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読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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3.10(火)読了
プリズンホテルシリーズ完結編。
前回はパープーお清と結婚した小説家が、今回はついに直木賞ならぬ「日本文芸大賞」を受賞する。それも大本命で「ブッちぎりの恋愛物語」である『哀愁のカルボナーラ』をさし抜いての受賞に、担当者の荻原みどりは号泣。
一方、52年間の投獄生活から出所したかつての同門相手に、プリズンホテルの極道一同は祝儀チンチロリン大会を開いたが思わぬ大敗。黒田は5000万円、その他の者もじいさんに大金を巻き上げられて抜け殻となる。
役者志望の13才の女子に繁は一目惚れし、服部シェフは請われてクラウンホテルのグランシェフとなり、奥湯元あじさいホテルを去る。
小説家の育ての母、富子は失踪。ジュショウインタビューの最中に電話があり、どうやら病院で死を待つ身となっているらしい。小説家は涙ながらに死なないでくれと叫ぶが、電話は切れてしまう。

全四巻の堂々の完結編は大団円で終わりを迎えました。
こうして四冊を読んでみると、あらためて浅田次郎という作家は多種の作品を書くことのできる人物だと思いました。
本人いわく「偉大な習作」と呼んでいるようですが、なるほど、いかにも習作という感じがする作品です。つくりが荒い部分もあり、やや大味になってはいますが、四冊とも軽妙におもしろく仕上がっています。

それにしても、パープーお清の母親は心臓病を患って大変だったはずですが、小説家と結婚して一緒に暮らしはじめてから登場してしません。いったいどこにいったのでしょう? そこは無視して終わってしまったか。
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