読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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1.27(木)読了
浅田次郎の最新作。太平洋戦争時代の北方領土を舞台とした物語です。 最初の数ページを読んで、「面白い」と思いました。太平洋戦争末期の旧日本軍の疲弊した様子、一億総玉砕を旗印に軍隊を量産し続ける陸軍の壊滅寸前の状況から始めるのですが、兵隊の人選をわずか数日で決定し、数個師団を作り出す役割の苦悩がよく描かれています。 本書には北方領土の土着の人々(アイヌ)の由来、日ソ間で交わした樺太・千島交換条約などについて史実通りの記載がされています。日本最北端の島、占守島に住んでいたアイヌは、明治時代に日本政府によって色丹島に移住させられたそうです。占守島とソ連領はわずか12キロしか離れておらず、占守島のアイヌがソ連と密貿易などされたら問題があるという、外交上の決定でした。アイヌの人も本書に登場していますが、時代によって翻弄されるアイヌの事情、心情がよく伝わってきます。 上下巻の2冊でかなり長い物語ですが、とても興味深く上巻を読み終えることができました。素晴らしい出来の作品です。もしかしたら浅田氏の著書のなかで一番かも、と思えるほどの傑作です。下巻も期待できます。 PR |
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