読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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2.24(日)読了
筒井義隆と著名人9人の対談集。断筆宣言中の本なので、差別用語や放送禁止用語について多くを語られています。特に小林よりのり氏との対談はおもしろい。よしのり氏(通称よしりん)は「ゴーマニズム宣言」「おぼっちゃまくん」「東大一直線」などで有名な漫画家です。差別用語とお下品な描画で、小学生を中心に大ヒットしました。「ゴーマニズム宣言」は主に中学生以上を対象とした風刺的漫画で、過激な主張と言葉使いでヒットを続けています。過激さゆえ、各種団体からの抗議は日常茶飯事のようです。当然、言葉狩りの危機にも瀕しました。 言葉について考え抜いた2人のやりとりは味があります。差別とはなにか、世の中に差別でないできごとなどあるのか、差別しないことも差別ではないのかなど、考えさせられることがたくさんあります。私の友達の通っていた中学校は、いわゆる部落民の多い地域だったので、「平等教育モデル校」に認定されていたようです。「平等」の旗頭のもとテストに点数はつけず、運動会の徒競走では互いに手をつなぎゴール。理由は生徒が傷つくからだそうです。みんな平等に公立へ進学、という意味からなのか、私立中学校受験に必要な内申書も作成されなかったようで、受験希望の生徒はなくなく受験を断念していたそうです。私の友達は小学校6年生の頃に足を骨折したため、席替えの時に教室のドアの前の席にしてくださいと先生に頼んだそうですが、みんな平等だからそれはできないと言われたそうです。おそらく、国、教育委員会からの圧力で教師もそのように極端なことをせざるを得なかったのでしょう。教師は決してそんなことを望んではいなかったはずです。対国民向けにモデル校は成功の至上命令が下されていたのでしょう。平等教育の徹底により、その小学校は荒れ放題となりました。生徒は授業中に廊下にでていき、先生は手もだせない。いじめも横行するが、先生は見てみぬふり。平等教育の下では、いじめという事実はあってはいけない=いじめは存在しない、存在しないものは見えないということです。数年後、平等教育モデル校の小学校は「成功」をおさめ、その役割を終えて、平等教育を廃止しました。意味がわかりません。 平等は結構ですが、平等、平等と騒いでいる人たちの中には平等の意味を取り違えている人も見受けられます。あえていうと、日本国憲法における法の下の平等とは、あくまで「機会の平等」であって、結果の平等ではありません。チャンスは与えるという意味です。チャンスを掴まなかった(掴めなかった)から不平等というのは違います。ひとつだけ真実をいうと、平等などどこにも存在しません。平等という枠組みに人間をあてはめるだけです。 差別と平等の問題は相当深いです。人により意見もまちまちでしょう。 PR |
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