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読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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3.16(日)読了
シンデレラ杯に出場した幸。魔球を使用したり、妙な噂をたてられたりしたせいもあり、ブーイングの嵐のなか勝ち残り、とうとう決勝戦。相手はもちろん竜ヶ崎蝶子。個人的な通称はお蝶婦人(未婚だけど)。

蝶子の実力は本物で、魔球を打つ際の幸の癖を見抜き、ネットインボールは通用しなくなる。絶体絶命のピンチのなか、不屈の闘志でタイブレークまで持ち込んだ幸。ライン上に落ちたと思われた幸のショットだったが、アンパイアの判定はアウト。そのまま試合終了。こうして幸のプロデビュー戦は準優勝(賞金250万円)に終わった。

賞金は、借金の返済やその他ですぐに無くなってしまう。幸についたコーチはサンダー牛山。なかなかヤバい経歴の持ち主で、プロテニス会を永久追放となった過去を持つ。そしてとんでもないエロ親父。

お金のない幸たちは、ボロアパートを追い出される寸前。サンダー牛山の提案で草テニスの試合に出場し、30万円の賞金を手に入れようと画策する。そこに借金取りの親玉、鰐口が現れ、幸に惚れてしまう(おそらく)。

人物関係がなかなか複雑になってきます。一番の衝撃は、賀来菊子がレズだったということでしょうか。幸とは別の意味で仲がよい、意味深な言葉です。賀来と幸の仲はどうなるのでしょうか。
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3.13(木)読了
2億5千万円という莫大な借金を背負い、兄は姿を消した。兄の代わりに借金を返済しなければならなくなった海野幸。ボロアパートに住み、3人の兄弟を育てなければならない悲惨な状況のなか、幸は高校を退学し、テニスで借金を返すことを決意。ソープへ売り飛ばそうとするサラ金の借金取りだが、幸の熱意にほだされ(?)しばらく様子見を決め込むことに。

元日本ジュニア選手権優勝という腕前の海野は、昔の伝手をたどって、テニスの名門鳳テニスクラブに入ることに。課せられたノルマは、半年後に開かれる大会で優勝すること。無理を承知でコーチ3人とともに猛練習の日々。賀来菊子という仲間、初恋の人である鳳圭一郎、超のつくほど意地が悪い竜ヶ崎蝶子、そして鳳財閥と竜ヶ崎財閥の確執……。

往年の有名テニス漫画を彷彿とさせるような陰湿なイジメや蝶子の嫌がらせにもめげずに、幸は大会の決勝に進出。だが、ネットにボールをわざと当ててネットインさせるという魔球を使用したため、観客からの印象は最悪なものに(むしろ拍手喝采するような凄い技術と思いますが)。決勝の相手は、もちろん竜ヶ崎蝶子。結果は果たして。

女子柔道漫画「YAWARA」や「20世紀少年」で有名な浦沢氏のテニス漫画です。ストーリーは、どこかで見たようなイジメあり、友情あり、恋愛ありのスポ根ものですが、焼き直しの感は拭えません。テーマがテニスというところもありきたり。でも、まあ、面白いからいいんですけどね。
3.10(月)読了
元国立大学教授でスピリチュアリストの飯田氏。カウンセリングの対話の中から重要な質問を引き出して、スピリチュアルな疑問に答えています。2読目。

最初にこの本を手に取って、「自殺」に関する項目について読んだ際にショックを受けました。それまで当たり前と思っていた事柄が実は当たり前ではなく、それさえも生まれる前から計画されていたとは……。思わせぶりな物言いはよしましょう。生前に「自殺」を計画し、今生で順調に「自殺」をする魂がいるそうです。

自殺は絶対にいけない、というのはスピリチュアル系の本の定番中の定番文句です。こと自殺に関する限り、いままでこれ以外の回答に接したことはありません(厳密に言えば、山川鉱矢氏が公演中に「自殺したい人はすればいいのです」と言ったのを聞いたことはあります。「ただし、同じことを繰り返さないといけないから、身近に自殺をしようとしている人がいれば止めますけどね」と、ちゃんとフォローしていましたが)。

そんななか、自殺をする体験を積むために順調に自殺をする魂がいるとは……久々に驚きでした。しかし、考えてみれば、自殺だけが例外的に許されないと決められているというのも、それはそれでおかしな話です。基本的には「何をやってもOK」というのがあの世のスタンスのはず。ただし、それをやったら苦労するかもしれないよ、というのがあるとしても。では、なぜスピリチュアルでは自殺はNGなのか。それは、この世の中で「計画されていない死」をさせないためだそうです。自殺も人生計画の一部に組み込まれていると知ったら、「ふーん、自殺も悪いことじゃないんだ。じゃあ俺も」と言って安易に自殺を選ぶ人が増えるかもしれない。それを阻止するためにいままで公表しなかったと。一理有る。

