読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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6.17(火)読了
ビートたけしがバイク事故に遭ったときの様子を書き記した本。 彼は1994年に派手なバイク事故を起こし、緊急搬送されます。生命の危険もありましたが、なんとか命をとりとめて、入院生活が始まります。 事故の前後の記憶は失われているようです。バイクに乗ったことも、事故に遭ったことも。気がついたら病院のベッドだったそうです。 入院生活のことを、弟子の負古太郎(勝新太郎のオマージュ)がノートに書いています。それとともに、ビートたけし氏本人が思ったことを綴っています。ちゃんと3食食べていたようです。食べること以外に楽しみはないですからね、入院生活は。 顔面麻痺を治すためと、顔の形を修正する手術などを勧められますが、彼は拒否します。勘が働いたから、だそうです。彼は芸人として数十年、この勘を頼りにのし上がってきたので、手術を受けないというのも勘を信じた結果だったそうです。彼らしいといえば、その通りです。 現在のたけし氏は、後遺症のようなものもあまり見られません。若干、顔が傾いているのかな? と思うこともありますが、それも彼の個性となり、いい感じです。 もしあそこで亡くなっていたら、その後の彼の映画はもちろん、パフォーマンス全部がなかったことになります。いやいや、天が生かしたとのがぴったりくる感じがします。 PR
6.14(土)読了
チャネリング本です。 モーリス・バーバネルという霊媒をとおして、シルバーバーチという霊が語ってきます。 本書はQ&A方式をとっており、さまざまな疑問、質問に対してシルバーバーチが答えています。 個人的にシルバーバーチの語っていることは好きなので、本書以外にも数冊、彼の本を読んでいます。 50年程度昔(あるいはそれ以前)に語られたものなので、内容的には少し古い話題も多いです。キリスト教関係の話が多いのも特徴です。 しかし、真理は常に一貫しているものと思います。真理とは何か? と聞かれるとキツイのですが、私はシンプルに「すべてに及んでいる普遍的法則」と考えています。 ちなみに、有名なニュートンの法則は、あくまでこの地球では有効ですが、それ以外の場所ではそうではありません。時間の観念も然りです。重力や速度の問題で、時間も変化すれば光も曲がる。そのようなものは、すべてに及んでいる法則とはいいませんね。もちろん、真理の一側面をあらわしていますが。 いやいやいや、内容が飛びそうになった。 しかし、実はこんな難しいことを考えるのではなくて、毎日毎日を自分に恥じない行いをして、頑張っていくことが大事なんですね。たまに、自分で正しいことをやっていると思っていても、実はそれが(普遍の法則からみて)正しくない行いだということもあると思います。死刑制度などは、その最たるものだと本書で述べられています。そのため、最近では終身刑導入などの話が出てきていますね。近いうちに日本も死刑がなくなり、終身刑が最高刑になると思います。世界の流れからいっても、ほぼ確実にそうなるでしょう。 そのような、勘違いを防ぐために、正しい知識をもちましょうということです。 そうはいっても、過激なものは避けたほうがいいでしょう。怪しい宗教などもありますから、気をつけて。 お釈迦さまも中庸を唱えてらっしゃいますし、極端すぎるのはよしといたほうがいいと思います。
6.11(水)読了
地球と生命の未来を想う「須藤元気」が、米国ダリル・アンカのチャネルする意識「バシャール」とおこなった、時空を越えた対談の全記録。 上記は本の帯に書かれた紹介文です。これで大体が分かるでしょう。 バシャールというのは、いわゆる宇宙人です。それをチャネラーのダリル・アンカ氏が受信し、彼の口を通してさまざまな思考を伝えてくるというわけです。 興味のない人には、単なるトンデモ本に思えるでしょう。でも、これが面白いんですよねー。 この本は昨年の暮れに出版されたのですが、私にとっては珍しく、定価で購入しました。それほど私は「バシャールファン」です。 バシャール関連の本は6~7冊出版されていますが、そのどれも素晴らしい思想で詰まっています。 いままでの本は、どちらかというと抽象的な概念が多かったような気がしますが、本書はバシャールにしては珍しく、具体的な内容を多く語っています。 相手が元K-1ファイターの須藤元気というのも良い。彼がバシャールファンというのは知っていました。彼とは兄弟と思っています(一方的にね)。 この対談から、彼のユーモアと知性がひしひしと感じられます。須藤元気は頭が良いですねー。そのおかげで、単なる抽象概念の見直しではなくて、充実した対談本となっています。 バシャールファンでもそうでない人でも、読んでみて損はない本だと思います。 ちなみに再読本です。
