読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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4.30(木)読了
動物や昆虫などの不思議な生態をやさしく解説した本。 知らなかった事実がたくさん書かれていて(大半がそう)、へえと思います。 ペンギンのうんちは放射状に落とされることやバッタの色、ヒツジの白色なども、ひとつひとつ理由があります。動物や昆虫は本能としてその行動をとっています。その結果、生き延びることができているのですね。 雑学本の一種ですが、何かの折に披露したらちょっと自慢できるかも、というようなことがたくさん書かれていて勉強になります。 是非、人間版の本も一冊書いて欲しいですね。なぜ人間はこんなにも不合理な行動を取るのだろうか! を解き明かしてほしい。もっとも、それは精神分野の研究者に委ねられるのでしょうが。 叔父が遊びに来ているので、本を読むスピードが遅れています。この本にも3日かかってしまった。 PR
4.28(火)読了
高校生の頃に1回読んで感動した本。 主人公のつぐみは病弱ですぐに熱を出しては寝込んでいる。しかしその性格は超活発。その両方のギャップが良い感じで、キャラをとても引き立たせています。 とても意地悪で負けん気の強いつぐみ。彼女は恋をします。淡い恋だけれども、どうやらこの恋は成就しそうな予感があります。結論は書かれていませんが。 最後はつぐみからまりあへの手紙です。ここのところは村上春樹を思い出させます。 つぐみは身体を悪くして入院し、病院から遺書のような手紙を書きますが、これがまたつぐみらしい手紙。わたしは現状が好きだ! という手紙です。とても好感がもてます。 あとがきで書かれていますが、つぐみは吉本ばなな本人だそうです。さすがにここまで意地が悪くないのでしょうが、そういう要素がばなな氏にあるということでしょう。 久しぶりに読みましたが、良作です。ただし、高校生の頃に読んだほどではありませんでした。年月というものですかね。
4.24(金)読了
現代物の短編6編。 会話だけで1編を構成したり、手紙だけの編もあっておもしろい。 相変わらず両親に離婚された子供の話も2編あった。浅田氏の短編にはこのモチーフが多い。 「佳人」というタイトルで14ページの作品が掲載されている。ほとんどショートショートだが、結末におもわず笑ってしまった。こういうユーモアは好きだ。 タイトルの「薔薇盗人」は少年から外国船籍の父親への手紙で構成されているが、これもなかなか良作。不倫の男女関係が薔薇の花に仮託されていて趣もある。しかし、父親もこんな手紙を受け取ったらたまらないだろうな、と読んでいて不憫に思った。外国船の中で、妻が不倫をしているらしいと思わせるような手紙を貰ってもねぇ。 今回は粒揃いの作品が多くて満足。やはり現代物も上手い。
4.22(水)読了
対談集。心理学者と作家の対談であり、35歳ほど年齢の離れた2人の対談ということでとても興味深く読めた。 話題は広く精神分野から心理学、小説、何気ない日々のことなど多岐に渡っています。おふたりともフルートを習っているという意外な共通点もあり、読んでいて共時性のようなものを感じた。対話もとても弾んで、良い感じである。 河合氏は心理療法をしていて、患者さんがばななさんの『TUGUMI』や『キッチン』を話題に出すことが多いそうで、それで興味を持ってばななさんに対談を申し込んだのだそうだ。私も高校生の頃に読んだが、どちらも良い作品だった。特に『TUGUMI』はばななさんの最高傑作なんじゃないかと、密かに思っている。なにしろそれを読んで、ばななさんの本が好きになったくらいだから。 河合隼雄氏の本も何冊か読んだことがあるが、なかなか難しいことが書かれていた。影がどうとかアーキタイプがどうとか、読んでいるうちに頭痛がしてきて途中でやめた記憶がある。ちなみに河合氏はユング研究所で学ばれた偉大な心理学者である。いつかまた読むのに挑戦してみようと思う。
4.20(月)読了
ユーモアエッセイ。題名通り、日々のことをすれすれの話題で書いていたりする。 乾癬にかかった話題やエイズなどについて書くのはいいが、昔は飲酒運転について罰則規定がなく、皆当たり前にやっていたという記述についてはたまげた。そうだったのか。 現在では飲酒運転はきつく罰せられています。個人的にも飲酒運転は、殺人罪・殺人未遂罪(未必の故意というやつ)くらいにきつくしてもいいと思っています。それが……あなおそろしや、昭和40年。 そういえば、昔は原付もノーヘルOKだったらしいですね。事故が多発したからヘルメット着用義務ができたとか。2人乗りも合法だったっけ? よく知らない。 そう考えると、交通法規っていうのはだんだん厳しくなる方向に進んでいるようだ。高性能の電動自転車が原付扱いで捕まったりもしている。法律の世界では昔から類推適用というのが使われているけど(電車と汽車の類似性とかね)、確かに電気で動いている原付って感じだもんね。でも、電動自転車に乗ってヘルメットと免許証着用なんて煩わしい。 いま思いついたけど、時速30キロで走り回る電動車いすも類推適用で何とかしてほしい。あれだって電動だ。自転車より速く歩道を進行されたら、危なくてしかたがない。このまえ友人が轢かれかけたそうだ。
