読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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11.26(木)読了
「ことのは」は文芸社発行の年3回発行される情報誌です。2008年に創刊して今回(2009年秋号)で7回目です。 「読むこと、書くことが好きな人たちに向けた、読むこと、書くことの楽しみをもっと広げるための情報誌です」 と書かれていて、まさに自分のためにある情報誌ではないかとインターネット経由で購読(無料)しました。数日後に届きました。さっそく読んでみました。 わずか10数ページの冊子ですが、内容はエッセイ、短編小説、特集欄など盛りだくさん。見開き1ページで読みきれるようになっているので、暇つぶしやトイレの中に持っていくのに最適。全部読んでも10~20分程度で終わってしまうのが難といえば難ですが。 書くことが好きな人のために原稿募集などもしているようです。応募作品の講評もしてくれるそうなので、客観的な意見を聞きたい人は送ってみるのもよいかもしれません。なにより……応募者全員にテレホンカード(500円分)進呈のようなので(HPで募集していました)。 PR
11.24(火)読了
FBI科学捜査官物。主に性的犯罪者の事例や手口について書かれている。 この手の本を何冊も読んできましたが、何度読んでもグロイです。通常では考えられない方法で犯し、殺す。その後に死体に対してさまざまな「遊戯」をおこなう……。通常人の理解の範囲を超えていますね。 性犯罪者は出所後も何度も同様の犯罪をおこなうと聞いたことがあります。これは病気であって更正は不可能と本書にも絶望的なことが書かれていました。では、病気なのだから裁かれなくても良いのかというと、そうではない。ここが心神喪失や心神耗弱とは異なっている。 しかし、意思の力でどうしよもないくらい強力な衝動であるならば、あるいは情状酌量の対象になるのではないか? 脳腫瘍などのあきらかな疾患などがあれば別ですが、単に強力な衝動だけでは、現在のところ減刑の対象にはならないようです。もっとこの分野の研究が進み、疾患と性犯罪の因果関係が解き明かされたら情状酌量等の対象になるのではないかと思います。 内容はグロいですが、その手の写真などは掲載されていないので、気の弱い方でも安心して読めます。いちおう。
11.22(日)読了
人生はやったことが跳ね返ってくるという『鏡の法則』がある。その法則を知っていれば人生をより快適に簡単に過ごすことができる。そんな鏡の法則を事実をもとにした逸話を中心に語った本。 小学生の息子が学校でいじめられている。母親はすごく悩む。夫の高校時代の先輩であるカウンセラー(著者でしょう)に相談したところ、鏡の法則を教えられる。それによると、息子がいじめられているのは、どうやら自分にも原因があるようだ。 夫との問題、ひいては自分の父親との確執と問題はどんどん核心に近付いていき、女性はひとつひとつ問題を解決していく。すると不思議なことに、息子のいじめはなくなっていった……。 鏡の法則というものをもちいて、人生の真実をシンプルに語っています。こんなことあるはずがない、偶然に決まっていると言う人もいると思います。そういう人は寓話として読むといいでしょう。でも、この本に書かれている出来事はシンプルな真実だと私は思います。 物語自体がすばらしいものになっているので、すべての人にお勧めできる本です。感動するのでぜひ読んでみてください。
11.20(金)読了
非凡人であるならば法を犯しても裁かれえないという間違った信念のもと、ラスコーリニコフは質屋の老婆を殺害し、金を奪う。その信念が彼を苦しめ、ついには警察に怪しまれもしてしまう。 有名な「罪と罰」。誰もが知っているあらすじですが、たった2行で収まるとは思わなかった。それほどストーリーは単純です。それに、人物名さえ克服できれば文章的にも読みやすい。ロシア文学は読みにくいという印象がありましたが、そんなことはないと考えを改めました。 それにしても、これくらいの内容をこんなに長く(500ページ)書き続けるのはある意味すごい。ヘミングウェイの『老人と海』もそうだけど、ロシアの文豪は簡素なストーリーを延々と書き連ねるのが上手い。この手の作家は日本にはあまりいないと思う。しいてあげれば村上春樹かな。あの人の作品も日常を延々タイプだし。 上巻では知人の警察がラスコーリニコフを犯人だと怪しみだしたところで終了している。さぁ、下巻はどうなるか? 延々と読み進めることにしましょう。 11.18(水)読了 このような趣旨のスピーチをイスラエル首相の前でおこなったのですから、勇気があると思います。イスラエル賞の受賞を拒否しろといった意見を村上氏はたくさん受け取ったそうですが、拒否するよりもむしろその場に赴き、自分の思っていることを主張するほうがより良いとの判断で賞を受けたのだそうです。すばらしいですね。 このほか、2名の子どもの、戦争や環境汚染に対する文章が掲載されています。どちらも子どもが書いたとは思えないほどすばらしく、純粋な思いが綴られています。
11.16(月)読了
