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読書日記を感想文的に書き綴っています。「お知らせ」には日々の雑感、興味のある分野を記載しています。
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11.24(土)読了
第2次世界大戦の南方方面での戦いの様子を短編形式で描いた漫画。
基本的に実録漫画なので迫力があります。

水木氏の実録戦争コミックスは2冊目ですが、絵柄といい内容といい迫力満点です。密林の様子なんか最高ですね。殺し合いの様子なども血が吹き出るなど真に迫っています。筆力というのでしょうか。

戦争を体験した世代が少なくなるなか、漫画という媒体で戦争を次世代に伝えていくのは意義のあることと思います。活字なら敬遠する人も多いと思いますが、漫画なら気楽に見ることができて、子供でも戦争を追体験することができますから。これからもこういう作品をたくさん描いてほしいなと思いました。
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11.21(水)読了
新バージョンは主人公が最後の研修先に入ったところから始まります。泌尿器科、です。
付き合っているナースからは会う時間があまりないと愚痴られ、密かに心を寄せていたナースは腎臓移植が必要な身体と知り思い詰め、いつもながら心の浮き沈みが激しい主人公。

1巻の最後では、同棲中のナースを振る形で、心を寄せているナースに自分の腎臓を提供することを告げる。直情径行な主人公ですが、いつも裏目に出るんですよね、彼の直接的な行動は。今回はどうなるのか次巻が楽しみです。

腎臓に限らず生体肝移植は果たしてよいのか、という問題があります。医学の進歩は日進月歩なので、そのうちisp細胞とやらで、簡単にスペアの臓器が培養できる時代が来るかもしれません。その際に、誰にも迷惑がかからないのになぜ臓器を移植してはいけないのか、という問題が浮上するでしょう。数年後かもしれません。医学、法律、倫理学、宗教学、果たして人類はどのような結論を出すのでしょうか。
11.18(日)読了
鳥の生態が書かれた本。
カラスの頭のよさ、道具を使う鳥、絶滅した鳥、渡り鳥の生態など、鳥に関するさまざまな情報が記載されています。

鳥は棲息場所や諸条件によって身体を進化させます。ダチョウは早く走れる代わりに飛べなくなり、ペンギンは空の代わりに海の中を飛べる(泳げる)ようになりました。しかしこういった基本的な形からかけ離れた鳥は、絶滅する可能性があるそうです。「飛べない豚はただの豚だ」という有名な言葉がありますが、飛べない鳥など、もはや鳥と言っていいものか疑問符がつきます。

その他、鳥に関するさまざまな雑学が多数掲載されています。鳥の画なども描かれており、楽しみながら読めるようになっています。この本を読めば、ちょっとした鳥博士を気取ることができます。
11.15(木)読了
伊武谷は政治上の秘密を知ってしまったため、敵方に追われる身に。ヒュースケンは浪人集団に殺害され、ハリスは帰って行く。伊武谷は一時山奥に身を潜め、危難が去るのを待つ。

蘭方医方は政治工作が実を結び、奥医師に推挙される。念願叶い、江戸に種痘所を開設したのも束の間、火災で焼失してしまう。手塚の父親は倒れ、失意のうちにこの世を去る。

さまざまな人間ドラマが展開されますが、最後まで伊武谷は国家主義者であり、幕府再建のために身を捧げます。新政府側の火力の前に力尽きますが、使者には、自分は無事脱出したと家族に伝えろと伝言を依頼します。主人公は死んでしまいますが、救いのある最後でした。

一方の手塚は軍医となり、維新後も働き続けます。戦争に向かわせるために治療するという矛盾に悩みながら医師としての使命をまっとうする、彼の苦悩が見て取れます。手塚治虫自身が医師免許を持っているので、ここの心情はよく描かれていると思います。ハードブック全7巻の感動の大作でした。
11.9(金)読了
江戸末期の有名事件を一人の下級武士と医師を狂言回しとして描いています。
主人公2名はおそらく架空の人物ですが、彼らの周りで起こる事件はほぼ史実どおりです。ハリスとヒュースケンの来日、吉田松陰、西郷隆盛、福沢諭吉と適塾、藤田東湖……。主人公の周囲は歴史上の重要人物、重要事件がいつも起こっています。主人公の伊武谷万次郎はハリス達の護衛を仕り、それがきっかけで50石取へと昇進します。しかし陰謀に巻き込まれ追われる身に。蘭学医師の手塚良庵は、医師である父親と種痘所の開設に奔走。やっとの思いで設立したのも束の間、江戸の種痘所は火事で消失してしまいます。良庵も暗殺者に殺害されそうになるなど危険な目に遭っていますが、伊武谷ほど危険な状況ではありません。伊武谷はいつ殺されてもおかしくない状況ですね。

