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読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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1.12(木)読了
新撰組、斎藤一の生涯を1人称で物語っています。
新撰組の分裂、西郷隆盛が西南戦争を始めた理由、明治維新後の新撰組の残党と斎藤一のその後など、新撰組ファンならずとも興味のある話が淡々と語られています。

御一新の際、新撰組をはじめとした幕府軍の残党は、明治政府軍に捕らえられた際も、きつい詮議はなかったようです。政府軍、反政府軍も元は同じ日本人。そして事の顛末を考えると、「ご苦労でござった」という気持ちがどちらにもあったのでしょう。捕縛された際に適当な偽名を用いて経歴を詐称すれば、1年くらいの謹慎の後に開放されたそうです。

そして斎藤一は警察官に。敵側だった人物が明治政府の役人になるなど、普通なら考えられないところですが、これにもちょっとした訳があります。当時の明治政府は西郷隆盛が兵を起こすと察知しており、そのために戦争の経験がある元武士を警察に雇用しているところでした。明治政府軍は農民の寄せ集めのようなところがあり、実際のところ、あまり使い物にはならなかったようです。そのような理由から、敵側であっても腕に覚えのある人物なら、政府の役人として雇用されたのです。実際、斎藤一は西南戦争で活躍を見せました。

ラストは古典的なお涙頂戴物語となりましたが、それなりに読み応えはありました。冬の夜長に少しずつ読むのも悪くないと思います。
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