読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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8月18日(月)
「今夜、すべてのバーで」(中島らも) アルコール依存症で入院した際の体験を基にした半自伝的作品。 自分の体験を書いた作品のため内容はリアルかつ生々しい。入院した先はアル中病院ではなく一般病棟のため、さまざまな患者が入院しており、それらの人たちとの交流話も面白い。 最後に10代半ばの少年が死亡し、遺体を前にして医者と薬用アルコールを飲み交わす場面などは真に迫っている。 アル中を扱った作品としては、吾妻ひでおの「失踪日記」「アル中病棟」と双璧を成す良作。 「人が死ぬときに後悔する34のリスト」(川嶋朗) 読んでから1ヶ月以上経つので詳しい内容は忘れた。死に際して後悔しないように、これだけはやっておいたほうがいいことをリストアップした本、だったと思う。 死ぬ前に「あれをやりたかったけどできなかったなあ」と思うのは、結構悲しいことかもしれない。やりたいことをすべてやって、悔いなく死を迎えられた人は幸せだと思う。 「凍りの掌」(おざわゆき) 漫画。副題に「シベリア抑留記」とつけられている。第二次世界対戦後、満州からシベリア送りにされ、強制労働に従事させられた旧日本軍人たちの話。 シベリア送りにされた著者の父親の話を基にして描いた作品なので、内容はリアルそのもの。話に聞いたことはあるが、真実は想像以上に過酷なものだったようだ。 ソ連は日ソ中立条約を一方的に破棄し、大戦後に満州、そして北方の島々に侵攻した。日本側からすれば許されない犯罪行為だが(まあ、世界中のどの国もそう思っているだろうが)、ソ連にはソ連なりの考え方、歴史的経緯、立場がある。 しかし、その後に行われたシベリアへの強制連行、氷点下30度の地での強制労働は決して許されることではない。本作品を読んで、心からそう思った。 PR
7月22日(月)
「鈴木先生」⑨~⑪(武富健治) 生徒会選挙に一石を投じた生徒が生徒会長に当選。「カミサマ」こと小川蘇美は順当に書記に当選。 文化祭で鈴木学級は「ひかりごけ」の演劇(渋い)を上演することになったが、ここでは鈴木先生が総監督として厳しい演技指導。結果、演劇部に次ぐ2位の成績を獲ることができた。先生がここまでしゃしゃり出る必要はあるのかと感じた。 主演を張る予定の小川蘇美は、直前に起きた「大学生拉致事件」により負傷入院。代役が見事な演技をする。そして大団円。11巻完結。面白かった。 「遺伝子はダメなあなたを愛してる」(福岡伸一) 生物学の先生による、身近な生物学、素朴な質問に対する回答集。 興味深くはあったが、もうひとつ読ませる力が足りないかなと思った。 「日本男児」(長友佑都) インテルで活躍しているDF長友の手記。 2011年出版。東日本大震災、アフリカWカップの頃のため、内容は少し古い。長友の生い立ち、境遇、ハングリー精神を持つに至る理由がすべて書かれている。プロサッカー選手としてだけでなく、人間としても一流だと思った。
6月14日(土)
「鈴木先生」⑤~⑧(武富健治) 鈴木先生ができちゃった婚決定。教師ができ婚ということで、生徒たちはクラス討議を決行。鈴木先生は吊るし上げられ大ピンチ。しかしそこは鈴木先生。持ち前の論理とリベート力を発揮し、生徒たちを論破。生徒たちはますます鈴木先生を信頼することに。 その他、足子(たるこ)先生の乱心、生徒会選挙問題など、いつもながら問題だらけの鈴木先生の中学校。結婚したことを気に小川病はなりを潜めているが、いつ再発するとも限らず、こちらも目が離せない。 それにしても、足子先生、迫力ありすぎ。あれが家庭科教師とは。演劇部の水木もいい味出してる。いつも花持ってたりして。 「なぜ宇宙人は地球に来ない?」(松尾貴史) 超常現象否定派で知られる松尾氏。それ以外の経歴は何もしらない。その昔、キッチュという芸名で芸能活動をしていたそうだ(いまもしてるけどね)。 タイトルでも分かるように、超能力や霊能力、占い、UFO、オーパーツなど、さまざまな不思議現象を論理的に説明しているのが本書。いまでこそ否定派の松尾氏だが、中学生の頃はムーなどを愛読する大の肯定派だったそうだ。スプーン曲げを試したり。そんな彼が転向した理由も知ることができる。肯定派から否定派へ。よくあるパターンだが、中庸ってもんはないのだろうか。偏り過ぎているというか、ちょっとは楽しむ余裕が欲しいなと読んでいて思った。
5月25日(日)