が、疑問もあります。
まず、基本的に人生フラグは生まれる前に計画しているはずです(結婚や職業や死亡時期など)。それ以外の大項目を選択することはできないのではないか、ということです。「自殺をする」と計画した魂は順調に自殺をするフラグをゲットできるかもしれませんが、計画をしていない魂の場合は、そもそもフラグすら立たない訳だから、実行不可能なのでは。高度に進化した魂ならアトランダムに人生フラグを立てることができるので、その限りではないかもしれませんが……。

次に、なぜ他のスピリチュアル本では順調な自殺について記載されていないのか。
スピリチュアルブームも手伝って、この手の本は国内外を問わずに星の数ほど存在します。それらの執筆者全員が自殺についての真実を知らないというのはおかしなことです。知っている人がいたら、そのうちの何割かの人は「順調な自殺」について紹介してもいいような気がします。みんながみんな「空気を読んで」紹介しないというのは無理があります。

以上の2点から、スピリチュアル方面からの「順調な自殺」の考察については疑問が残ります。まあ、どちらにしても、自殺はしてはいけないと理解していおいたほうがいいのでしょう。ポンポン自殺しないためにも。
3.7(金)読了
アスペルガー症候群の特徴や、当事者、周囲の人の対処法を分かりやすく説明した本。

アスペルガー症候群の特徴は、大雑把かつ端的に言うと、通常の人とは物事に対する考え方、感じ方が異なっており、それによって生き難さを感じている人の症状のこと。もっと簡単に言えば、「宇宙人」。

生まれつき脳の構造が通常人とは違っているため、通常人には考え付かない不適切な言動を取ったり、特定の物事に拘りを持ったり、臨機応変に動けなかったり、動作が緩慢だったり、複数の作業を同時にこなすことが困難だったり、感覚が敏感(もしくは鈍感)だったりします。これらの症状が複合的に交じり合い、社会生活に影響が出た場合は、医師の検査のもと「アスペルガー症候群」の診断名が下されます。

誰でもひとつくらいはアスペの要素を持っていますが、重要なのは、社会生活に影響があるかどうかです。この辺は他の精神病や依存症と同様です。症状があったとしても、普通に職場で働けていたり、特に問題なく社会生活を営めていれば、医者はあえて診断を下さないことがあります。
もし、

上記のような症状があり、社会生活に困難を感じている人は、本著を読んでみてもいいかもしれません。得るものがあるかもしれません。治療法はありませんが、自分の特徴を知り、症状に対する対処法を講じれば、生きやすくはなると思います
3.4(火)読了
第16回日本ホラー小説大賞 大賞受賞作。一度読んで面白かったので再読。

南国の湖に落ちた男が変化して生き延びるという内容ですが、徐々に男が環境に適応していく様子にワクワクします。外国に行った理由などの伏線が弱く、文章もやや稚拙(というと失礼か)なところが見受けられますが、短編のエンターテイメントとては満足できる作品だと思います。

この作品をホラーに含めていいかどうかは意見のわかれるところだと思います。正直、怖いと思える要素はほぼありません。文章も3人称で淡々と進んで行き、心理描写もほぼありません。安部公房の「砂の女」のほうが怖いと思います。

個人的には、男を湖内の生態系の頂点に立たせるのではなく、もっと強い存在、天敵などを登場させたほうが、よりホラーに近くなると思いました。作中に大きな蛇が登場しましたが、こんなもの、どうにでも始末できるので、恐怖の対象にはならない。天敵以外の方策としては、食料が枯渇して、通常は食べないものを食べて、すさまじい化け物に変化するとか。イルカらしき生物に変化しても可愛らしいだけなので、もっとグロい生物に変身してほしかったなと思いました。
3.1(土)読了
文芸社の無料冊子。登録すると配達されます。ほぼ季刊誌ですね。
昔は数ページあって、無料の割には読み応え(?)もあったのですが、最近は表裏1ページのプリントになってしまいました。経費削減でしょうか。

昨年の24時間テレビで話題となった「大空への旅立ち」というがん患者のことを書いた本がドラマ化されたそうです。27歳で逝った息子の闘病生活の記録、と銘打っているので、ハードな内容が予想されます。

