読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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6.6(土)読了
日本漫画界の巨匠、手塚治虫氏のエッセイから名言を抜粋して一冊の本にしたもの。 手塚氏の作品は子どもの頃にたくさん読みました。ブラックジャックや火の鳥(なぜかこの2冊は学校の図書館に置いてある)をはじめとして、数え切れないくらいたくさんの漫画を掛かれ、ファンを楽しませてくれました。 そんな氏の言には、思わずはっとさせられるものが多くあります。 「もしも、あなたの生命があと一年なら……あなたは一体なにをするでしょうか」 「きょう、恐ろしさをごまかせても、あした、また恐怖がやってくるかもしれない むしろその恐怖に身をまかせて、その中にやすらぎをみつけるのだ」 とても考えさせられます。 果たして1年後に死ぬと知っていたら、自分は何をするだろうか? 考えてみた。そしてその答えは、ごく平凡なことだった。平凡だけれども、とても大切なことだった。そしてその行いは、今現在の私にとっても、とても重要であり、果たさなければならないことだと感じた。 結局はそうなのかもしれない。 人間は「いつかは果たさなければならない」ことがありながらも、ついずるずるとあと延ばしにしてしまう悪い癖がある。しかし、あと1年の生命とわかっていれば、はたして今現在の生活をそのまま続けるかは疑問だ。おそらくそうはしないだろう。変わるだろう。自分が本当に果たさなければならないことを行うのではないか。 そんなことを考えながら読みました。 20分ほどで読みえるほどの短いものですが、心に響く一冊でした。購入して手元に置いておきたい本です。 PR
6.3(水)読了
スピリチュアル本。聖なる空間(高次空間)へ至るための方法が著者の体験とともに記載されています。 スピリチュアル関係の本は最近ほとんど読んでいませんでした。久しぶりに読んだのがこの本ですが、なかなか興味深いことが書かれています。著者の体験もおもしろい。共時性を感じさせる。 人間が念じる力は相当威力があるようです。祈りが天候を変えたり、ありえない奇跡を呼び起こしたり……。人間にはもともと、そのような奇跡を呼び起こす力が備わっていたのかもしれません。そしてその力を忘れてしまった。奇跡とはもともと備わっている力を再発見する過程で現れる当たり前の現象ということもできます。 この本には聖なる空間へ到る方法のひとつとしての、瞑想のCDが付属しています。このCDを使ってメディテーションしてみるのも面白いかもしれません。さっそくやってみようと思います。
6.2(火)読了
第3回ダ・ヴィンチ文学賞大賞受賞作。 仕事で東京のロケハンをしていた俺はある男をしばしば目にするようになる。その男は、地図帳を片手に東京中を歩き回っている。話しかけてみれば、その男は東京の地理に滅法強い。いや、強いなんてものではない。このような情景の場所を探していると問えば、すぐにいくつもの似たような場所をピックアップしてくれ、そして正確。 男にはもう一つ特徴的なことがある。地図帳内に多数の小説を書き記していることだ。そのいくつかを読んだ俺は、小説の面白さに夢中になる。ちゃんとエンタメしてるじゃん、と。 いくつかの小説を読んでいて、俺はそれら小説のある符合点に気付くようになる。あるひとりの女性が必ず小説に登場しているのだ。そしてその女性は地図男にとって大切な人物だったのだ。 真藤氏の処女作。地図を題材とした小説というところが魅力的。地図男の目立たないけれどもミステリアスな雰囲気もグッド。ただし、ラストの曖昧さは評価のわかれるところだと思う。嫌いではないがすっきりはしない。 彼の作品を読んだのは3冊目だが、そのなかでは一番オーソドックスな印象を受ける。文章も大人しくて普通だし、ストーリーも破天荒さはない。いちばん小説らしい小説といえる。 作中に小説を入れ籠的に挿入しているが、ちゃんと小説に仕上がっているのは見事。普通小説中に書かれている小説は面白くないものだが、ちゃんと小説になっている。下らないものだったら、受賞は絶対になかっただろう。 自作も期待している。
