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読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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11.22(火)読了
奥田英朗の最新刊、と思って図書館で予約したのがはや数ヶ月前。ようやく借りて読むことができました。

今回は、やくざの下っ端、純平くんが主人公。純平の3人称1視点で物語が進行します。
片親で母親が水商売、男をとっかえひっかえするという恵まれない境遇の純平くん。高校中退後、やくざの世界に身を投じる。憧れの先輩の舎弟となり、いつかはこの世界でビッグになってやるという大望を抱くも、現在はやっと盃をもらったというペーペー。

そんな純平に、組長から直々に指令が舞い降りる。競合やくざの組長をヒットしろという命令だ。いわゆる鉄砲玉だが、ここはチャンスと純平は先輩に相談せずに「やらせていただきます」。後で知ることだが、先輩は組長に、鉄砲玉を1人差し出せば独立を許可するという言質をとっているという。純平は、渡された40万円ほどで最後の娑婆の数日を豪勢に過ごす。そこでなぜか、さまざまな人と出会い、友情、愛情などを暖めあう。「なんで最後の最後にこんな暖かな気持ちになってしまうのか」とタイミングの悪さを噛み締めながら楽しい数日を送り、いよいよヒットの夜。純平は夢現の状態で組長に襲い掛かる。

なんていうか、青春小説ですね。
悲しい内容ではあるのですが、文章が軽妙なので暗さはありません。純平君は痛々しいですが、これも漢の決めた道、というところでしょうか。騙されていることに薄々気付きながらも、そのまま突進する。これは悲しい。

今作は割と軽いタッチで書かれているため、とても読みやすいです。奥田作品はどれも読みやすいですね。内容もまずまずと思います。
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