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読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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6.9(水)読了
昔、ジャンプで連載していた漫画。天才ながらも不遇(?)の人生を歩んだ人々を描いています。

全19巻でなぜかこの3巻だけ持っていなかったので、ブックプラザで100円で購入して読んでみました。南極点をアムンゼン隊と競って破れ、そのまま遭難死してしまったスコット隊。小学校3年生の頃本で読み感銘を受けた史実が漫画で描かれていてうれしかった。日本人の白瀬隊も同時期に南極点を競っていたが、こちらは技術力不足で断念したそうです。日本人として白瀬隊の逸話も知りたいところです。

他にも、メキシコ出身の17歳で死亡したシンガー、昭和初期の大個人商店「鈴木商店」など興味の惹かれる話ばかりが収録されています。

鈴木商店とは規模が違いますが、私の母方の祖父もかなり大きな企業を経営していたそうです。なんでも、大阪の長者番付に毎年名前が載っていたとか。噂に聞くところによると、軍需物資を作っていたとか。しかし、第二次世界大戦中に米軍の攻撃目標にされて焼失、戦後の農地解放で土地のほとんどを失ってしまい、一気に貧民に成り下がったとのことです。すげー過去だなー、と話を聞くたびに思います。ある意味、鈴木商店だ!
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6.14(月)読了
処女作の『告白』と同じように、手紙や1人称による告白体で物語が進行していきます。
女の子5人を巡る殺人事件、彼女たちのその後の人生、ひとり1章、1ストーリーで少しずつ「謎」が解き明かされていきます。そういう意味ではミステリといえるでしょう。

全体的にはまずまずだと思います。文体の拙さや人間の書分けなど、やや未熟なところも見受けられましたが、それを補って余りあるストーリーの面白さ。『告白』では小学校の女性教師が告白していましたが、この作品の少女5人のうち1人も、将来、女性教師になってPTA総会の場で「告白」しています。3作目の『少女』はそのものズバリ女子高生なので、「学校」「教師」になにかこだわりがあるのでしょうか?

どちらかといえば、『告白』の方が面白かったかな? レベル的には処女作が最高、次に今作、3作目はいまいちといった感じです。それなりのレベルは保っているんですけどね。
4作目も期待したいと思います。
6.4(金)読了
精神科編。
統合失調症患者の男性は就職活動に失敗した23歳の男性。バイトで盗難の疑いをかけられ首になったことを引き金に発祥。その彼は同じ病院に統合失調症で入院している女性(20歳)に恋をする。彼女は不幸な家庭で育ち、男性に抱かれることで寂しさを紛らわせる癖があった。
ふたりは、退院後に一緒に暮らそうと約束しあっていた。そんな中、精神病(を装っていたと後の供述で判明する)患者が小学校に乱入して、次々に生徒を殺傷する事件が発生。皆、動揺するが、彼は退院する。しかし、事件の後だけに人々は冷たい。あらかじめ決まっていた就職先には断られ、母親からは、金を100万出すからしばらく表にでないようにと、遠まわしに頼まれる。居場所を失った彼は、病院の屋上から飛び降りる。

最終的にはハッピーエンド的な終わり方をしましたが、どうもこの巻は時事ネタがストレート過ぎて、個人的にはあまり好感が持てませんでした。池田小学校の事件の当事者が見たらどう思うでしょうか? 
著者に悪気はないと思うし、精神障害者に対する偏見はダメという警鐘の意味を込めて描かれたのだと思いますが、それならば架空の事例にするとか、もう少し配慮をすべきなのではないか? まぁ、すべてを織り込み済みで描いたのでしょうが……。

ともあれ、『ブラックジャックによろしく』は全巻読み終えました。よく描けているし、単純におもしろい。人気があるのがわかります。機会があれば、『新・ブラックジャックによろしく』のほうも読んでみたいと思います。
6.4(金)2読目
うつ病、統合失調症、心身症、ヒステリーなど、典型的な精神病、神経症を事例とともに紹介しています。

今回、ネットオークションでこの本が売れたので、相手方に配送する前にもう一度読み直してみました(せこい)。
すっきりとしてわかりやすく書かれていますが、その分、あっさりし過ぎているので、初級者用の本(というのも変だが)だと思います。総論としてはいいと思います。