6.1(月)読了
26年前に書かれた酒つくりの本。ワイン・清酒・ビール・ウィスキーなど、一通りの酒の醸造法が記されています。 著者はかなり反権力主義者のようで、どぶろくを解禁しない政府に対して反抗的な態度で本書を綴っています。酒造りの本を書いたぞ! 捕まえられるものなら捕まえてみろ、ということろでしょうか。昔はこういう人が多かったんだろうなぁと独りごちました。 どぶろくの酒造法自体はオーソドックスで、特に目新しいものはありませんでした。しかし配合量やその他役立つところは多々ありました。ドブロク等を造ろうと思う人はこの本を読んで参考にするといいかもしれません。でも、実際に造ったら酒税法違反です。まぁ、捕まることはないだろうけど。 最近、ビール造りをしたいと思うようになりました。ビールの素とビール酵母さえあれば、割と簡単に作れるのだそうです。20ℓ2500円くらいで造れるようです。店で買うのとさほど値段は変わらないですが、味やアルコール度などを自分好みに造りかえられるのが魅力です。たとえばアルコール度数10%のビールとか……たとえば、です。 そのうち挑戦してみたいと思います。
5.30(土)読了
漫画家サトウサンペイ氏の随筆。 サトウ氏というと、朝日新聞で「フジ三太郎」という四コマ漫画を連載されていたことで有名です。27年半も連載を続けておられたということですから驚きます。 2000年当時68歳だったサトウ氏がパソコンを始めたり、運転免許を取得したり、長距離ウォーキングに挑戦したりと、さまざまなことに初挑戦するというのがこの本の趣旨のようです。 といっても、堅苦しい本ではなく、ユーモアを交えておもしろおかしく初体験を綴っています。40の手習いならず68の手習いということろですが、70近い老人(!)がこんなに頑張っているのだから自分も頑張らなければ、とお尻を叩かれているような気がしました。 本の中には氏の漫画も掲載されており、読んでいてとても楽しいです。 当時私の家では読売新聞をとっていたのですが、なぜかフジ三太郎は知っています。独特の絵柄なので記憶に残りやすいからでしょうか。なんとなく懐かしい気持ちになりました。
6.18(木)
今年も夏が近付いてきましたが、今年も猛暑日が続くと天気予報で予想していました。 なんだか、毎年毎年暑くなってきている気がします。夏は平気で35度を超えたり、冬はまったく雪が降らなかったり。私の叔父の住んでいる多治見市などは、37度を超えるようなありさま。体温より高い。 このような地球温暖化の原因の一つとして、CO2の排出が考えられます。CO2は工場や車の排気ガスなどのエネルギー活動によって排出されます。排出されたCO2が大気圏内にとどまり、地球を暖かくしているというわけ。大雑把な説明ですけど。 CO2対策として国は、地球温暖化対策の中期目標という6つの案を提示しています。 国民に6つの温室効果ガスの削減目標を提示して、雇用や経済などの弊害なども折り込んだ上で、どの案を採択するのが良いか広く国民から意見を募っているようです。 同じHPに掲載されている、集まれ!環境井戸端会議では、政府の提示した6案について主婦の目線から語り合っています。CO2削減の高い目標を掲げた場合の国民の経済負担や費用対効果の問題など、さまざまな観点から話し合われていて、CO2問題について考えるきっかけを与えてくれています。 個人単位でできることといえば、電気・ガス・水道をこまめに切ったり、クーラーの室温を28度に設定したりする、近場への移動は自動車ではなく自転車を使う、などでしょうか。私はテレビをつけっぱなしにするクセがあるので、さっそく改めようと思います。 他にもできることはたくさんあると思うので、なるべく環境に負荷をかけないような生活を心がけたいと思います。
