いのち、生ききる（日野原重明 瀬戸内寂聴著）

6.23(火)読了
医者で『生きかた上手』の著者でもある日野原氏と、作家で住職である瀬戸内氏の高齢者対談。２人あわせて１７０歳くらいになるだろうか。

この本を読んでいると、長生きの秘訣は他人のために生きることというのが感じられる。他人のために生きる、誰かからよろこんでもらい、それが生きがいとなって、自然と長く生きられる。現にお２人とも、一方は９０歳を超えてなお現役の医師として働き、一方は坊さんとして、作家として多くの人によろこびを与えている。人は自分のために生きるにあらず、ということを実践されている２人だなあと思う。

対談は多岐にわたりますが、医師と坊さんということで死に際しての話が多かったような気がします。いかに死ぬかということは大切です。死ぬときは金もちも貧乏人も同じ。金持ちが安らかに死ねるわけではない。どういう死に方ができるかは、それまでの生き方と関係しているような気がします。

お２人はまだ現役で活躍されているのでしょうか。日野原先生など今年９７歳になるはずだけど。瀬戸内氏も嵯峨野の寂庵という所で説法をされているそうなので、縁があれば拝聴しにいきたいなと思います。