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読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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12.16(水)読了
ノンフィクション。母親の死をきっかけに強迫性障害になったエドワード。彼は時間が進むのは死ぬことであり、それを防ぐには時間を巻き戻さなければならないと感じた。そのための儀式として、あらゆる事柄をもう一度反対にやり直すようになった。玄関から家を出たら、帰ってくるときは後ろ向きに歩いてドアをくぐる。デパートの右側のドアから入ったらそのドアからしか出てはならない、などだ。

そのうちエドは強迫性障害のために外に出られなくなります。家の地下にひきこもり、苦しい生活をよぎなくされます。食事は家族が一日一回差し入れて、シャワーは2年間もあびない。糞尿はジプロックに入れるなど不潔極まりない生活を送ることになります。決して怠け者でも不潔主義者でもなく、ただ彼の強迫性障害という病気が彼を普通の生活から遠ざけているだけです。

一人の精神科医との出会いがエドを変えます。強迫性障害の権威であるその医師は1年間エドを往診するが、エドは快復の兆しをみせない。医師は涙を流してエドにあやまります。私には君を助けることができないと。

その涙がエドを奮起させました。彼はとてつもない努力を重ねて病気を克服していきます。恋人ができて、結婚をして、仕事に就き、子どもを得ることができました。こう書いたら簡単に克服できたようにおもうかもしれませんが、これはとてつもない精神力と努力が必要な行為です。読んでいて、エドを尊敬しました。こんなにすごい人もいるんだと。
とても感動する本なので、強迫性障害があるないに関わらず、一読をおすすめします。


酒は気分を落ち着ける作用があるが、エドは酒によって強迫神経症を抑えようとはしなかったのだろうか? 「鬼ころし」を飲んでいい気分になりながら考えた。
おそらく駄目だったのだろう。仮に上手くいっていたら、アルコール依存症になっていたはずだから。
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