6.9(月)読了
「国家の品格」で有名な藤原正彦氏の著書。 藤原氏は数学博士であると同時に、父親が直木賞作家の新田次郎氏の次男という異色の作家です。 彼は20代後半からアメリカの大学に招聘されて数学の研究をしていたそうですが、そのときに日本ということを強く思ったそうです。そして、日本という国を形作っているもの、国の根幹は母国語である日本語であると思ったそうです。 彼はいいます。すべての学問の根幹は母国語だと。小学校から英語を教えるという風潮が高まってきていますが、彼は、その時間をすべて国語にあてなさいといいます。小学校時点では1に国語、2に国語、3、4がなくて5に算数だそうです。 大筋で私も同意できます。人間は思考を巡らせるときに、まず頭で母国語で思考をして、概念を構築するのだそうです。母国語(語彙や文章能力)が稚拙だと、必然的に思考も稚拙なもの、もしくは抽象的なものにならざるを得ません。抽象的な思考を具体的なものに形作るものが「国語力」というわけです。 しかしまぁ、国際化が進んだこの時代、小さいころから第二外国語を学ばせて先んじようという気持ちもわからないでもありません。幼いころから英語や中国語を学んでいれば、ネイティブと同様、自然とバイリンガルになることができます。10歳を過ぎては無理だそうです。 私の知り合いも、小さいころから中国で暮らしていて、日中のバイリンガルです。それ自体は良いと思います。藤原氏の言うのは、外国語を話せても中身がからっぽでは、何の意味もないよ、ということだと思います。ちなみに、藤原氏は英語はペラペラです。その上で語られているので、いちおう。 藤原氏の著書は4冊読みましたが、どれも良作でした。 この人の本とは相性がいいようです。気品のある日本語なので、読んでいて気持ち良いです。
6.3(火)読了
第8回スニーカー大賞大賞受賞作。 <あらすじ> 普通の公立高校に入学した主人公キョン。そこにいたのは涼宮ハルヒ。 彼女は最初から普通ではなかった。なにせクラスメートへの挨拶が 「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上」 である。ハルヒは楽しいものは自分で作らないといけない! と思い立ち、ハルヒはキョン、長門有希、朝日奈みくる、古泉一樹の4人を無理やり加えて「世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団」(SOS団)という妙な同好会を作る。この団の趣旨は「宇宙人や未来人や超能力者を探し出して一緒に遊ぶことよ!」だそうだ。 しかし、その必要はない。 なぜなら、長門は宇宙人、朝日奈は未来人、古泉は超能力者なのだ! ということで、唯一の普通人キョンと、3人の非普通人により、ハルヒワールドが進んでいく。 この本は角川スニーカー文庫です。いわゆるティーンズ文庫。 対象年齢は小学校に入ったくらいからOK。7、8歳でも読めます。 「なーんだ、子どもの読み物じゃん」 と、バカにしてはいけない。すごく面白くて、楽しくて、目から鱗がぽろぽろ取れました。 この谷川流、才能の塊ではないか。 特に感心したのは、比喩と表現力です。なかなか考えつかない比喩(わたしはね)がぽんぽん使われており、読みながら、「ああ、才能だ……」と思ってしまいました。本当にすごい。 「涼宮ハルヒ」シリーズは500万部売り上げたようです。驚異的です。アニメ化やゲーム化もされています。 現在全10巻出ています。うーむ、全部読もうかな。
5.29(木)読了
