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読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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3.3(水)読了
バス事故により、母親と娘は大怪我を負った。母親はそのまま死亡。娘はかろうじて一命を取りとめたが、どうも様子がおかしい。話をするうちに、どうやら母親の意識が娘の内部に入り込んでしまったことが分かる。父親である主人公は身体は11歳の娘、内部は妻というギャップに悩みながらも、次第に受け入れていく。
娘(妻)は猛勉強し、私立中学、そして名門私立高校へと進学。将来の夢は医学生となること。自分と娘の身に起きたことを研究したかったのだ。年を経るにつれ女となる娘。高校では男友達もでき、いつか自分から離れていってしまうのではないかという言いようのない不安感にかられた主人公は、娘の行動を逐一監視するようになる。その行為に憤慨する娘、しかし娘の内部は妻である。彼女も自分の立場に煩悶する。
ある日、主人公は娘に謝罪をする。縛っていて悪かったと。それに動揺した娘は、自室に入り込みすすり泣く。翌日、突然、娘の内部に娘が帰って来る。それまでの5年間の経過を聞き、娘は驚く。そしてすぐに眠り込み、再び起きた時には妻の意識が復活している。そんなことを数ヶ月続けていたある日、妻の意識は「これが最後」といって消えていく。それ以来、妻の意識は現れなくなった。
娘は25歳になり、結婚することになった。娘は母親の形見の指輪を、父親に内緒で作り変えて自分の結婚指輪とした。なぜ娘が妻の指輪のある場所を知っていたのか? そして主人公ははっと気づく。実は娘の意識は戻ってきたわけではなく、この9年間ずっと、妻は娘の意識が戻ってきたかのように振舞ってたのではないかと。そして主人公は号泣する。

東野圭吾の作品は基本ミステリということで、ミステリ嫌いの自分としてはほとんど読んだことがありませんでした(2~3冊だけ)。しかし近年の東野フィーバーにつられて、人気の高いこの『秘密』を読んでみました。
結果、大当たり。魂の入れ替わりというベタな設定ですが、文章、内容とも申し分ありませんでした。加害者側の事情や内面などは描写不足な感がありましたが、ラブストーリーとして読めばそれも気になりません。そしてラスト、これはツボを押さえまくりですね。やられた、といった感じです。

この『秘密』は私に、東野作品をすべて読むことを決意させました。図書館が約3週間閉館という最悪の状況ではありますが、本が手に入り次第、がーっと一気に読んでいきたいと思います。東野最高っすね。
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