンは女子学生や主婦層など女性中心ですが、この対談本は「男も読めるスピリチュアル対談」を目指しているようで、男性の持っている悩みや仕事関係についても書かれています。

第一章では氏に対するさまざまなバッシングに大反論しています。
相当鬱憤が溜まっていたのか、ここぞとばかりにバッシングを切り捨てています。
紙面も相当割かれているので、溜飲も下がったことでしょう。
有名税としてしかたない部分もありますが、一個人の私生活のどうでもいいことをネタにするのはどうかと思います。「江原氏が焼肉屋から出てきた!」とか「高額のカウンセリング料をとっている」などはどうでもいいことかと。江原氏も人間。肉も食べれば、家賃も必要。霞を食べて生きられる仙人ではないので。犯罪なら罰せられて当然ですが、この種の中傷はひかえるべきと思います。

第二章はスピリチュアルの各論。日常のさまざまな出来事に対してどう取り組むべきかが書かれています。江原氏によると、現代日本の問題点は『目にみえないものに対する敬意を失い「物質中心主義」が蔓延している』ことだそうです。『大事なのは(失う)恐れを手放すこと』と強調しています。「物質中心主義的考え方」を打破して「(失う)恐れを手放すこと」が主題のようです。

私は江原氏をテレビ・書籍でしか知りませんが、話している内容や人柄などは好感を持てます。彼の影響もあってか、ここ数年で精神世界の敷居がいい意味でグッと下がった気がします。
1.10(木)読了
ニュートン、ダーウィン、フロイト、ウィトゲンシュタイン、ボーア、ウィーナーの6人の自然科学者の生涯を、精神病理学の観点から分析・解釈し、大きく3つの病圏に分類しています。

ニュートン、ウィトゲンシュタイン・・・分裂病圏
ダーウィン、ボーア・・・躁うつ病圏
フロイト、ウィーナー・・・神経症圏

この中ではニュートンとダーウィンに共感を受けました。
ニュートンはプリンキピア(自然哲学の数学的原理)という傑作を20代の間に打ち立てます。いわゆる万有引力の発見です。が、その分裂病質の性格のため、自らの研究成果をほとんど発表しなくなってしまいます。これは自分の発見を他人に知られたくない、自分だけのものにしたいという欲求からきているようです。普通は世間に発表して業績が認められたいと思うものですが・・・。
「種の起源」で有名なダーウィンは、自身の持つ超完ぺき主義の性格から、論文作成に注釈・括弧を多用し、非常に見にくい論文を作成してしまいます。成果をすべて表現しなければ満足できないのでしょう。このままではいつまでたっても論文は完成しません。心配した周囲の学者はダーウィンに研究の縮小を提案。妥協して著したのが「種の起源」です。本人にとっては不満の残る結果でした。

ニュートンの極端性とダーウィンの完璧主義は日常生活においては不便かもしれませんが、コツコツ1つのことに打ち込む仕事には適している性格なのかもしれません。その性格ゆえに大科学者になれたともいえます

1.9(水)読了
天台宗の僧侶で、千日回峰行を成し遂げて大阿闇梨となられた氏の対談集。
千日回峰行とは、1日に30~60km歩いて巡拝する修行のことです。

もっとも、連続千日巡拝するのではなく、7年間かけて通算千日で行われます。
最初の3年間は、1年のうち100日だけ行が許され、1日30kmを歩いて255ヶ所の霊場を巡拝します。
続く2年間は1年に200日、同じ修行を行い、この5年間で通算700日となります。
ここに至って、9日間の「断食、断水、不眠、不臥の行」に入ます。
この行は過去に死人が出ているほど厳しいものですが、これを修めないと次の行に進むことは許されません。
通常、人間が断食・断水状態で生きられる生理的限界は3日間とされています。
ではなぜ9日間飲食せずに生きられるのか?この行では1日1回、山水で口をすすぐことが許されているのですが、このときに舌(肌)を通して水分が摂取されるようです。
また、雨が降ると肌を通して雨水が吸収され、喉の渇きが癒されるのだそうです。
この行の後、6年目は1年間に100日の行となります。
1日に歩く距離は60kmと倍増し、巡拝する場所も266カ所に増ます。
7年目は、前半の100日間が1日84km、300カ所の巡拝となります。
1日にこれだけの距離を歩くとなると睡眠時間はわずか2時間。
夜中の12時に起きて歩き始めるそうです。
最後の100日間は当初の1日30kmの行に戻ります。
これで合計1000日間、歩く距離は地球1周に匹敵する4万kmにも及びます。

