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読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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1.9(日)読了
第10巻は一冊丸ごと、柳沢教授の若かりし日の物語です。
戦後日本が舞台で、柳沢は米軍に接収されそうになっていたある館で、偽装のために学校の先生となり、戦争孤児を集めて授業を始めます。

戦前戦後の価値観の変化、学校の先生の授業の矛盾など、ある意味当時の風刺作品となっています。大人はまだいいですが、価値観が固まっていない子供などは、何が正しいのか、何を信じたらいいのか戸惑ってしまい大変だったでしょう。昨日まで「正しい」と教えられていた事柄が、次の日には「間違っていた」となるのですから。教師不審になってしまいますね。

柳沢は、学校教育は掛け算と多少の読解力があれば良いという生徒の意見に苦悩します。掛け算と文字の読み方が分かればそれで良いというのは、いささか乱暴な意見のようにも思いますが、柳沢は本気で「そうなのかもしれない」と考え込みます。確かに、因数分解や語法など日常生活ではあまり必要ないのかもしれませんが、科学者、研究者、文学者など、それらが必要な人たちもいます。また、それらの人がいなければ化学発展や文化の興隆はありえないし、それがなければ国の繁栄は成し得ない、なんて普通に考えたら(考えるまでもなく)分かりそうなものです。微分積分のできない科学者なんてイヤです。

 

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