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読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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1.28(水)読了
恩田陸の処女作にして、第三回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作。
ある県立高校で語り継がれている噂がある。毎年『サヨコ』という人物を校内からひとり定め、その人物は文化祭で演劇を演じなければならない、というような内容だ。演劇が成功すれば、その年のその高校の受験結果は最良のものとなり、失敗すれば最悪のものとなる。
3年生になった春、その高校に津村沙世子という美しい女子生徒が転向してくる。その年の『サヨコ』は加藤という男子生徒だったが、なぜか津村も、『サヨコ』の証である鍵を持っている……。

ファンタジーと言えなくもありませんが、青春ホラー小説と位置づけたほうが適切でしょう。
率直な感想を述べると、おもしろくない。
三人称多視点で書かれているのですが、いきなり視点が飛んで戸惑います。誰が主人公なのかも解りづらい。致命的なのが、神の視点のように書かれた文章があちらこちらで散りばめられていることです。混乱を通り越して白けてしまいました。読者を混乱させるために、意図的に視点をバラケさせているのかとも思ったのですが、そうでもない。小説のセオリーを無視しまくっています。

もちろん、面白ければそれでいいのですが、内容的にもいまいち面白くない。
文章や会話の幼稚さ、ストーリーの稚拙さは素人と言われてもしかたがないと思います。本編と関係のない余計なシーンや会話も多くあり(50ページくらい削除したほうがいい)、読んでいてイライラする。どうしてこの作品が最終候補にまで残ったのだろう、とクエスチョンマークが頭をよぎります。

背表紙に「伝説のデビュー作」と書かれていますが、??? 駄作(ごめんなさい)だと思うのですが……。恩田さんの本とは相性が悪いのかなぁ。
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