戦争シミュレーション作家の松井永人氏が、自身のホームレス生活をつづった本。 松井氏は、本書からペンネームを本名である「計」に変えられました。 幼児期に事故に遭い、小さな娘と高次脳機能障害とトラウマを抱える細君、おまけにお腹には2人目の子供がいる。このような状況で、松井氏は家賃滞納で公団住宅を追い出されてしまいます。季節は寒い1月の東京。 妻子は国の保護施設にあずけ、自身はホームレス生活へ。男性は保護されないのです。 ここから彼の、赤裸々な、といってはおかしいですが、厳しい生活がはじまります。彼の所持金は限りなく0円に近く、電話をかけるのもままならない状況。作家仲間に「松屋」の並を奢ってもらったり、フライドポテトを食べされてもらったりします。夜は寒くて眠れない。しかたなく、昼間の図書館で仮眠をとる毎日。古本屋でせどりをやり(彼は作家になる前に、古本屋の店主でした)、金を稼ぐ。カプセルホテルは最上級の泊まり場所、落ちて漫画喫茶、もっと落ちて深夜営業のファミレス(コーヒー1杯で朝まで仮眠をとる)。それさえ無理なら、野宿です。 一応、松井氏の名誉のために書いておきますが、彼は本書執筆の前年度は約500万円の収入がありました。これは少ないほうで、平均して毎年1000万円、一番多い年で1500万円の収入があったそうです。 そんな彼がこのような状況になってしまったのは、奥さんの存在が大きかったようです。 奥さんは、かわいそうなことですが、後天的な脳の障害で、些細なことですぐに怒りがこみ上げるようになってしまったそうです。そのため、子育てや普通の生活が困難になっているようです。そのため、彼てが家事・育児のほぼすべてを行い、睡眠時間も1日2~3時間の日が続いたそうです。精神的にも限界だったと思います。 この本を書いたのは、主に深夜のファミリーレストランだそうです。パソコンではなく、原稿用紙です。 本書を脱稿した段階で、生活のめどは立っていないようです。第2子が生まれたのですが、出産時の1度しか会っていないそうです。妻子はずっと施設にいます。 こう書くと悲惨な本のようにみえますが、内容はとても興味深く、語弊があるかもしれませんが、おもしろいです。 似た本に漫画家の吾妻ひでお氏の『うつうつひでお日記』がありますが、こちらもおもしろい。この2誌に共通しているのは、どちらも賞を受賞した作品ということです。 興味のある方は、一読してみてください。
5.25(日)読了
スピリチュアリストでヒーラーの木津氏の本。 主に食材と健康について述べられています。 この本によれば、食材には陰陽と身体に良い物、悪い物の4通りで考える必要があるそうです。陰は身体を冷やす、陽は身体を温めるという意味で、それ自体は良い悪いという意味合いはありません。 基本的には牛・豚などの4本足の動物は食べない方が良く、もっといえばベジタリアンになるのが良いそうです。不純物を食べると身体にエネルギーが通りにくくなり、ヒーリング能力が伝わりにくくなるそうです。 よって木津氏は、太っていたり肉食を好む霊能者等はまがい物だと言っています。 いやぁ、それはどうかな? というのが私の意見です。だって、木津氏だけがヒーラーではないし、肉を食べて酒を飲んでも、能力を発揮できる人がいてもおかしくないと思うので。逆に肉を食べた程度でヒーリング能力を発揮できなくなるのは、自身の能力が低いという可能性もあるのでは? と考えてしまいます。 それはともかく、食材の選別については大いに参考になります。 ラーメンやジャンクフード、砂糖、カフェイン飲料はいわば毒の食材なので、なるべく口にしない方が良いそうです。 砂糖の毒性については、エドガー・ケイシーの著書やトーマ・イタル氏も『精神世界の鉄人』の中で書かれています。付け加えると、精製されていない砂糖が毒であり、黒砂糖や純粋なもの、蜂蜜などはむしろ良性の食材だそうです。甘いものが欲しい場合は、そちらを摂ると良いでしょう。 私は酒もタバコもやりませんが、コーヒーが大好きなので、1日に何杯も飲んでしまいます。 これくらいはいいじゃん! と思っていましたが、これを読んで反省しました。少しずつ減らして偉功と思います(決して0にはしませんが)。
5.23(金)読了