有名人物がひょこひょこでてくるので面白いです。有名事件もポンポン起こりますので、歴史好きの人や受験中の学生さんにもお勧めです。読み応えのある作品です。
11.6(火)読了
タイトルどおり、秘境の地をテーマとしたホラーアンソロジー。有名どころの作家さんが揃っていますね。
密林、地底、砂漠、古代遺跡など、さまざまな土地が舞台となっており、どれも力が入った良作揃いです。

水木しげるの描く密林は雰囲気が出ていていいですね。松本零士は、いつもどおりメーテルのような女性が登場しています。桑田次郎氏の漫画はみたことがありませんが、一昔前の劇画風のタッチなので重厚感があります。それぞれの作家さんの個性が出ていて面白いです。

漫画作品ですが、出版元は角川ホラー文庫。小説と間違えて購入する人がいるかもしれません。表紙をより漫画っぽくするとミスマッチが少なくなるかなと思います。

11.3(土)読了
ホラーチックなものやSF、不思議な話を題材とした短編漫画集。
馬が進化して他の惑星から地球にやってきた話、懐かしい「三つ目がとおる」、「ドンドラキュラ」など、さまざまな手塚作品から良い所取りしています。

中期以降の作品が多いため、画風が安定していて見やすいです。初期作品は正直、画がいまいちのものが多いため敬遠しています。小学生向けの作品が多いのも理由のひとつかもしれませんが。

あらためて手塚作品を見ると、やはり天才だなと思います。質、量ともにピカ一です。亡くなったのが60過ぎでしたっけ? 心労が祟ったのかも知れませんね。もっと長生きしてくれていれば、さらに多くの手塚作品に触れることができたのに。本当に残念です。

11.14(水)読了
トノサマバッタによる作物被害、敵の猛攻にあいながらも、なんとか城を守ってきた革離たち。しかし内部の反乱、敵の霍乱もあって、ついには城は落ちる。革離と娘は自分たちの土地を探しに東へと向かう。そしてたどり着いた先は……、そう、あそこです。

最後のほうは何となく結論が見えてしまいましたが、ハッピーエンドなので後味はよかったです。ここで全滅でもしていたら少年誌としては失格でしょう。暗くなるし。

物語の最後は説教臭くて好きではありませんが、それ以外は、ストーリーを含めて良作だと思います。革離は架空の人物でしょうが、墨攻集団は実際に存在したそうです。薄謝で城を守る傭兵のようなものでしょうか? 利益はどこから得ているのでしょうか。普段は何をしているのでしょうか。謎はつきません。
10.28(日)読了
漫画。宇宙からやってきた気体状の謎の生命体「サンダー」と「デカンダー」が人間に乗り移って戦うSFチックな作品です。

後書きの解説によれば、テレビで子供向け特撮ヒーローものを製作するから、手塚氏に原作漫画を描かせたということです。普通とは順番が逆ですね。とりあえず長編のつもりで描き始めたそうですが、プロダクション側から制作上の横槍がやんや入り、わずか1巻終わってしまったという「失敗作」だそうです。

善と悪の戦いという判りやすい図式の作品ですが、パーマンのような格好のサンダーが割と好きですね。ウルトラマンの要素も入っています。子供向けですね。そして最後は急展開、というか無理やり終盤に持ち込み終わらせてしまった感じがあります。不人気漫画の最後のような終わり方です。本人としては不本意でしょうね。

手塚氏でもこういう終わり方があるという「弘法も筆のあやまり」のような作品です。ある意味結構貴重?
10.25(木)読了
原作は小説の漫画版です。
主君に仕えず、城を防御する専門部隊「墨攻」集団。見返りを求めないので傭兵という訳でもありません。墨子を崇拝することからその名がついたそうです。

上の命令を背き、とある小城を防衛する任についた革離。上は、ある一国を支援することで中国全土を束ねようとする野心を抱き、それに反発して小城の防衛についた主人公という背景があります。見事防衛に成功した主人公ですが、帰国後は犯罪者呼ばわりされ、100日間も投獄される羽目に。悲惨です。

結局は、権力争いの成れの果てということです。権力は腐敗するというのは、気高き墨攻集団も例外ではありませんでした。

次巻以降は墨攻集団VS革離という構図になります。仲間数人とともに戦うようですが、果たして?


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