読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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7.23(木)読了
実家を火事にした弟は、その後、警察の手を逃れる途中で車に轢かれて死亡。焼け跡からは母親の焼死体が発見される。しかし実は、母親が優希にあてた遺書から、母親は自殺だったということがわかる。母親が自殺した後に帰宅した弟は、その遺書を見て、家族の古い秘密を知ってしまい、半狂乱で火を放ってしまった。 小学校4年生の頃から、優希は、実の父親からレイプを受けていた。母親に打ち明けても、無いことにされてしまう。優希はこのことを、モウルとジラフに打ち明ける。モウルとジラフもそれぞれ、自分たちの辛い現実を打ち明けあう。そして3人は、山登り学習の時に、優希の父親を山肌から突き落として殺害することを計画する。そして実行する……。 モウル、ジラフ、優希、そして優希の母親、この4人はそれぞれ自分が雄作を山から突き落として殺害したと思い込んでいました。実際に誰が突き落としたかは明らかにしれていないし、もしかしたら雄作は自分で足を滑らせて落ちたのかもしれない。皆が妄想を抱いていただけかもしれないと思いました。 17年ぶりに再会した3人は、弁護士となっていたモウルが2人の女性を殺害し、拳銃自殺。刑事となっていたジラフは辞職。看護婦の優希も辞職して旅立ちます。幼い頃についた傷跡というのは、成長後も大きな脅威として残るというのが端的に示されています。とても怖く、救いのない小説のように感じられました。 上下巻あわせて1000ページ(2段組)の超長編。ベストセラーとなり、10年前にドラマ化もされました。筆力は素晴らしいと思います。 今夜の鬼ころしも冷たくておいしかった。一本だけ飲んでさっと終わらせるのが良い感じ。 PR |
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