そのノブは心の扉（劇団ひとり著）

9.13(日)読了
エッセイ集。身近なことを題材としている。
劇団ひとりといえば「陰日向に咲く」の著書で有名なピン芸人ですが、残念ながら今まで読んだことがありませんでした。今回初めて彼の著作を読みました。一言でいって、おもしろい。
素朴で独特な言い回しは「辛酸なめ子」さんのようで読みやすい。その独特の言い回しから繰り出されるギャグは、「ん？　これギャグじゃなくて本気だよ」とでも言っているかのようにサラリとしてします。特にウン子ネタは鉄板。本を読んで大声で笑ったのなんて、中島らもの「相談室」シリーズ依頼のような気がする。とにかくおもしろい。

著者紹介で書いてあるけど、彼ってアラスカ育ちなんですね。どことなく日本人離れしたオーラはそのためかもしれません。そういえば「オーラの泉」で江原さんに、
「背後に宇宙人のような存在がいてねぇ……」
と言われていたけど、あながち嘘ではない気がする。良い意味で普通ではないでしょう。

一冊しか読んでいないけど、劇団ひとり氏には文才があることがわかりました。文筆業の方面に来ていたら、今頃売れっ子作家の一人になっていたかもしれない。「陰日向に咲く」も早く読んでみたい。