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読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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2.11(月)読了
S・キングによる、小説の書き方に関する本。
前半はキングの半生を自伝風に書き綴っている。病弱で小学校を留年したキングは、暇にまかせて重さ6トン分のコミックを読みふけったこと、文章を模写して遊んでいたこと、作家として認められるまで大いに苦労したことなどが、キング独特のユーモアをまじえて書かれている。世界的に有名なキングも、デビューするまでは不採用通知の山だったことは、当然といえば当然だが、驚きでもある。天性の才能で瞬く間に文壇デビュー、といった印象を持っていたのだが、世の中そんなに甘くないといったところか。

中盤からは本論の小説の書き方について語っている。
良い文章を書くコツなどはない。しかし、いくつかのアドバイスならできる。まずはよく読み、よく書くが至上の戒律。読みもしないのに書きたがる勇ましいのがいるが、読まずになぜ書く資質が磨かれるものか。わかりきったことだ。・・・などと、自身の流儀を語っている。その他、自分が読みたいものを書く、副詞を使わない、第2稿=初稿-10%、などといった具体的なレクチャーも書かれている。
おもしろいことには、代表作の「ミザリー」は自身のみた夢をそのまま文章にしたものだそうだ。眠りから醒めたキングは、すぐに航空機のナプキンに夢の内容を書きつける。これが後に偉大な作品へと変貌する。夢もまんざら捨てたものではない。

最終章は1999年6月にキングが起こした事故について。
わき見運転の車と正面衝突したキングは、生死の境をさまよい、肺がつぶれながらも生還する。しばらくはリハビリや身体の痛みのため、まったく筆を執らなかった。重い腰をあげてようやく取り組んだのが、途中まで書きかけていた本書、小説作法である。キングは、この事故をきっかけに小説に対する取り組み方が変わったと述べている。変わらないのは、書くことはキングに幸福を与えているということのようだ。

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