読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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6.21(土)
元弁護士の山崎正友の犯罪について書かれた本。 彼の犯罪手口や性格をサイコパスと結びつけて考察しています。 サイコパスというと、有名な『羊たちの沈黙』を思い出します。あれは牢屋に入った犯罪者(レクター博士だったかな?)が、看守等を巧みに操るという話でしたね。レクター博士は天才的な操作者です。 モデルがいたと思うけど誰だったかな? デッド・バンディだったかな? 忘れました。 一時期、法医学(←試験の合格率1割弱。当然落ちました)や犯罪心理学等の事柄に興味を持っていたので、その手の本や映画を多く見ていました。最近はあまり読んでいませんが、心理学系統には興味があります。 山崎正友は弁護士でありながら、依頼人を恐喝して金を巻き上げたり、複数の女性に巧みに近寄って金品を騙し取ったり(1000万円など)をしています。 傍からみていれば「なぜあんなものに騙されるのか!」と思ってしまいますが、人間は実際にその立場にならないとわからないものです。 山崎は言葉巧みに人間心理を操作して自身の利益を追求していきます。基準の厳しいアメリカのサイコパスチェックリストからみても、完全なサイコパスのようです。 なにも弁護士が清廉潔白でないといけないという訳ではありませんが、ある程度のところでは法を遵守してもらいたいものです。法の専門家という社会的期待もあるので、それを裏切ったという意味では通常人よりも罪は重いといえるかもしれません。 ちなみに私(寿)は大学では法学部でした。 犯罪認定の基本は当人の犯行意思にあります。簡単にいうと、犯行意思を持って犯罪を行い、その結果犯罪が起こったら犯罪と認定されます(専門的には構成要件該当性があるといいます)。 重要なのは当人の「意思」です。 最近、多重人格者の行った犯罪に対して無罪判決が下されたという事案がありました。 心神喪失(心神耗弱?)状態での犯行なので意思なしという内容だったと思います。これは疑問です。 睡眠中や泥酔状態での犯行なら心神喪失等は理解できますが(意思がなくなったり、正常な判断ができなくなりますね)、多重人格の場合はあくまでも人格間に壁が出来ているだけなので、その意味ではどの人格も当人の意思の一部です。 人格が分裂している(ようにみえる)だけなのに、それを当人の意思ではないと判定するのは、論理的な考え方ではありません では、ホスト人格(中心的人格=いわゆる自分の人格)が犯罪を行った場合では心神喪失にならないのでしょうか? 判定基準はなんでしょう? この辺はとても曖昧です。 この分野では日本は欧米に比べてとても遅れているので、学問的に確立して、法整備をおこなっていく必要があると思います。 話が飛んでしまいました。 いま思い出しましたが、法律学では「生来的犯罪人説」という考え方があります。 読んでそのまま、生まれつき犯罪をおこなう(気質・性格の)人間がいるという考え方です。 乱暴な考え方だと思っていましたが、サイコパス犯罪を考えると、それもあるのかもしれないと思ってしまいます。 名前で犯罪者になるか決まるとか、犯罪者面(づら)の人は犯罪者となる、といったバカバカしい説もあったような気がしますが、心理学と絡めて考えると、絶対的に間違いともいえないかもしれません。 「悪魔」ちゃんなんて付けられたら、グレる可能性が高いと思うし……。あきらかに人格形成に影響を与えますね。 ちなみに、本書は私的にはあまりおもしろくはありませんでした。 「捕食」というサブタイトルから、ジェフェリーダーマーなどのカニバリズムを想像していたのですが、普通の犯罪事件について書いた本でしたので。 いやいや、別にグロいのが好きというわけではありません。いちおう。 PR |
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