「鈴木先生」①~④(武富健治) 鈴木先生という平凡な名前と外見の中学教師が、現代の中学校問題に挑む。 給食問題、生徒間の恋愛問題、そして自分の恋愛、小川蘇美への密かな想(小川病)……。なぜか問題ばかり起こる鈴木先生のクラスだが、持ち前の手腕でどうにか問題を解決する鈴木先生。連載が進むにつれて鈴木先生の悩みは増え続け、哲学度はいや増すばかり。苦悩する先生を見るにつけ、「神経病の類ではなかろうか鈴木先生」と心配してしまいます。金八先生と中学生日記と高校教師を足して3で割った感じと言えば分かる人には分かる。面白いので5巻以降にも期待。 「雀蜂」(貴志祐介) 中篇ホラー作品。冬山の山荘で主人公が閉じ込められ、室内には雀蜂が大量発生。主人公は過去に1度雀蜂に刺されており、次に刺されるとアナフィラキシーショックで死亡(するかもしれない)と医者のお墨付きを得ている身。室内を逃げ惑う主人公と追う雀蜂。 なぜ冬の山荘に雀蜂が存在するのか、などの理由は主人公によって語られますが、それが真実かどうかは読み終わっても分かりません。説明不足です。 自称、貴志ファンですが、はっきり言って今作は駄作です。設定は陳腐。ストーリーはぐだぐだ。矛盾や説明不足の箇所多数。そして、面白くない。貴志祐介のネームバリューがあれば何でも売れるから、適当な物語をでっち上げて出版したような感じ。「ダークゾーン」も肌に合わなかったが、それでも作品に対する意気込みのようなものは感じた。「雀蜂」は何の意気込みも感じない。本当に貴志作品なのか? と疑ってしまうような出来。 才能が枯渇したのだろうか? 理由は分からないが、こんな作品を書き続けていればファンは間違いなく見放す。こんな作品しか書けなくなったのなら、晩節を汚さないよう、作家を辞めたほうがいいとさえ思う。
5月10日(土)
「シュマリ」㊤・㊥・㊦(手塚治虫) 明治時代の北海道を舞台とした、シャモ(和人)とアイヌの交流、そしてシュマリと呼ばれる男の奮闘を描いた漫画。2読目。 当時の様子を分かりやすく描きながら、アイヌ差別や官有物払い下げなどの癒着事件、炭鉱での差別的労働実態なども紹介しています。シュマリの愚直なまでの生き方は尊敬に値します。最後には中国大陸にまで渡ってしまうのですから……。 「脳に効く快楽のクスリ」(生田哲) マリファナ、LSD、コカイン、ヘロインなどの麻薬の脳に対する効き方、生成の歴史などを分かりやすく書いています。 図や挿絵などを挿入して、クスリを科学的に紹介しているので、どちらかといえば理系の人にお勧めです。薬剤はメリットとデメリットがあり、クスリにもメリットは当然ありますが、それを遥かにしのぐデメリットがあるので、手を出さないほうが身のためのようです。最悪、死にます。
4月22日(火)
「Happy!」⑪~⑮(浦沢直樹) 紆余曲折ありながらも、海野幸はウィンブルドンに出場。 準準決勝でウィンディ・パーマーを、準決勝では蝶子を破り、決勝戦は激闘の末、女王ニコライ・ニコリッチを撃破。2億5千万円を手に入れ、借金取りの親玉に返却。親玉の会社は倒産しており、他の借金取りに追われている始末。その金額2億5千万円。めでたし。他の人々もそれぞれハッピーエンドで終わっている。ニコリッチの過去はついに語られず。そして、お菊さんとは試合せず。お菊さんのレズ騒動もうやむやで終わってしまった。 最後は駆け足で終わった感があるが、それなりに楽しめた。 「BASHAR」⑧(ダリル・アンカ、バシャール) 前半はバシャールの訓話。後半は質疑応答。 ワクワクを中心におくことが人生を豊かにする秘訣。簡単そうでいて難しい。本当は簡単なのに難しいと考えるのが地球人の性、だそうだ。 「君ならできる」(小出義雄) 女子マラソン金メダリストのQちゃんこと高橋尚子を育てた小出監督の、練習秘話。 Qちゃんを見出してから二人三脚で行った練習の様子、監督として心構え、そして金メダルを獲る秘訣……。とても興味深く読むことができました。ちなみに3読目。 「レベルE」㊤㊦(富樫義博) 漫画。大昔に読んだ覚えあり。文庫本なので文字が小さく若干読みにくい。 宇宙人をモチーフにしたミステリー。どこか「アウターゾーン」に似ている。王子の護衛役の黒服の男たちが「パタリロ」の護衛役とダブる。 ストーリーが秀逸で読み応えのある良作。「幽幽白書」連載以前の作品。お勧め。
4月11日(金)
「うつうつひでお日記」(吾妻ひでお) 漫画。3読か4読目。漫画家の日々の生活を淡々と描いています。 K-1のテレビ観戦がしばしば描かれており、当時の様子が思い出されます。挿絵的に描かれている女の子がかわいい。うつとはあんまり関係なし? 「アル中病棟」(吾妻ひでお) 漫画。「失踪日記」の続編。 アル中病棟で経験したことをコツコツと書き溜めて、苦節8年、ようやく刊行した模様。キャラクターがよく描かれている。登場人物が多い、そしてみんな濃い。面白い。1冊8年、続編は……。ぜひ描いてほしい。 「BASHARA」⑦(バシャール・ダリルアンカ) 精神世界好きでこの本を知らない人はもぐり、というくらい有名な本。 ペーパーブック⑦、⑧は、2002年にダリルが来日した際のチャネリングセッションを本にしたもの。ちょっとしたハプニングもあったみたいだけど、やはりバシャールのチャネリングは素晴らしいの一言。 「Happy」⑦~⑩(浦沢直樹) 兄が残した莫大な借金をテニスで返済するため奮闘する少女を描いたど根性青春漫画。 小さな大会で優勝した後、なんとUSAオープンでベスト8進出(遅刻で不戦敗)。借金取り(2人)も彼女に恋をしたもよう。 「私は前世の秘密を知った」(エドガーケイシー) 2読目。個人チャネリングの様子が抜粋して書かれています。 他のケイシーの本と重複する箇所もある。ケイシー好きだったら読んでいて損はないかな。 なんだかんだ言って、結構読んでいます。 2~3行の感想文だから書くのが楽ちん。ちなみに4月11日に8冊読んだわけではありません。2週間分くらいの読書感想を一気にアップしました。ほとんど漫画なのが悲しい。