実際は1000日ではなくて975日だそうです。これは、完全を求めずに常に進歩を忘れないようにするため、わざと1000日に至らず、というスタンスをとっているようです。

継続は力といいますが、氏はどんなことがあろうと毎日継続して千日歩くから意義があると述べています。腹が痛くても足が痛くても、雨でも雪でも嵐の日でも・・・。
継続の重要性と難しさを感じさせてくれる本でした。

1.8(火)読了
ベナンからの留学生、ゾマホンの2冊目の著書。貧しくて教育も十分に受けられないベナンの状況がよく書かれています。
ベナンはかつてフランスの植民地だったため、現在もその影響が残っています。例を挙げると、ベナンにおいてはフランス語を話せる人がエリートの証だそうです。これは旧宗主国フランスの政策により行われています。言語のみならず、フランスは、教育・思想・文化に至るまですべてフランス流が最高という意識をベナン人に植えつけています。
輸出に関してもフランスからの検閲が入ります。ベナンは綿花の産地でその多くを海外に輸出していますが、綿花の輸出価格はフランスが決定します。ベナンに関税自主権はありません。1キロ数千~1万円の価値がある綿花が100円ほどで買いたたかれてしまいます。フランスは買い叩いた綿花をベナン相手に加工貿易を行って潤い、ベナンはさらに貧しくなり・・・これを植民地支配と呼ぶのでは?
ゾマホンはこの体制を変えるために教育の普及、母国語の統一、識字率上昇のために頑張っています。
がんばれ、ゾマホン!

1.7(月)読了
エリート社員の職を辞して「不思議研究所」を設立した森田氏の研究記録。
この本によれば、人間の運命はすでに決定している。ただし、一定の範囲内で変更することは可能である、とのこと。つまり、就職・結婚・死期などの大イベントは生誕時に大枠が決まっているが、努力、その他の要素で若干の軌道修正が可能ということ。

この本を読んでいると、じゃあ努力ってなに?努力するのもしないのもあらかじめ決定済みなの?じゃあ努力や~めた!と考えてしまう人もいると思う。その意味では非常に危険な本といえるかも。
精神世界の本でも、これと同じように運命論的な考え方をよく目にします。
仮にそれが真実だとしても、単純にそれを信じてしまうのはとても危険。なにをやっても決定済み!では生きるのがバカらしくなってしまう。こういう考え方もあるんだな~といったスタンスで読むのがいいでしょう。

森田氏は他もたくさん本を書かれており、どれも興味深いものばかりです。
にわかに信じられない内容も多く、ファンタジー小説を読んでいる気になってしまいますが、信じる人も信じない人も「本を楽しむ」というスタンスに立てば十分楽しめると思います。

1.3(木)読了
アフリカの小国、ベナンから留学生としてやってきたゾマホン・ルフィンの奮闘記。
1日3時間の睡眠時間で勉学・アルバイトに励むゾマホン。ある日の深夜、ラーメン屋でスカウトされた彼は「そこがヘンだよ日本人」に出演し、その独特のキャラで人気者になる。
本著「ゾマホンの本」は25万部のベストセラーとなるが、彼は印税のすべてを使って祖国ベナンに小学校を建設、自らの使命とする教育の普及に勤める。

ゾマホンのことは「ここがヘンだよ日本人」で知っている人も多いと思います。
彼のすごいところは、著書の印税2500万円のみならず、自分が日本で貯めたお金の多くを、ベナンの小学校建設、文房具・薬品・医療器具の寄付などに費やしている点です。私を捨てて国に報いるとはこのことでしょう。久々に読んでいて感動した本です。
最近、東国原宮崎県知事の芸名「そのまんま東」を襲名したもようですが、認知度はいまひとつといったところです。


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