大原健士郎氏は、以前はよく名前を聞くことがありましたが、最近はあまり本も出されていないのか、お名前を聞くことが少なくなりました。本著に書かれていましたが、森田療法の創始者、森田正馬
氏の一番弟子から、森田氏所蔵の将棋盤を継承されたという偉い先生だそうです。その将棋盤は森田療法の継承者たる自分の弟子に授けるのだそうですが、現在は誰の手に渡ったのでしょうか? その人が将棋を指せる人だといいのだけど、とどうでもいいことを考えてしまいました。
6.2(水)読了
ガン告知編。
身内が癌にかかった場合、告知しますか? また自分が癌にかかった場合、告知されたいでしょうか。
今回は「告知」がテーマです。医者も身内も告知しない場合は、患者は自分の病気が何なのか知らずに死んでいくことになります。また、自分が死ぬと知らないまま、死期を迎えることになります。

自分としては、ちゃんと告知してほしいと思います。たとえ余命3ヶ月だとしても、その3ヶ月を使って、さまざまなことをやりたいと思います。死期が近づいてきたらおそらく混乱するでしょうし、夜も眠れなくなるかもしれません。苦しいでしょう。しかし、何も知らずに死んでいくのだけはごめんです。

それでは、100歳の祖母が末期癌に罹った場合ではどうでしょうか。おそらく告知できないと思います。
「おばあちゃんは癌に罹っていて、あと3ヶ月しか生きられないんですよ!」
なんて告知した瞬間に心臓が止まってしまいそうで怖いです。告知は状況と相手を考えておこなうべきということでしょうか。

読みながら考えたのですが、「告知」を法制化したらどうでしょうか。自分が不治の病等にかかった場合、告知されることで自分の病気を正確に知るという権利です。この権利を行使したい人はあらかじめ書面にして役所等に届出をする。医者等が告知義務違反をした場合、当然重罪となる。このように法律で「告知される権利」を規定しておけば、この種の問題は無くなるのではないでしょうか。
5.28(金)読了
新生児と障害者に関する問題など。
長年の不妊治療の結果、ようやく子宝に恵まれた夫婦。生まれたのは双子の兄弟だったが、そのどちらもダウン症だった。すぐに手術をしなければ危険な状態だったが、同意書にサインをしない弁護士の夫。理由は、「障害者で生まれたら不幸だから」というものだ。主人公は何とかして同意書にサインをさせようとするが、ガンとして同意を拒む夫。親権停止、さらに双子の兄弟を引き取ることまで考えた主人公だが、結局はひとり相撲だった。そうこうしている間に兄は死んでしまう。弟も危険な状態に。両親の許可を得ずに手術を断行したが、その間に夫婦は離婚、妻が泣きながら幼児を引き取ると言ってきた。

最終的には両親は離婚を踏みとどまり、幼児も育てる決心をしたようです。
この巻はさまざまなことを考えさせられます。子供がダウン症などの障害を持って生まれたらどうでしょう。おそらく悩むでしょう。なぜなら障害者にとってこの世の中はやさしくないからです。さまざまな差別や偏見があります。ダウン症ではなく自閉症だったら? 無頭症で余命一ヶ月の状態で生まれてきたら? それでも出産を望むでしょうか。一ヶ月後には子供が死ぬと分かっていて、それでも出産を望むものでしょうか。そのようなことを考えると、「子供」とはいったい何なのだと思ってしまいます。重い巻でした。
5.28(金)読了
長編小説。不幸な生い立ちの青年が友人に何度も騙され、人生をめちゃくちゃにされていく話。

どこかで読んだことのあるストーリーだなと思いましたが、それなりに面白く読めました。そして思いつきました。何のことはない、東野氏の著書『手紙』とストーリーがそっくりです。不幸な生い立ちの主人公、家族に見捨てられ、どん底から這い上がって何とか普通の生活を手に入れ、そしてまた不幸に沈んでいく。そっくりそのまま同じ造り。似すぎていて興ざめです。

ただし、ラストは違います。
あそこまで陰険で執念深く、利己的にしか考えられない人間は私はあまり知りません。そういう人間に目をつけられた主人公は、不運としか言いようがないでしょう。なにしろ人生を狂わされたのですから。その人物さえ存在しなければ、主人公の祖母は天寿を全うしたかもしれないし、父親も歯医者を続けていたでしょう。主人公は裕福で何不自由ない暮らしをし、もしかしたら父親の後を継いで歯医者になったかもしれない。友達は選ぶべきということか。