このたび、目標としていた1000冊の読書感想文の作文を達成することができました。
漫画もあわせると1100~1200冊は読んだでしょうか。 2008年1月8日から始めた読書日記。備忘記録代わりに書き続けてきましたが、6年3ヶ月でとうとう1000冊読了。本当に、いつの間にか、といった感じです。 最初の1年は、1日1冊の読了と感想文を自分に課していましたが、徐々に読書が作業のようになってしまいました。 読書感想文を書くノルマを達成するために読書をするという、本末転倒な状態に陥ってしまい、必然的に長編の作品も避けるようになってしまったため(デフォー「ロビンソンクルーソー」とか、E・ブロンテ「嵐が丘」とか……)、翌年から2日に1冊、さらには現在の3日に1冊の読書量に落ち着きました。 正直、読むのが遅いので、3日に1冊でも結構大変でした。 それでも、特に無理と感じることなく読み続けられたので、私には1週間に2冊、月8冊程度の読書量が適切なようです。 本当の読書好きからすると、恥ずかしいくらいの読書ペースですが、楽しむための読書なので何の問題もありません。 「読書感想文」という検索ワードでこのブログにたどりつく人が予想外に多く、春休み、夏休みの終わりの時期には結構なヒット数になっているようです。 読書感想文の参考になったかどうかは分かりませんが、このブログを見て、「この本面白そうだな、読んでみようかな」と思ってくれた人がいれば、こんなにうれしいことはありません。 これからは一冊一冊の読書感想を書くのではなく、何冊かまとめて読書結果を記載するという形で、細く長くブログを続けていければと思います。 読んで下さってありがとうございました。 2014年3月31日
4.3(土)読了
コミュニケーション障害に潜んだ様々な病について解説している本。 コミュニケーション障害とは、いわゆる「空気を読めない人」のこと。場違いな言動を取ったり、表情から相手の気持ちを読み取ることができなかったり、一方的に自分の話だけをしたりetcetc……。こういう傾向、多少は誰にでもあるのでしょうが、あまりにも極端にその特徴が出ており、日常生活や社会生活に困難をきたす場合は、なんらかの病気を伴った「コミュ障」の可能性があります。 コミュニケーション障害の元となる病気については、うつ病や社会不安障害といった服薬や休養などにより治るものから、アスペルガー、ADHDといった先天的な、治らない病気まで様々です。治らない病気の場合はどうすればよいか。当人と周囲の人たちが病気(個性)の内容を理解し、個別的に指導、教育を施すことが必要となります。他の人とは多少脳の構造が異なっているため(劣っているというわけではない)、個別指導が必要となります。 読んでいて思ったのですが、アスペルガーの人だけの世界があると仮定すると、その世界に秩序や統一性というものはあるのでしょうか。あると思います。率直な物言いや自分中心の人たち同士の付き合いとなるので、かなり独特な世界が築かれると思いますが、同じ傾向の人たち同士、分かり合い、バランスを取って生活していくんだろうなと思います。
3.19(水)読了
草テニスの決勝に進むも、借金取りに追いかけられて不戦敗で終えた幸。借金取りの親玉は幸のことが好きになり、何かとちゃちゃを入れてくる始末。金で幸を買おうとしたが、「お金ですべてが手に入るという考え方はやめたほうがいい」と一括される。 プロテニスの公式試合に出場することになった幸。優勝賞金は300万円。家なき子となってサンダー牛山の建てたほったて小屋で寝泊りしている幸たちにとっては、咽喉から手が出るほどほしいお金。 ブーイングを浴びながらも決勝まで勝ち進んだ幸。相手は、準決勝で対決した双子の妹。姉のほうには簡単に勝つことができたが、話の展開からして妹には苦戦する予感、というところで6巻終了。 月8万円の奨励金を打ち切られ、住んでいる家も追い出され、幸たちは何を食べて生きているのかが不思議なところ。お風呂とか洗濯機とかもサンダーのほったて小屋には無いし、学校の給食費なんかも払えていないだろうし、健康保険料も支払っていないだろうから病院にも行けないし……。生活保護は考えなかったのかな、幸。 |
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