おなじみ山田悠介氏の新刊「93番目のキミ」が売上好調だそうです。私は山田悠介の本は好きではありませんが、「中高生に一番の人気」「ン十万部を突破」と書かれているので、世間の評価はかなり高いようです。うーむ、新刊を読んでみようかな……。

「なるほど!出版ワード」は、奥付。本の最後に記載されている、著者名、編集者名、出版年月日などの情報のことですね。
奥付が始まったのは江戸時代。横行していた海賊版を統制するため、1722年に奥付の御触書が出されたそうです。そんな昔から海賊版があったなんて驚きです。
現在では奥付は法制化されてはいませんが、日本独自の出版業界の習慣として残っているそうです。今回も勉強になった。

2.26(水)読了
西村賢太の日記。「本の話WEB」という電子媒体に発表していた日記を(執筆料低い)一冊の本にまとめたもの。

前著、「一私小説書きの日乗」と同じ形。「憤怒の章」と銘打ってあるので喧嘩腰の内容かと思いきや、予想に反して大人しい。編集者との対立などポツポツ騒動を起こしてはいるが、全体的に物静かという印象がある。前著の方が迫力があった。

痛風発作に苦しむ場面があるが、それにしては飲食内容が酷い。酒とカップ麺を常飲食、その他の飯類を鱈腹食べ、焼肉、ステーキなんでもござれ。通風発作の予防薬を飲みつつの鯨飲馬食振りに矛盾めいたものを感じる。糖尿病になっていないのが不思議なくらい。そのうち罹患するだろうな、という予感あり。

発表媒体を野生時代に変えて日記は継続する模様。理由は、編集者との確執、というオチをつけて終了。

2.23(日)読了
健康になるための薬は自分の体の中にある。それを自然治癒力と言います。自然治癒力とは何かを、脳内モルヒネやアドレナリン、ホルモンなどの紹介を交えつつ説明しています。

適度に専門用語を使用しながら、論理的に分かりやすく説明してくれているので、読んでいて納得感があります。また、著者は小説を書くのが趣味のようで、自作したミステリー風の短編(ショートショート)を記載して、自然治癒力の解説に繋げるという新しい手法を用いています。小説の出来は……いまいちかな。

最近、医学や健康関連の本を連続で読んでいますが、とりたてて身体が悪いわけではありません。ちょっと悪いところはありますが、幸いなことに痛みがあったり、生活に支障があるレベルではありません。こういった本を読んで、できるだけ健康を維持したいなと思います。
2.20(木)読了
第2次世界大戦中のビルマ方面での戦いに赴いた若き陸軍少尉の記録。ページ内に挿絵などを盛り込んで、分かりやすく、読んでいて楽しい作りになっています。2読目です。

敵兵との戦いの描写はほとんどなく、任地での生活風景や工作、食事風景などがほとんどになっています。挿絵の人物もなぜか笑っていたり、柔らかい画風であることも影響して、悲惨さはあまり伝わってきません。ハードな遠足風景を見ているような、ちょっと楽しい感じがします。

とはいえ、やはり戦争中。カエルを食べたり、馬を殺して食べたり、赤痢で死者が出たりは日常茶飯事。著者も何度か死にかけています。戦地での痔の手術風景もすごかった。治療器具のほとんどが錆びついていて、まともな治療を望めない中での手術だったため、お尻の形が変わるほどメスでえぐりとられる結果になったとか。括約筋を切り取ったため、踏ん張りが利かず、糞を垂れ流し状態になったと笑えないことも書いてあります。

終戦を迎えてから1年後、何とか無事に実家に帰りついた1ヵ月後、よいよい(中風)の父親が亡くなったとか。息子が無事に帰ってきて安心したのでしょうか。合唱。
2.17(月)読了
漢方専門医による漢方医学に関する著書。地方新聞で月1回執筆していたものを1冊にまとめたそうです。

漢方は古臭い、西洋薬に比べて効かないんじゃないか、などと思っている人も多いと思いますが、この本を読むと考えが変わります。西洋薬は急性の症状や痛み、感染症などには素晴らしい効き目がありますが、慢性症状には効きが悪い場合があります。一方、慢性症状や体質改善には漢方薬が威力を発揮することが少なくありません。

要は使い方。西洋と東洋の薬のよいところを使用し、病気を改善したり病気にならない身体を作りあげることが大切です。……なんかどっかの宣伝みたいになってしまいましたが。

漢方を処方する際に大切な「証」のことや、薬草を舐めて試した「神農」のことなど、さまざまなよもやま話が詰まっている本です。興味のある方にはお勧めします。


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