全体的には良い出来だと思います。10点満点中7か8くらいかな。読んで損はありません。
5.26(水)読了
モーニングKC連載中の人気漫画。
タイトルを見ても分かるとおり、医療系の漫画です。主人公はできたてほやほやの研修医。性格はブラックジャックと似ても似つかない正義感の持ち主。あまっちょろい理想論から独自の判断で行動してしまいチームの連係プレーを乱すタイプ。結果的にその行動が吉と出る場合が多いが、まぁ漫画だから。普通なら即刻首のケース多し。

1~3巻では研修医として外科、内科をまわります。研修医としての彼の月給は3万6千円。これでは生活できないので、系列病院で夜間の当直のアルバイトをするのですが、ほやほやの研修医にできることなどたかが知れている。バイク事故で死にそうな状態で運ばれてきた患者を前に逃げ出してしまう無責任な主人公。終わっている。結局、病院長がやってきて手術をして事なきを得たが、そうでなかった場合、主人公は殺人犯として訴えられても仕方がないでしょう。だって、職務放棄で患者が死亡するんだから。こんな病院いやだな。

内科編では大学病院と無関係の人物に受け持ちの患者を渡してしまい、非難される。手術成功で患者は健康を取り戻したが(おそらく)、主人公の病院での立場は最悪のものに。世間知らずここに極まれり。
ここまで読んでようやく分かった。主人公は「ブラックジャック」のように個人プレー大好き人間なんだ。チームの輪を乱す存在。はぐれ狼になるしかないな、こりゃ。
5.25(火)読了
第二次世界大戦時代に迷い込んだ巡洋艦「みらい」。彼らは日本軍に協力するわけではなく、米軍にも協力せずに、人命救助を第一義において行動します。いかにも現代の日本人的発想です。私なら単純に日本人を応援して戦うことを選択すると思います。それが普通の考え方と思うのですが、いかがでしょうか?

現在の憲法下、自衛隊は先制攻撃をすることができません。この漫画でもそれが遵守されており、あきらかに「そこはアメリカ戦艦を攻撃だろ!」というところでも専守防衛にまわり、事態が悪化してようやく攻撃する始末です。それでいて、敵を攻撃してしまったと悩む。世界レベルで見たら「奇異」な軍隊でしょう。消防隊と名称変更したほうがいい。

内容的には、大人が読むに耐えるものです。「沈黙の艦隊」はあまりに現実感がなく途中で読むのをやめてしまいましたが、これは最後まで読もうという気になる。
問題は、家に6巻までしかないこと。調べてみたら「ジパング」は全43巻とのことで、ブックオフで一冊100円で購入しても3700円以上かかることに。うーむ、悩む。
5.22(日)読了
漫画。現代の自衛隊の艦船が第二次世界大戦時の世界に迷い込むという設定。戦国自衛隊のオマージュ的作品。

設定自体はありふれていますが、現代兵器が過去の世界に迷い込み、戦うというのは、軍事オタクでなくとも興味のあるところでしょう。血沸き肉踊るというか……ロマンのようなものを感じます。

「沈黙の艦隊」という小説があります。第二次世界大戦末期に志望した歴史上の人物が、記憶を保持したまま戦前に生き返り、記憶を頼りに戦争を有利に戦うという話です。10年近く前に読んだのですが、とてもおもしろかった。ゴー宣の「戦争論」でもそうだったが、日本人は戦争に負けたがために、日本帝国=悪の軍隊という図式を単純に刷り込められてしまいました。無論、戦時下においてさまざまな悪事を働いたことでしょうが、何もそれは日本だけではない。世界中どこの軍隊を探したところで「聖なる軍隊」などといった妄想のような代物は存在しません。東京・大阪をはじめとした主要都市への無差別大空襲はどうだったか、実験とソ連への牽制を兼ねたヒロシマ、ナガサキへの原子爆弾の投下は悪ではないのか、日ソ中立条約を一方的に破棄し満州に攻め入ったソ連軍は合法だったか、その後のシベリア抑留での強制労働はどうなのか……。日本は戦争に負けたがために、これらの悪事に対して何も言うことができませんでした。

戦争が外交の一手段であるとすれば、悪いのは戦争を始めることではなく、戦争に敗北して国益を損なうことです。日本は戦争に負けたのですから、悪のレッテルを貼られても仕方がないのかもしれません。悔しいですが。

「ジパング」では、現代兵器が連合艦隊相手に暴れまわります。単純にスカッとします。アメリカ人は嫌いではありませんが、アメリカ合衆国という国は私は嫌いです。せめて漫画の中だけでも、「日本、アメリカに勝利!」という図式を楽しみたいと思います。


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