エッセイ集。貧乏な人々を紹介したり、貧乏な食生活、借金術などを楽しく語ったりしている。 歴史上の人物や作家などを中心に題材に取り上げているが、なぜか貧乏だけではなく『奇人』が多いのが特徴だ。賭博で身を滅ぼしたドストエフスキー。借金王の石川啄木、その啄木に金を貸してやる金田一京助……。捨てる神あれば拾う神あり、かな。 著者自身の貧乏自慢もすごい。大学時代は元鶏小屋に住んでいたという。家賃1万円で鶏小屋を下宿に改築した所だそうだが、床が土!部屋の広さは4畳半。風呂なし汲み取り便所は当たり前。どんなところだ。かつて『銭金』という番組があったが、そこに採りあげられそうな住まいだったようです。 貧乏というよりも質素な生活にあこがれます。なるべく物は置かずに、家電類も冷蔵庫と洗濯機くらいのシンプルな生活。あとノートパソコンとケータイがあれば完璧。家電類、ほかに何がいる?(いらない)あればあるほど欲しくなる、は真実だと思います。物にこだわらなければリサイクルショップで揃えれば安上がりだし。いざとなれば粗大ごみから拾ってくるという荒業も……プライドの問題だね、それは。
10.?(?)未読
SFファンタジー。科学文明が崩壊した遠い未来の地球、人間は無知無力な一生物として存在していた。地球全体を覆うように生長した一本の巨大な木。巨大な蟻、蜘蛛のような生物……。子孫を残すために男性は貴重な「種」の生物であり、そのため女性達から優遇されている世界。果たして人類は厳しい大自然の中で生き抜いていけるのか。 といった設定のSF小説。同様の世界観で数編の短編から成り立っています。 SF大賞の海外部門第一位に輝いていたので読んでみたのですが、半分くらい読んでやめてしまいました。最初は世界観の面白さもあって割と読めていたのですが、途中からなんとなくダルくなってきて、とうとうポイ捨て。最後まで読もうとして読めないこともないと思うのですが、そこまでして読む小説でもないかと。正直、これがSFの最高峰なのだとすると、日本でSF小説ブームが去ってしまったのも無理はないかと。 SFというからにはガツンと来るものが欲しい。そうでなければわざわざSFというジャンルにする必要がないと思う。その「ガツン」がなかったのがこの本の残念なところ。「風の谷のナウシカ」や「もののけ姫」のようなストーリーを期待していただけに拍子抜けに終わってしまった。そういえばスタジオジブリ作品もSFのジャンルだけど、そちらは傑作揃いだと思う。特にナウシカは世界のどの国でも通用するクオリティがあるだろう。 結論、ナウシカは世界一! おいおいおい。
11.12(木)読了
『なんとなくクリスタル』の田中氏の随筆。政治経済の話が中心ですが、1992年とかなり昔のものなのでギャップがあります。 今も昔も変わらずあるのが、天下り問題。17年前から議論はまったく進んでいないのではないかと思うくらい、判を押したように現在と同じことが語られています。基本的には天下りの構図というのは無くならないものだと思いますが、それでも何らかの法整備をしなければいけない。交通事故と同じで、無くリなりはしないが取り締まらなければ増える一方。ゴキブリみたいですね。 あとはバブルの残滓のようなジャブジャブ金を使って儲ける話や、当時の政治家のスキャンダルの話などがテンコ盛りに書かれています。ここまで書いたら反感を食うだろうなという所にまで切り込むのは、さすが田中康夫だと思います。 良いにせよ悪いにせよ(?)政治家向けの人であることは間違いないと思います。これからも政治に文筆に力を注いでもらいたいと思います。
11.10(火)読了
砂ばかりの砂漠のような部落に昆虫採集のためきていた教師。夜遅くになり、女一人が住んでいる砂の窪地の底に建っている一軒家に泊まることに。しかし、その家は蟻地獄そのものだった。窪地から出ようとしても梯子がなくては抜け出せず、毎日強制的に砂掘りばかりさせられる。拒否しようとも、水分は外から供給される分だけしかない。飼い殺し状態となる。 男は女を縛り上げ、土塀で梯子を作って抜け出ようとするけど、部落民に捕まり連れ戻されます。そして砂堀の作業。次第次第に男はその環境に慣れていきます。住めば都、乞食も3日やるとやめられない……。 ある日、男はカラスの捕獲のために仕掛けておいた、砂にうずめた容器のなかに水がたまっているのを発見する。男は狂喜する。これで外からの水の供給がなくなっても大丈夫だ。冬が来て春の訪れ。女は妊娠する。突然女は激しい腹痛を訴える。どうやら子宮外妊娠らしい。女は梯子で運ばれ、隣町の病院へ搬送される。梯子が残る。男は梯子を上る。あっけなく外にでられた。しかし男は再び窪地の家に戻る。まずは砂の底から水を吸い取る方法を部落の皆に自慢したい。外に出るのはそれからでも遅くはない、と。 なんとも奇妙な小説です。スティーヴン・キングのミザリーのようでもありますが、それよりももっとじわじわと責められる感じというか。人間の慣れというものはすごいものだなと。 話中に男が昆虫採集用に用意していた劇薬が出てくるけど、これはどうなったのだろうか。シンボリックでもあり、とても気になる。第一、昆虫採集に来ていた、ということからしてシンボリック。自分が罠に捕らえられ、そのまま強制労働に従事させられるのだから。 本著は世界数十カ国に翻訳されて出版されているようです。それだけのクオリティはあると思います。 11.9(月)読了 |
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