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読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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11.15(土)読了
中学生の芳山和子は、理科準備室で不審な人影を発見する。しばらくするとその影はなくなったが、テーブルの上にはラベンダーの匂いのする薬品がある。それを嗅いだことをきっかけに、時空移動をするようになる。
未来から数日過去に戻った和子は、同級生の浅倉吾郎の家が火事になるのを防いだり、事故に遭うのを防いだりする。
もうひとりの同級生、深町一夫と3人で先生のところに相談にいく。和子は、こんな能力はなくなってほしかった。その結果、もう一度タイムリープをして、理科準備室の人影を確かめないとダメだという。
過去に戻った和子は、理科準備室で人影を待ち伏せして、顔を見る。なんとその人は、同級生の深町一夫だった! 
彼は600年以上先の未来人だった。彼は小学生ながらタイムリープの研究をしており、その結果、この世界に来てしまった。だが、帰るための分の薬品を持ってくるのを忘れてしまった。しかたなく、ここの中学生となって薬品を作り上げているのである。
方法は集団催眠術。みんなを催眠状態にして、わずか2ヶ月前にこの学校に来たにもかかわらず、2年以上前から知己という記憶をみんなに植え付けたのだ。
本来は未来のことは過去人に話してはいけないのだが、例外がある。帰る前にその人の記憶を失わせればいいのだ。ここで一夫は和子に告白する。好きだと。和子は記憶がなくなるのが悲しくてしようがない。だが、これは仕方のないことだった。
記憶は消失し、一夫という存在も消えた。みんなの記憶から消えてしまった。ラベンダーの香りが彼の住んでいた家の庭から漂っている。

と、いうのが「時をかける少女」のあらすじ。単純な時空SFものです。
なんと、これ、32年前に書かれたのですね。
筒井康隆というと、文章に癖がある印象があったのですが、この本はごく普通の文章で書かれています。ひらがなを多用しており、情景描写もとてもシンプルです。
内容的には、まあまあ。対象年齢は小学生~中学生くらい。

その他、「悪夢の真相」「果てしなき多元宇宙」の2編を収録。
電車の中でリラックスして読むのがいいかな。
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