5.29(金)読了
7編の短編集。現代物、大戦物など。 どれも秀作だった。大戦物も良いし、現代物も良い。あっと驚く結末があるわけではないが、最後には感動する仕掛けになっている。 大戦物で長編を書いてほしいとこの本を読んでいて思った。ソロモンやラバウルなど悲惨な帝国軍の実情を書いたら、おそらく面白い作品ができあがるだろう。元自衛隊員という経歴からしても、臨場感のある作品になると思う。 浅田氏の作品はあらかた読んだが、短編の比重が他の作家に比べて圧倒的に多いと思う。短編があまり売れない出版業界からすると、異例とも思える量だ。それだけ巧いということだろう。計算ずくの巧さだ。村上春樹とは対照的だな。
5.26(火)読了
7編からなる怪異短編集。現代を中心に、大戦中・明治大正期の話もあります。 どれもよくできていて良作が多い。怪異談というくくりからも、雰囲気的にちょっと「砂高楼奇談」に似ています。 最後の「お狐様の話」は狐にとりつかれた少女の話だけど、ラストがショッキングで浅田次郎の作品としては珍しい創りとなっています。しかし童話などを考えてみると、グリムやイソップなどにしても原作はかなり残酷だったようなので、子供たちに戒めの寓意を込めてこれくらい残酷であってもいいのかもしれない、などと考えてしまいました。トラウマになる危険はあるけれど。 戦争中の話も面白かった。 浅田氏は自衛隊に2年間所属していた経験があるので、リアルなつくりになっています。やはり経験者は違うということろでしょうか。
5.24(日)読了
ダイキン工業株式会社のゆるきゃら、「ぴちょんくん」が登場する幼児用絵本。 ぴちょんくんが森を歩いていると、ひとりぼっちでいるサイのリノちゃんと出会う。なぜか寂しそう。聞いてみると、森林伐採のために仲間たちの食料や住家がなくなったり、人間によってどこかに連れて行かれたりしたそうだ。そして気が付いたらひとりになっていた。 ぴちょんくんたちは反省した。そして、動物たちがなかよく安心して暮らせるために人間ができることを考えるようになった。 ダイキンが行っている森林再生プロジェクトをわかりやすく絵本にしたものです。ストレートに訴えかけていて、小さい子供にも伝わるので良い絵本だと思います。 森林を伐採するのは簡単ですが、再生するのは途方もない時間とエネルギーが必要となります。そして生態系も大きく崩れる。乱獲はよくないですね。 環境問題はひとりひとりの意識づけが大切だと思います。小さい頃から学校の教科書でももっと取り上げて、意識づけをおこなうのも手だと思いました。
5.19(火)読了
戦後日本の酒文化が書かれたノンフィクション。 著者は戦後に大学を出て、酒会社に就職します。そこでの様子や当時の日本の酒事情などが詳しく描かれていてとても興味深いです。 戦後の酒(アルコール類)は、とにかく飲んで酔えればいいという発送のごとく、工業用アルコール(バクダン)や消毒用アルコールなども飲んで、失明・死亡する人があとを断たなかったそうです。時代的に食料もヤミに頼っていた頃なので、酒に回せる余裕(国民・国共に)がなかったのです。 酔えればいいとはつまり、酔うでもしなければやっていけない、そんな時代だったそうです。今では考えられないほど酷い状況だったのでしょう。現代の若い人を中心とした酒離れは、豊かになった国の象徴なのかもしれません。つまり、酔わなくてもやっていける。 最近、お酒に関する本ばかり読んでるような気がしますが、私は酒を飲みません。一滴も。 嫌いというわけではないのですが、酒とは相性が悪いようで、ずっと前から酒を断っています。まぁ、酒は飲んでも飲まなくてもどうでもなるもので。でも、酒自体は好き。だから本も読めば、どぶろくも造る。スーパーに行ったら酒のコーナーにフラフラ寄っていって、じーっと眺めて幸せになれるタイプ。かなり幸せな奴かも。 |
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