4.17(金)読了
第41回文藝賞受賞作。 高校2年生の3学期、時期はずれの転校生がやってくる。とんでもなく太っており、ワカメ髪のぶ男。名前の小谷信太から「野ブタ」と渾名される。当然、気味悪がられて友達はできない。 俺は楽しい遊びをすることにした。野ブタを高校の人気者にプロデュースするのだ。さまざまな作戦を実行して笑いをとり、感心させ、ついに野ブタは学年の人気者になる。俺は大満足。 ささいな行き違いから、俺は友達と仲違いをする。友達を見捨てたという噂は皆にばらまかれ、人気者の俺は学校で孤立をする。彼女や野ブタにも本心でない暴言を吐き、ついに俺はすべてを失う。そこで俺がとった行動は……。 衝撃的なラストでした。やられた、といった感じ。 最初見たときは、文章も内容も幼稚なのでたいしたことない作品と思いましたが、読み進めて行くうちにハマりました。本を読みながら笑ったのは久しぶり。面白かった。 本作品はドラマ化もされているので、知っている人も多いと思います。ドラマは見たことがないので、機会があったら見てみようと思います。 4.16(木)読了
4.14(火)読了
妻を殺された主人公が、殺した男性の父親が社長の会社に就職する。その会社は麻薬を売りつける、いわゆる非合法の会社。息子を殺そうと機会を窺う主人公。だが、息子は何者かに「押されて」交通事故で死んでしまう。「押し屋」という競合会社の刺客だった。主人公は「押し屋」を追っていくが、その折に「自殺屋」「殺人者」などの競合会社の刺客と絡み合っていく。 タイトルのグラスホッパーとはバッタのこと。バッタは群れて暮らしていると、色が茶に染まり凶暴になるのだそうです。 人間も昆虫のようなもので、人間も群れていると――つまり都会に住んでいると凶暴になる、そのように「押し屋」は語ります。なるほど。 物語の端々に「罪と罰」の文庫本の記述があります。人間はどう生きるか、ということと関連して紹介されていますが、作品のテーゼとしても使われています。逆から読むと「唾と蜜」は新発見。いい感じです。 伊坂氏の作品はきっちりと作られている感じですが、特に面白いとは思えません。可もなく不可もなくというか。もう少し遊びに文章というか、余裕をもって書いてほしいなと思います。 『アヒルと鴨のコインロッカー』という本を借りているのですが、読むのに躊躇してしまいます。長いので。
4.12(日)読了
小説を書くための指南書。 大学で小説ゼミを受け持っている経験から、小説作りで学生たちが悩んでいる場所、躓いているところをまとめて、一つ一つに答えています。 小説の具体的な書き方を「お題」として指示しているのも本書の特徴です。 たとえば、コップを目の前に置いて、文章のみでその描写をする。 外を歩いている人物の描写をする。日常生活や夢の中の出来事を描写する、などです。 小説とは文章のみで相手に伝える技術ですから、うまく伝えられなければ意味がない、もしくは駄作になってしまう。そのための練習は欠かせないということですね。 いまさら聞けない30の質問! というコーナーもあって、原稿の使い方や新人賞への送付のしかたなど、超基本的なことを教えてくれています。これはありがたい。 最後に氏は、作家の才能とは書き続けることができる才能である、と言い切っています。 どんな人でも10年、20年書き続けれていれば作家にはなれる、と。なるほど。 高橋克彦氏の本(だったかな?)には3年頑張ってダメだったら諦めた方がいいという内容が書かれていたと思うけど、人によって見地はそれぞれですね。 努力したから報われるわけではないが、努力なくして報われない、ということでしょうか。
4.10(金)読了
ラーと呼ばれる上の次元からのチャネリング本。 1981年の約1ヶ月間になされたチャネリング情報が載っています。 訳にやや難があります。原文を忠実に訳しているのか、全体の文章が硬直化していて、理解を難しくしています。できればもう少しわかりやすい文章に書き換えてくれたら、内容理解もスムースにいくと思います。 情報は多岐に渡っていて、ラーという存在もそれに対して誠実に答えている印象があります。ちょっとエドガーケイシーのチャネルする存在と似ていると思いました。 久しぶりに精神世界の本を読んだのですが、なかなか面白かったです。 良いことがたくさん書かれています。嘘か本当かの詮索はあまり意味を持たないでしょう。 形而上の世界に興味を持っている人は読まれてもいいと思います。 |
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