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読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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1.21(月)読了
<あらすじ>
戦前、英国人のバーンズ家が住んでいた邸宅には不思議な裏庭があった。その裏庭は代々「庭師」が手入れをしていた。
13歳の照美には双子の弟がいたが、7歳のころ事故で死んでしまう。それ以来、彼女の両親はレストラン経営に没頭し、照美は母親の愛情を受けられなく、寂しい思いをしていた。
ある日、バーンズ家の裏庭に忍び込んだ照美は、大きな鏡を超えて「裏庭」の世界に迷い込んでしまう。その世界は代々の庭師であるバーンズ家の娘レベッカ、照美の祖母である妙をはじめとした死者を作り上げた潜在意識の世界だった。その世界で照美は世界を救うために行動し、ひいては自分の潜在意識下にある傷に直面することで成長し、母との確執を取り除いていく。

自己の内面にある傷(インナーチャイルド)と向きあい、癒し、成長するというのがモチーフのようです。この作品は「アリス・イン・ワンダーランド」を意識して書かれているような気がしました(落ちる・・・落ちる・・・落ちる・・・のフレーズなど)。「アリス-」は政治的意味合いの強い作品でしたが、こちらは心理的成長のストーリィです。

「西の魔女が死んだ」もそうですが、梨木氏は、主人公が周囲の人物や自然とふれあう事により成長する過程を描いた作品を多く書かれています。自然描写もとても豊かで、著者の自然を愛する心が作品全体にあふれています。
児童文学としては少し難しいかもしれませんが、何度読み返してもそのつど新たな発見のできそうな、味わい深い作品でした。
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