福島大学教授の飯田史彦氏がソウルメイトについて書かれています。 この本はいわゆるスピリチュアルな内容の本ですが、飯田氏の専門は経済学です。そういう意味では、スピリチュアルと遠い印象を受けますが、実は彼は霊能力者なのです(笑) なぜ経済学者がスピリチュアル本を? と思われるでしょうが、それについては彼の他の著作で述べられています。実にユニークです。 本作では、ソウルメイトとは何か、ソウルメイトとなぜ出会うのか、などについて書かれています。 ソウルメイトとは簡単にいうと、前世からの縁のある(もしくは縁の深い)魂のことです。 広義ではこの地球上の生命すべてがソウルメイト、狭義では親兄弟や恋人、結婚相手などのことです。その他、その人に影響を与えた人物(友達、教師、上司・部下)なども、当然、ソウルメイトといえます。 多くの人(特に女性)は、ソウルメイトとはロマンチックなもの、赤い糸の相手のことと思っている人もいるようですが、さにあらず。もちろんそれもソウルメイトですが、それだけに固執するのは狭い考えです。 ペットだってソウルメイトなんですから。 ソウルメイトの中には、ツインソウルという魂もあるそうです。 ツインソウルというのは、自分の魂が分かれた「分魂」のことです。魂は自在に分かれることができるのです。自分が自分と出会うのですから、当然上手くいきます。異性同士なら、猛烈に恋心を抱いてしまい、結婚に至るというパターンが多いそうです。運命の赤い糸というやつですね。 ただ、生まれる前に「今生では結婚しない」と決めている魂もありますので、その場合は独身を貫くケースが多いです。 身も蓋もない話ですが、全ての魂は生まれる前に、生誕から死亡までの生き方をすべて決めています。結婚するしない、子供を生む生まない、事故で死ぬ、病気にかかる、人に騙される、それらのことはぜーんぶ決まっています。 ただ、それはあくまで青写真なので、自分の努力次第で変えることができます。一本道ではなくて、いくつかのルートがあるのですね、人生は(絶対に変えられない運命もあります。必ず20歳に事故で死ぬと決めて生まれてくる場合もあります)。 自殺すると決めて生まれる魂はいないのに、自殺者が年間3万人もいるというのが、その証拠です。ただ、自殺さえも学びの1つで、悪というわけではないのです。自殺はよくないという教訓になるのですから。 というような内容が、たくさん書かれています。 飯田氏の著作は素晴らしいものが多いので、私はほぼ全て読了しています。 読んだことがなくて、興味のある方はぜひ。
5.21(水)読了
第一回本屋対象受賞作。 <あらすじ> 事故に遭い、80分しか記憶が持たない数学博士のもとに家政婦として派遣された、バツイチの私。 博士はいつも背広を着ていて、背広のあちこちにメモ書きを挟んでいる。 私は毎朝博士の家に通うが、そのたびに「新しい家政婦」になっていまう。博士にとって、毎日が記憶の最初なのだ。 そんな博士は、阪神タイガースのファン。記憶は江夏がエースの頃で止まっている。 私はタイガースチケットを購入して、自分の10歳の息子と博士の3人で阪神の応援にいったり、博士の誕生日に江夏のプレミアムカードをプレゼントしたりする。博士はこれ以上ないくらい、よろこんでくれた。 あるとき、博士の記憶は80分も持たなくなり、施設に入ることとなる。 私と息子は、1月か2月に1度お見舞いに行くようになる。そのうち息子は22歳になり、来年は中学校の数学教師に就任することとなる。博士は喜んで、息子を祝福する。これが私と息子が、博士と会った最期となる。 数学者を主人公とした、珍しいタイプの純文学作品。映画化もされました。 何ということもない日常を描いていますが、心が温まります。 特に最後のページには感動します。博士の純粋さには、手放しで好感が持てます。 小川さんはこの作品を書くにあたり、数学者で作家でもある、藤原正彦氏に取材にいったそうです。 文体も物語も、良い意味で素直です。
5.20(火)読了
アメリカのベストセラー作家、クーンツの小説作法の本。 内容的にはオーソドックスですが、実際に自分の本から文章を引いてきて、内容を吟味するなどの工夫がされています。 テンポの良い会話法や場面の移り変わりなど、とても勉強になります。 クーンツは毎日10時間は小説を書いているそうです。12時間、16時間書く日も多く、6日間ほとんど寝ずにぶっつづけで書いたこともあるそうです。体重が5キロ減ったと書いています。 プロというのは、それくらい過酷なんですね。彼自身、作家生活に入る前にさまざまな職に就いたそうですが、作家という職業が一番過酷だと語っています。50キロの荷物を10時間運ぶ仕事よりも過酷。うーん、過酷だ。村上春樹も同じようなことを語っていた。そうなんだろうなぁ。 推敲も30回くらいは行うそうです。 これって、普通なのだろうか?村上春樹も自身の本で「推敲はたくさんします」と書いているが、それでも10回くらいだし。 クーンツ恐るべし。 |
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