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読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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4.17(日)読了
第16回日本ホラー小説大賞長編賞受賞作。
6人の男女が密室に閉じ込められた。犯人は嘘神と名乗る。用意されたのはギャンブルに使用する道具。ギャンブルに負けた者は、賭けた対象物を強制的に奪われる。パンと水が与えられ、水にはひとつだけ毒が入っている。最後に残った一人は生きて脱出できると嘘神は約束したが……。

長編賞受賞作ということで、図書館で借りて読んでみました。
結果を先にいうと、「これが受賞作?」と驚くほど低レベルの作品でした。

まずは設定がチープ。嘘神なんて本気で信じるだろうか? 人間に拉致監禁されたと捉えるのが普通です。たとえ監禁状態にあるとはいえ、同級生同士でこうも簡単に殺し合いをするなんて考えにくい。6人が6人とも重篤な精神異常者であるとしか思えない。
会話が下手。『リアル鬼ごっこ』の作者並み。「くははっ」「きゃはっ」などの笑いの連発は読むに耐えない。イライラする。
不要な過去のストーリー挿入多し。ストーリー展開に不要な挿話はばっさりカットすべき。
思想がチープ。作者自身の思想・思考の投影が多いのか、子供だましのような世界観が延々と語られている。21歳の作品なのでしかたがないが。

つっこみどころ満載の作品でした。途中で何度も読むのをやめようとしましたが、なんとか読了しました。最後にどんでん返しがあるわけでもなく、拍子抜けしました。ライトノベルとしてなら、かろうじて読めなくはない。ちなみに元ネタは『カイジ』ではないかと思います。ギャンブルで殺し合いなので。

選評は荒俣、高橋克彦、林真理子の3氏。
荒俣氏が本作を「まれに見る快作」「真の意味での『表現派』」「大賞に推した」とベタぼめしていますが、??? 高橋氏は、若いのに凄いと作品内容ではなく年齢を褒めるにとどまり(選評2行)、林氏に至っては選評無し。後者が2者が妥当でしょう。荒俣氏は、この作品を本気で素晴らしいと思うのならば、選評委員を辞めるべきです。敢えて言いますが、2次予選落ちレベルの駄作です。

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